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ソニー「Crystal LED」にバーチャルプロダクション向け機能強化

「Crystal LED」の「ZRD-C12A/C15A」(左)とBシリーズ「ZRD-B12A/B15A」(右)

ソニーは、高精細な映像を自由な形状とサイズで表現できるLEDディスプレイ「Crystal LED」のソフトウェアアップデートと、ハードウェアの仕様変更を、2月1日に実施する。バーチャルプロダクション向けの画質調整機能が強化されたほか、HDR/SDR自動検出機能の追加、天井および傾斜設置に対応する。

対象機種は、1,000,000:1の高コントラストを実現したCrystal LED Cシリーズの「ZRD- C12A」と「ZRD-C15A」、1,800cd/m2の高輝度仕様のCrystal LED Bシリーズの「ZRD-B12A」「ZRD-B15A」、ディスプレイコントローラー「ZRCT-300」。

バーチャルプロダクション使用イメージ

バーチャルプロダクション向け機能強化では「Camera Sync」が追加される。撮影カメラのシャッター開角度とフレームレートをディスプレイ側にも設定し、独自のアルゴリズムで同期させるもので、これによりLEDディスプレイをカメラで撮影する際に発生するライン状の画像ノイズを軽減する。

同機能は、ソニー製デジタルシネマカメラの「VENICE」と「VENICE 2」との組み合わせで動作確認済み。

照明機材をネットワーク上で制御するArt-Netコマンドにも対応。Crystal LEDを照明として利用する際、その他の照明機材と同じ操作パネルからCrystal LEDの色温度、RGB値などを制御できるため、ワークフローが改善されるという。

操作性の向上、運用の効率化の点では、HDR/SDR自動検出機能が追加された。HDMI入力信号を自動検出して、入力設定をHDR(SMPTE ST 2084 / ITU-R BT.2100 (HLG))または、SDRに自動的に切り替える。

ハードウェアの仕様変更では、天井および傾斜設置に対応。落下防止用安全パーツ(オプション)を用いることで、画面を下向きに設置できるようになった。