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ニコン、クラシカルなAPS-Cミラーレス「Z fc」。FM2風デザイン

「ニコン Z fc」に「NIKKOR Z 28mm f/2.8 (SE)」を取り付けたところ

ニコンイメージングジャパンは、APS-CサイズのニコンDXフォーマットを採用したミラーレスカメラの新機種「ニコン Z fc」を7月下旬に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は13万円前後。

シルバーのカラーを採用した標準ズームレンズ「NIKKOR Z DX 16–50mm f/3.5–6.3 VR」、単焦点レンズ「NIKKOR Z 28mm f/2.8 (SE)」も発表されており、これらをセットにした「Z fc NIKKOR Z DX 16–50mm f/3.5–6.3 VR レンズキット」(オープンプライス/15万円前後)と「Z fc NIKKOR Z 28mm f/2.8 (SE) レンズキット」(同16万円前後)もラインナップする。

「Z fc NIKKOR Z DX 16–50mm f/3.5–6.3 VR レンズキット」

Z fcの特徴は「ニコンの歴史的なカメラにインスパイアされた」というデザイン。1982年発売の「ニコン FM2」の要素を取り込んでおり、1970年代から1980年代に使用していたNikonロゴをあしらい、ボディーサイズやダイヤル位置も「FM2」に近い形にしている。

さらに、接眼目当てに丸型を採用したり、シャッタースピード、露出補正、ISO感度の3つのダイヤルと、絞り表示のパネルを上面に搭載したりするなど、随所にこだわりを盛り込んだ。「静止画・動画を撮る楽しみに加え、カメラを持つ楽しみにもこだわったミラーレスカメラ」だという。

なお、ボディーの人工皮革部分を有償で全6色の「プレミアムエクステリア」に張替えることも可能。外形寸法は約134.5×43.5×93.5mm(幅×奥行き×高さ)、重量は本体のみで約390g。

ボディーの人工皮革部分を有償で全6色の「プレミアムエクステリア」に張替えることも可能

CMOSセンサーの有効画素数は2,088万画素。記録メディアはSDカード。ボディーの上面には、シャッタースピード、露出補正、ISO感度の3つのダイヤルと絞り表示のパネルを設置。撮影の基本となる4つの要素がひと目で確認でき、シンプルな操作で設定変更が可能。

「Z シリーズ」で初めて、撮影モード「AUTO」時の露出補正が可能。もう少し明るくしたい、シルエットを強調したいなど、「AUTO」の中でも自分なりの表現を見つけることができる。

独創的な表現を可能にする全20種類の「Creative Picture Control」も用意。色合いや階調、彩度などが異なるテーマを選択することで、様々な雰囲気をつくり出せるほか、最終的なイメージを撮影前に画像モニターや電子ビューファインダーでリアルタイムに確認できる。自分好みの効果に調節する事も可能。

フルサイズミラーレスの「ニコン Z 7II」や「ニコン Z 6II」にも搭載している、静止画、動画を問わず、人物やペットの瞳にピントを合わせる、「瞳AF」や「動物AF」も利用可能。広い範囲で、顔や瞳をより確実に捉える「ワイドエリアAF」により、画面内に複数の人物や動物がいる場合であっても、狙った人物の瞳や、動き回るペットの瞳にピントを合わせ続けることができる。

常用感度域はISO 100~51200。ISO 204800相当までの増感が可能で、動画撮影時は最高常用感度ISO 25600まで利用できる。

動画は、DXフォーマットベースでフルフレームの4K撮影が可能。MPEG-4 AVC/H.264で、ファイル形式はMOV、MP4。最大3,840×2,160/30p/25p/24pまでサポートする。動画撮影時もCreative Picture Controlを適用でき、独自のテイストの映像撮影が手軽に楽しめる。モニターを正面に向けると自分撮りモードが起動。瞳AFや被写体を追い続けるフルタイムAFを使って、高画質なVlog動画の撮影もできる。4K/フルHDどちらの撮影でも、アクティブD-ライティング、電子手ブレ補正、フォーカスピーキングが使用可能。

静止画は、画像処理エンジン「EXPEED 6」を活用して、AF/AE追従で約5コマ/秒の連写が可能。撮影中も、電子ビューファインダー、画像モニターで被写体の動きがほぼリアルタイムに表示されるという。拡張時はAF/AE追従で最大約11コマ/秒の高速連写も可能。

Z シリーズ初のバリアングル方式画像モニターも備えている。3型で約104万画素。