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「DUNE/デューン 砂の惑星」ワールドプレミア。IMAXを超える、世界初Filmed For IMAX

「DUNE/デューン 砂の惑星」が第78回ヴェネチア映画祭でワールドプレミアされた
(C)2020 Legendary and Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved

日本では10月15日に公開される映画「DUNE/デューン 砂の惑星」が、第78回ヴェネチア映画祭でワールドプレミアされた。上映後には7分にも渡るスタンディングオベーションが巻き起こり、「『2001年宇宙の旅』を初めて観た時の感覚」など絶賛のレビューが相次いだ。

「スター・ウォーズ」や、「風の谷のナウシカ」、「アバター」などの歴史に名を刻む作品が、この小説なくして生まれなかったと言われているほど多くのカルチャーに影響を与え続けている伝説のSF小説「デューン/砂の惑星」を映像化した作品。監督は「メッセージ」、「ブレードランナー2049」で“異次元の天才”と称されたドゥニ・ヴィルヌーヴ。

本作はIMAX全面バックアップのもと、クリエイターが意図したクオリティの映像&音響が劇場で変換(=劣化)することなく再現可能にし、ラージフォーマットIMAXを超える“究極の映画体験”が可能な「Filmed For IMAX」に認定された世界初の作品でもある。

“未来が視える”能力を持つ青年、ポール・アトレイデスの物語。その惑星を制する者が全宇宙を制すると言われる、過酷な“砂の惑星デューン”への移住を機にアトレイデス家と宇宙支配を狙う宿敵ハルコンネン家の壮絶な戦いが勃発。父を殺され、復讐そして全宇宙の平和のために、巨大なサンドワームが襲い来るその星で“命を狙われるひとりの青年”ポールが立ち上がる――。

壮大なスケールの世界観を持つため、完全な映像化は不可能と言われ続けてきたこともあり、その全貌がどのようなものになるのか、世界中から期待が寄せられていた本作は、現地時間の9月3日にワールドプレミア。上映後には「映画館でしか味わうことの出来ない“映画の力“を再提示した作品だ」、「まったく新しい時代を立ち上げ、私たちを砂の惑星“デューン“とその先に連れていってくれる」など、世界中で絶賛するレビューが相次いだ。

また「ノマドランド」でアカデミー賞を席巻したクロエ・ジャオ監督も「ドゥニのようなフィルムメーカーが自分のビジョンをつなぎ合わせて、とても素晴らしく、とても映画的な何かを組み合わせることができるということに、私自身希望がもらえます。この映画体験にただただ圧倒されました」とコメントした。

ティモシー・シャラメとゼンデイヤ
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同日に行なわれた記者会見には、監督に「ポール役を演じることができる俳優は彼以外考えられなかった」と言わしめ、新時代の“プリンス・オブ・ハリウッド”として映画業界だけでなく、ファッション業界からも注目を集めているティモシー・シャラメや、ゼンデイヤ、オスカー・アイザック、レベッカ・ファーガソン、ジョシュ・ブローリン、ハビエル、バルデムが登場。世界中の記者からの質問に答えた。

主人公のポール・アトレイデスを演じたティモシー・シャラメ
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主人公・ポールを演じたシャラメは、本作への出演を「人生最高の栄誉」と表現。「ある意味、僕は導かれていかなければならなかった。これまで自分が経験したことのなかった規模のプロジェクトだったものの、4~5カ月の撮影期間を通してどこかの段階で、ここにいる人たち、アーティストたちすべてに、精神的に寄りかかることができたのは幸運だった。全員がこれまで僕が素晴らしいと思った作品に出演していた俳優たちだ」と、彼の演じたアトレイデス同様、撮影でもまわりの人々に導かれながら乗り切ったことを明かした。

ポールの夢にたびたび現れる謎の美女・チャニを演じたゼンデイヤも「ドゥニ監督とお仕事することについては、彼は類稀なフィルムメーカーで、ずっと尊敬していた監督だった。デューンという豪華なパズルの⼀つのピースであることが最高に光栄だわ。とても謙虚な気持ちになったし、特別な時間だった」と撮影を振り返っている。

最後にヴィルヌーブ監督は「ちろん今は誰にとっても非常に困難な時期で、安全第⼀というのは誰もが同意することだが、もし観客が問題ないと思ってくれて、安全な環境があるのなら、本作をぜひビッグスクリーンで観てほしい」とファンに呼びかけた。

「本作はIMAXを思い描き、念頭に置いて設計、制作、撮影されているからだ。それはサウンドデザインにしてもそうだ。本作をビッグスクリーンで観てもらうというのはフィジカルな体験なんだ。本作を最大限没入感のある作品として設計するよう努めた。ビッグスクリーンというのは、私にとって(映画の)言語の⼀部なんだ」