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4.6万円からの新ウォークマン「A300」、ストリーミングも高音質化

「NW-A300シリーズ」

ソニーは、ウォークマンA100シリーズの後継機種として、「NW-A300シリーズ」2機種を1月27日に発売する。価格は各オープンプライスで、店頭予想価格はストレージ容量32GBの「NW-A306」が46,000円前後、64GBの「NW-A307」が57,000円前後。カラーはグレー、ブルー、ブラックの3色。

“ストリーミング・ウォークマン”と位置づけられたモデルの最新機種。コンパクトなサイズはそのままに、A100シリーズユーザーからの要望が多かった、バッテリー持続時間を改善したほか、ストレージ容量についても最低容量を32GBからに変更。また、有線イヤフォン付属モデルを廃し、有線イヤフォンにおけるノイズキャンセリング機能も非搭載となった。

持ち運び安さを重視し、A100シリーズと同サイズながら外観は刷新。背面に波が打ったような形状を採用し、握った時のホールド感と質感に注力。カラーバリエーションも「どんなアイテムにもなじむシックなカラーを採用した」としている。OSはAndroid 12。外形寸法は約55.7×98.2×11.8mm。重量は約113g。

左からグレー、ブルー、ブラック

Bluetooth 5.0準拠で、プロファイルはA2DP、AVRCP、SPP、OPP、DIDをサポート。コーデックはSBC、AAC、LDAC、aptX、aptX HDに対応する。aptX Adaptiveには非対応で、LE Audioについては今後のアップデートなどでも対応の予定はないとのこと。

同時発表された上位機種のZX707同様にアルミ切削シャーシを採用。低抵抗化と低域の音質向上に寄与しているほか、高い剛性も実現している。

フラッグシップモデルWM1AM2の技術も投入し、金を添付した高音質はんだを採用。全接点に使用することで、微細音の再現力が増し、広がりと低位感を向上させた。

基板レイアウトの最適化も行なわれ、アナログブロックとデジタルブロックを分離。ノイズを最低限にすることで、SN感を向上。また、抵抗値を削減した専用開発のバッテリーをAシリーズで初採用し、ボーカルや楽器の音の透明感も向上した。

ヘッドフォンジャックにも、WM1AM2やZX707と同様の4極 3.5mm端子を搭載し、左右それぞれのグラウンドを採用したことで、締まりのある低域を実現した。

継続してフルデジタルアンプのS-Master HXを搭載。WM1AM2やZX-707と同じく44.1kHz系と48kHz系のデュアルクロックも備える。DSDネイティブ再生は行なえない。

圧縮音源やCD音源をハイレゾ相当にアップスケーリングする「DSEE Ultimate」は、ロスレス音源にも対応し、44.1kHz/16bitの音楽を、最大192kHz/32bit相当まで拡張できるようになった。

さらに、従来は有線接続時かつ「W.ミュージックアプリ」使用時のみDSEE Ultimateが適用されていたが、新モデルではストリーミングアプリなどすべてのアプリに対応したほか、LDACでのワイヤレス接続時にも利用できるようになった。

バッテリー持続時間は従来比最大約10時間向上しており、W.ミュージックアプリ使用時は最大約36時間、それ以外の音楽サービスアプリ使用時で最大約26時間再生できる。

UIも刷新し、W.ミュージックアプリでは、音楽再生画面を中心に上下左右にスライドすることで、各メニューに素早くアクセス可能。音楽再生ウィジェットがホーム画面に表示できるようになり、ジャケット写真の色味に合わせ、背景の色が自動的に変化するようになった。

再生画面やアプリ操作時に表示されるミニプレイヤーでは、その部分をフリックすることで、曲送り/戻りが可能になった。

引き続きmicroSDカードスロットも搭載。USBポートはUSB-C(USB 3.2 Gen1対応)。360 RealityAudioにも対応する。

底面にUSB-C、イヤフォンジャック、microSDカードスロットを備えている

ケース2種も販売

シリコンケース「CKM-NWA300」

別売アクセサリーとして、シリコンケース「CKM-NWA300」と手帳型のソフトケース「CKS-NWA300」もそれぞれ1月27日に発売する。価格は各オープンプライスで、店頭予想価格はシリコンケースが2,000前後、ソフトケースが4,000円前後。カラーは共通でグレー、ブルー、ブラックの3色。

シリコンケースはほこりがつきにくく、滑らかな質感の特殊コーティング仕上げを採用。背面には本体と同じく波を打ったような加工が施されている。

左からグレー、ブルー、ブラック

ソフトケースは閉じることができる手帳型で、横置きにした際にはウォークマン本体を立てかけられるようになっている。

ソフトケース「CKS-NWA300」

音を聴いてみた

Aシリーズは上位モデルと比較してワイヤレス接続率が高いシリーズで、ユーザーの約半数がワイヤレスで利用しているそうなのだが、ここでは有線接続での音をA100シリーズと比較して聴いてみた。

SN比が向上し、パーカッションやピアノの音色の伸びや、奥行きがより一層深く感じられるようになったほか、解像感の高さも磨きがかかり、細かな音までしっかりと感じられるので、楽器の多い楽曲でもすっきりと聴き取れる。

大きな変化があったのが低域の表現。太鼓の音などを聴いた際に、面とバチが当たる情景がくっきりと見えるような表現力を持っている一方で、かなりさっぱりとした音に仕上がっている。

これについては、ワイヤレスユーザーの増加と、有線のイヤフォン/ヘッドフォンにおいても低域を重視したモデルに人気があることから、「ウォークマン側では低域の量感を出すための無理をさせずに情報量やクリアさを優先した」とのことだ。

筆者はA100シリーズを有線ヘッドフォンで使用しているのだが、じっくり聴き比べなくとも、すぐにわかるほどA300シリーズは音の印象が変わっている。A100シリーズの有線イヤフォン/ヘッドフォンユーザーは一度試聴してみてほしい。きっと違いに驚くだろう。

音楽クーポンプレゼントキャンペーンも

ウォークマン1台の購入に対して、5,000円分の“選べる”音楽クーポンコードのプレゼントも実施する。購入対象期間は1月11日~3月22日、応募受付期間は1月27日午前10時~3月27日午前10時まで。

対象モデルは、ウォークマン新商品のNW-ZX707、NW-A300シリーズ。対象音楽クーポンは、「moraポイント 5,000円分」、「Apple Gift Card 5,000円分」、「GooglePlay ギフトコード 5,000円分」、「HMV Gift Card 5,000円分」から選べる。詳細はソニーのサイトを参照のこと。