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富士フイルム、小さくなった1億画素ミラーレス「GFX100S」。4K/30p対応

GFX100S
※レンズは別売

富士フイルムは、35mm判の約1.7倍となるラージフォーマットセンサーを搭載し、4K/30p動画の撮影も可能なミラーレスデジタルカメラ「GFX100S」を2月下旬に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は69万9,000円前後(税別)。

民生用ミラーレスデジタルカメラでは世界最高という1億2百万画素センサーや独自の色再現技術などを搭載しながら、質量約900gという軽量・コンパクトボディを実現。さらに、5軸・最大6.0段の手ブレ補正機構と高速・高精度なオートフォーカス機能も備え、「35mm判を超えるイメージセンサーを採用したデジタルカメラの常識を覆す、高い機動力を発揮する」という。

GFX100(上写真)よりも大幅に小型化した

センサーは、「GFXシリーズ」のフラッグシップモデル「GFX100」で採用しているものと同じ。受光性能に優れる裏面照射型で、超高画素ながら、広いダイナミックレンジを生かした豊かな階調表現と低ノイズを実現。ラージフォーマットセンサーならではの浅い被写界深度により、豊かなボケ味による描写が楽しめるという。

独自の「フィルムシミュレーション」に、高彩度かつ柔らかい階調表現が可能な「ノスタルジックネガ」モードを新たに搭載。1970年代にアートの分野において主流とされていたモノクロ写真に代わり、カラー写真を定着させた「アメリカンニューカラー」の色調を再現する。

高速画像処理エンジン「X-Processor 4」も搭載しているが、「GFX100」から約500g軽量化している。さらに、防塵・防滴、-10度の耐低温構造も採用した。

ボディ内手ブレ補正機構やシャッターユニットの小型化に加え、各種デバイスの配置を最適化。重量約900gで、高さ約104mm、奥行約87mmのコンパクトボディを実現。筐体には高強度のマグネシウム合金を採用。負荷のかかりやすいマウント周辺部に十分な厚みを持たせた設計となっている。

376万の像面位相差画素を全面に配置(カバー率約100%)。X-Processor 4により、高速・高精度なAF機能を実現。動体予測や顔・瞳検出のアルゴリズムを刷新したことで、動く被写体や人物も正確に捉え続けることができるとする。

3.2型、視野率100%の背面液晶モニターも採用。3方向チルト対応で、電子ビューファインダーの使用が困難なハイアングルやローアングルでの撮影に対応できる。

動画は4K/30pに対応。カメラ内SDカードに、4K/30p 4:2:0 10bitで記録できる。HDMI出力では、より多くの色情報を記録できる4K/30p 4:2:2 10bitに対応。デジタルシネマカメラで一般的なDCIフォーマットも利用でき、その場合は対角線約49.5mmの撮像サイズとなる。

ハイエンドシネマカメラで採用が進む大型センサーよりもさらに大きな撮像サイズにより、「優れた高感度性能のみならず、 浅い被写界深度や広い階調表現を実現。 被写体の質感や立体感、その場の空気感までも描写する高品位な映像制作を簡単に行なうことができる」という。

高い圧縮効率のMPEG-4/AVC H.264、H.265/HEVC、階調豊かな映像表現が可能なF-Logモード、HDR映像を簡単に撮影できるHLGにも対応。ビットレートは最大400Mbpsまで設定できる。ATOMOS製の「NINJA V」を使用し、Apple ProRes RAWでの記録も可能。