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LG史上最高画質の第2世代OLED evo「G2」。高輝度&高発色に

65型「OLED 65G2PJA」

LGエレクトロニクス・ジャパンは、4K有機ELテレビの新モデルとして、色の再現性と明るさを向上したフラッグシップ「OLED G2」シリーズを5月下旬より発売する。77型、65型、55型の3サイズをラインナップ。価格はいずれもオープンプライスで、店頭予想価格は40万円前後(55型)から。

4K有機ELテレビ「OLED G2」

  • 77型「OLED 77G2PJA」 83万円前後 5月下旬
  • 65型「OLED 65G2PJA」 55万円前後 同上
  • 55型「OLED 55G2PJA」 40万円前後 同上
4K有機ELテレビのフラッグシップ「OLED G2」シリーズ

'21年発売の「OLED G1」シリーズで採用していたOLED evoパネルをグレードアップさせたという「OLED evo Gallery Edition」パネルを初搭載。高輝度&高発色の新パネルと、進化した第5世代AI対応映像エンジンとの組み合わせで“LG史上最高画質”を目指した。

様々な設置が選べるのもG2シリーズの特徴。

新たに±10度の角度調整ができるスイーベル対応スタンドを付属したほか、G1シリーズ同様、壁にぴったり密着させて設置できるギャラリーデザイン、そして壁寄せ設置できるギャラリースタンド(「FS22GB」、約4.4万円)を別売アクセサリーで用意している。

壁にぴったり密着させて設置できるギャラリーデザイン(別売の専用金具が必要)
壁寄せ設置できるギャラリースタンド

なお、'21年発売の8K有機ELテレビ「OLED 88Z1PJA」(88型)、「OLED 77Z1PJA」(77型)は継続販売される予定。

輝度&色再現を増した「OLED evo Gallery Edition」パネル

55型「OLED 55G2PJA」

G2シリーズ最大の特徴が、4K/3,840×2,160ドットの新パネル「OLED evo Gallery Edition」の搭載。

OLED evo Gallery Editionは、新しい発光素材を採用し、赤・緑・青の波長を改善するとともに、新しいカラーレイヤーを追加することで色の再現性を向上したOLED evoをベースに、新たに独自の放熱板を追加したもの。さらに、「ブライトネスブースターマックス」技術と新世代のAIプロセッサー採用により、従来の有機ELテレビよりさらに明るくなり、暗部の豊富な色数は維持しながら高輝度方向の色表現に深みを増した画作りを実現したという。

輝度&色再現を増した「OLED evo Gallery Edition」パネル。独自の放熱板を追加することで輝度性能を向上させた

有機ELパネルそのものの、高精度な色再現性もポイント。検査・認証を行なうIntertekにおいて、光の三原色(赤・緑・青)の各5段階を掛け合わせた125色をパネル上で映し出した色と色見本との差異を測定したところ、すべての色で、通常の視聴距離では違いが分からないレベルを確保しているという。

独自開発の第5世代AIプロセッサー搭載

第5世代プロセッサー「α9 Gen5 AI Processor 4K」を搭載

何百万もの映像ソースを学習した、独自開発の第5世代プロセッサー「α9 Gen5 AI Processor 4K」を搭載。ジャンルやシーンに応じて最適な映像に調整する「AI映像プロ」、そしてジャンルに応じたチューニングとバーチャル7.1.2chサウンドに変換する「AIサウンドプロ」を組み合わせ、地上波からネット動画まで、高品位な映像・サウンドに仕上げる。

このリアルタイムAIプロセッサーによる調整において、今回新たに追加されたのが「オブジェクト型リアルタイム映像処理」。

これは、入力された映像をリアルタイムに解析、被写体を認識し、奥行きが自然に見えるように最適処理するもの。具体的には、シャープネスやコントラストを調整することで、映像の解像感や立体感を引き出す処理が行なわれているという。

第5世代プロセッサーでは、オブジェクト型リアルタイム映像処理とダイナミックビビット処理が強化された

この他にも、肌の色を自然に保ちながら、さらに細部までの鮮やかな映像再現で暗部が引き締まりつつ階調豊かな映像が楽しめる「ダイナミックビビット処理」や、コントラストとディテールを向上させる「ダイナミックトーンマッピングプロ」を搭載。後者ではフレームをエリアごとに切り分け、それぞれのゾーンごとに最適なトーンカーブへ処理することで、より自然で美しく、より鮮やかかつ繊細な色表現を実現するとしている。

