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Astell&Kern、ヘッドフォンアンプを再定義する「ACRO CA1000」

「ACRO CA1000」

アユートは、Astell&Kernブランドより、高性能アンプとDAP機能を一体化させた超高出力キャリアブルヘッドフォンアンプ「ACRO CA1000」を、1月22日に発売する。価格は299,980円。

「原音に忠実」というブランドの理念の元、ヘッドフォンアンプを再定義し、高性能アンプとデジタルオーディオを一体化。機能、拡張性、携帯性を兼ね備えたキャリアブルヘッドフォンアンプに仕上げたモデル。「歪みのないクリアなサウンドと超高出力を実現し、あらゆるヘッドフォンをドライブ、最適なパフォーマンスを提供する」という。

4段階のゲイン設定に対応しており、ヘッドフォンの特性に合わせて最適なドライブが可能。搭載されたゲイン設定回路は、最大出力15Vrmsもの超高出力を実現しており、ハイインピーダンスヘッドフォンも音質を劣化させることなく余裕をもってドライブできる。

SN比はアンバランス接続時で107dB(@1kHz)、バランス接続時で115dB(@1kHz)、RCA接続時で119dB(@1kHz)。クロストークは、それぞれ-105dB(@1kHz)、-124dB(@1kHz)、-121dB(@1kHz)。

多彩な入出力端子も特徴で、ヘッドフォン出力は3.5mm、6.35mmアンバランス、2.5mm、4.4mmバランス出力端子を搭載。デジタル入力は光(角型)、同軸(RCA)を備え、3.5mm端子兼用の光デジタル出力、充電専用のUSB Type-C 端子とは別にデジタル入出力用のUSB Type-Cも搭載した。アナログ入出力(RCA)で機器を接続し、Hi-Fiオーディオアンプシステムとして使用することもできる。

4.1型のタッチディスプレイを搭載
ディスプレイは最大60度までのチルト式

これらすべての入出力は、本体のタッチディスプレイで簡単に選択できる。ディスプレイはデスクやテーブルなど、置く場所に応じて見やすく操作しやすい最適な角度に調整できるチルト式で、最大60度まで自由に調整できる。ディスプレイサイズは4.1型、解像度は1,280×720ドット/HD。

DAC部にESS製「ES9068AS」を4基搭載したクアッドDAC構成を採用し、同ブランドが持つアンプ回路技術により、優れたデコード能力を実現。最大384kHz/32bitまでのPCMと、DSD512(22.4MHz/1bit)のネイティブ再生に対応する。対応ファイル形式はWAV、FLAC、MP3、WMA、OGG、APE、AAC、ALAC、AIFF、DFF、DSF、MQA。

192kHz/24bit以下のPCMフォーマットではヘッドフォンでスピーカーに近い音像を実現するクロスフィード機能、192/24bit以下の音源では音量の異なる音源を同一の音量レベルに調整する「ReplayGain」機能を利用できる。

ハイパワーヘッドフォンアンプの各出力段から信号がうまく遮断されないと、ノイズの干渉を引き起こすことがあるため、2.5mm、3.5mm、4.4mm、6.35mmのヘッドフォン出力回路は、微小な独立リレー部品を採用し、物理的に分離。使用しないコネクターをリレーで完全に遮断することで、独立した回路構成によるノイズレスな出力もできる。

Astell&Kernの製品は、無数の製品が動作している際に生まれるノイズや電磁干渉がオーディオブロックに影響しないようシールド缶が施されているが、ACRO CA1000では導電性の高い超高純度銀メッキを既存のシールド缶に施し、より優れたオーディオ性能を実現したとのこと。

モジュールにはAstell&Kernが開発した主要回路を一体化したサウンドソリューション「TERATON ALPHA」も採用。効果的なパワーノイズ除去、効率的な電源管理、歪みを最小限まで抑えた増幅などにより、オーディオ出力インターフェースから元の音に近いオーディオ再生を実現した。

本体には8,400mAhの大容量バッテリーを内蔵し、別途電源を接続することなく動作可能。電源関連部品をすべて吟味し、電源回路を何度も再設計し直したといい、その結果として約10.5時間の連続再生が可能になった。9V/3A に対応したUSB-PD 2.0による充電が可能で、対応USB Type-Cアダプターを使用した場合、約1時間で50%、約2時間30分でフル充電ができる。

Wi-FiやBluetoothも利用可能。ワイヤレス転送機能「AK File Drop」により、音楽ファイル管理をケーブルレス、ワイヤレスでできる。BluetoothコーデックはSBC、AACのほかaptX HD、LDACもサポートする。

内蔵ストレージは256GB。microSDカードスロットを備え、最大1TBのmicroSDカードを利用できる。そのほかUSB-DAC機能や、音楽ストリーミングサービスアプリ等をインストールできる「Open APP Service」機能などを備えた。

本体のデザインコンセプトは、火星の過酷で危険な環境を突破するためのパワフルなローバートラックをイメージしたもので、Astell&Kern独自のボリュームホイールデザインは、どんな障害物も乗り越える探査車のような金属製ホイールとして実現されている。ボディ素材はアルミニウムで、カラーはMoon Silver。

外形寸法は約104.9×148.8×45mm(幅×奥行き×高さ)、重さは約919g。USB Type-Cケーブルや保護シート(画面)などが付属する。