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真空管/ソリッドステートが選べるポータブルアンプ「Cayin C9」

「Cayin C9」

コペックジャパンは、真空管とソリッドステートの2つの音色を選択できるCayinのフルバランス・フルディスクリート回路採用ポータブルヘッドフォンアンプ「Cayin C9」を2月10日に発売した。価格は239,800円。

真空管回路は、KORG製Nutube 6P1をペアで使用する新設計。シングルエンド出力とバランス出力に対応する。負帰還回路(NFB)がTHD+Nを0.03%に抑えるため、繊細かつ、幸福感にあふれる生き生きとした圧倒的なサウンドを実現したという。

マイクロフォニックノイズを効果的に除去するべく、フレキシブルプリント回路(FPC)が採用されたほか、特別設計の衝撃吸収用シリコンハウジング、バネ式サスペンションシステムも搭載している。

ソリッドステート回路は、4chフルバランス回路を採用。高品質・低ノイズの東芝製2SK209 JFETをクアッドセットで搭載した。

アンプは低出力・低歪みでみずみずしいボーカルが楽しめるというClass Aモードと、高出力・ダイナミックでより生き生きとしたサウンドが印象的というClass ABモードの2種類を、簡単かつ即座に変更できる。

2つあるゲインステージはMCUでコントロールされ、自動で最適化される。メインゲインは特別設計の6dBボルテージ回路、セカンダリゲインは電子ボリュームコントロール内のゲイン回路。

4チャネルのALPS製ポテンションメーターとMUSESシリーズの低ノイズ、低歪み抵抗ラダー型ステレオ電子ボリュームが正確かつ快適なボリュームコントロールを実現した。

入力は、ライン入力とプリアンプ入力の2種類に対応。シングルエンド入力からのバランス出力、バランス入力からのシングルエンド出力も最適化する。出力は3.5mmステレオミニのアンバランスと、4.4mmのバランス。

ポータブルに最適というフルバランス・ヘッドフォンアンプ回路を採用。入力シグナルはWIMA製カップリングコンデンサと、2つのマッチドペアLSK489デュアルJFET差動増幅回路によりコントロールされる。最終出力ステージはマッチングしたクアッドセットのパラレルBJTで構成。

放熱効果を高めるため、熱対策グラファイトシート(PBS)が取り付けられており、本体を常に可能な限り低温に保つという。

バッテリーは、ソニー製VTC6 3,000mAh 18650リチウムイオンバッテリー×4を採用。4つのバッテリーを直列で使用することで、ブーストコンバータ―を使用せず±8.4Vの電源共有ができる。バッテリーモジュールは取り外し可能で、バッテリー単体での交換が可能。充電にはUSB Type-Cケーブルを使用する。

再生周波数帯域は真空管/ソリッドステートともに15Hz~60kHz(±0.5dB)。ヘッドフォン出力は3.5mmステレオミニが1,200mW(16Ω)、700mW(32Ω)、160mW(150Ω)、80mW(300Ω)。4.4mmバランスが4100mW(16Ω)、2600mW(32Ω)、640mW(150Ω)、320mW(300Ω)。

外形寸法は160×80×28mm、重さは550g(±5g)。リアパネルガラスプロテクターや、シングル/バランスのインターコネクトケーブル、USB Type-C充電ケーブルなどが付属する。