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米ソニー、新Crystal LED「C/Bシリーズ」。軽量低コストで湾曲配置も可能

米ソニー・エレクトロニクスは現地時間の6日、新技術を投入した新しいCrystal LED Displayとして、高コントラスト「Cシリーズ」(ZRD-C12A/C15A)と、高輝度な「Bシリーズ」(ZRD-B12A/B15A)を発表。どちらも夏に発売する。設置ニーズに合わせて1.26mmと1.58mm、2つのピクセルピッチサイズが選択でき、企業のショールーム、ロビー、プロダクションなどへの展開を想定している。

Crystal LEDは、微細なLED素子を配列した画素を、画素ごとに駆動させる自発光のディスプレイ方式。新機種はどちらのシリーズにも、高性能な画質プロセッサー「X1 for CrystalLED」を搭載。Crystal LED用に開発されたLED制御技術に、ソニーのテレビであるブラビアシリーズの信号処理技術を取り入れたもので、高精度でリアルな大画面表示を可能にするという。

入力映像を高解像度な映像に変換する「リアリティークリエーション」や、残像感を低減する「モーションフロー」、階調補完技術の「22bit Super Bit Mapping」も採用。広視野角、広色域で、HDRやHFR(120fps)、3D映像も処理できる。

ディスプレイは長寿命で設置も容易になるよう設計。モジュールを組み合わせていく形式で、シームレスでベゼルのない設置が可能。様々なサイズ、レイアウト、解像度に対応するよう拡張できる。軽量で柔軟性もあるため、壁掛けや湾曲した配置にも対応可能。

Cシリーズは、1,000,000:1の高コントラストを実現。企業のショールーム、ロビー、カスタマーエクスペリエンスセンターなどでの使用を含む、さまざまなアプリケーション向けに最適化された“ディープブラックコーティング”を施している。

Bシリーズは、明るい環境に最適な1,800cd/m2の高輝度仕様。広い色域も特徴で、「驚くほどリアルな画像を表示する」という。マット仕上げの反射防止コーティングを施しており、仮想セットやスタジオの背景など、クリエイター、デザイナー、制作アプリケーションに最適だという。このBシリーズは、クリエイターのニーズを反映してソニー・ピクチャーズエンタテインメントと共同開発された。

新しいディスプレイは消費電力が少なく、前面からのアクセスも可能なユーザーフレンドリー仕様で、購入後のメンテナンスを含むコスト削減も可能という。さらに、どちらのシリーズもファンレスで、静かな動作を実現。100~240VのAC電源を備えており、使いやすさが向上したとする。