ゲーム関連機能を網羅。120Hz Dolby Visionゲームも

65型「OLED 65G2PJA」

豊富なゲーム関連機能もLGテレビの特徴。

前シリーズに引き続き、PS5やXbox Series Xといった最新ゲーム機に対応したHDMI2.1端子を搭載。eARC、VRR(可変リフレッシュレート)、ALLM(自動低遅延モード)に加え、4K120Hzなどの高速伝送もサポート。応答速度1msも実現しており、レースゲームなど画面の切り替えが速いシーンでも残像感が少なく、スピード感あふれるゲーム映像が楽しめる。

さらに、120Hz対応Dolby VisionおよびDolby Atmosゲームのサポート、PCとテレビのリフレッシュレートを同期させることで、ゲームの映像で発生するズレやカクつきを抑制する「NVIDIA G-SYNC Compatible」、120Hzや低レイテンシーに対応しティアリングのないスムーズなゲームが体験できる「AMD FreeSync Premiumテクノロジー」もカバー。

ゲームダッシュボード
ゲームオプティマイザ

'21年モデルから搭載する、ゲームプレイに最適な映像・音・機能が設定できる「ゲームオプティマイザ」、ゲームプレイ中も各種設定がひと目でわかる「ゲームダッシュボード」も引き続き搭載する。

またHDRゲームの普及団体HGiGに準拠。ゲームシーンによって発生する白飛びや黒つぶれを防ぎ、HDRのゲーム世界を美しく再現する。

ゲーム機器を別途接続しなくても、40以上の無料ゲームタイトルを含む1,000以上のゲームをテレビだけで楽しめるクラウドゲームアプリ「GeForce NOW」も標準搭載する。

個人アカウントとハンズフリー機能が追加

LG独自のwebOSを採用。新モデルでは、個人アカウント機能が追加され、アカウントごとの設定が可能に。AIプロセッサーによっておすすめのコンテンツを表示したり、ホーム画面に表示されるアプリを自分仕様にカスタムできるようになった。

webOSに個人アカウント機能が追加された
番組表のカスタマイズにも対応
webOSのインターフェイスも新しくなった
番組表

テレビに話しかけるだけで操作できるハンズフリー機能も搭載。例えば、料理の最中で手が空いていない時や、リモコンがなかなかみつからない時など、テレビに向かって「Hi,LG!」と話しかければ、独自のAI「ThinQ AI」が起動。電源のオン・オフや音量の上げ下げなどの操作ができる。

対応する動画配信サービスは、Netflix、Hulu、Amazon Prime Video、UーNEXT、YouTube、Apple TV、Weverse、Paravi、Disney+、DAZN、V LIVE、JOYSOUND.TVなど。

リモコン
動画配信サービスボタンは「Netflix」「Disney+」「Amazon Prime Video」「U-NEXT」の4つ

チューナー数は、BS4K・110度CS4Kチューナー×2、地上・BS・110度CSチューナー×3。

スピーカーは、フルレンジ×2、ツイーター×2、ウーファー×2の4.2chシステムで、最大出力は60W。

HDMI入力は4系統で、すべての端子で48Gbps、4K120p信号をサポートする。ほかにも、光デジタル音声出力、ヘッドフォン、USB、LAN端子を備える。

各モデルの消費電力と年間消費電力は以下の通り。

【消費電力と年間消費電力】
・OLED 77G2PJA:690W 285kWh/年
・OLED 65G2PJA:486W 236kWh/年
・OLED 55G2PJA:367W 222kWh/年

大型有機ELが発売して10周年。新テレビは歴史と技術の集大成

LGエレクトロニクス・ジャパン マーケティング統括責任者 宇佐美夕佳氏

発表会場には、LGエレクトロニクス・ジャパンで、マーケティング統括責任者を務める宇佐美夕佳氏が登壇。

宇佐美氏は、自社の有機ELテレビ出荷状況について「LGの有機ELテレビは昨年、世界で400万台を出荷し、世界販売シェアも62%に達した。出荷されたテレビのうち、6人に1人がC1シリーズを購入しており、スタンダードな有機ELテレビが一層身近になってきている」とコメント。さらに、2年前に比べ、65型以上の構成比が拡大していること(18%→29%)、有機ELテレビが占める割合が増加していること(48%→51%)、そして50型以下の有機ELテレビが増加していることを挙げ、有機ELテレビの市場が堅調に推移していると話した。

新製品については、「今回発表する新製品群は、“新時代のテレビをつくれ。”をスローガンに、映像、サウンド、デザインすべてを妥協しない、最先端の製品を提供することを目指した。LGは2013年に世界初の大型有機ELテレビを発売して、今年で10周年を迎える。10周年の節目にふさわしい、歴史と技術の集大成となる製品がもたらす新しいテレビライフを体感してほしい」と語った。