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アップルM2 ProとM2 Max登場。84,800円からのMac mini

アップルの次世代チップ「M2 Pro」と「M2 Max」

アップルは、次世代チップの「M2 Pro」と「M2 Max」を発表し、これらを搭載した新型MacBook Proを2月3日に販売開始する。14インチモデルと16インチモデルの2種類を用意し、価格は14インチのM2 Pro搭載モデルが288,800円から、M2 Max搭載モデルが448,800円から。16インチのM2 Pro搭載モデルは348,800円から、M2 Max搭載モデルは498,800円から。

あわせてM2とM2 Proを搭載した新型Mac miniも2月3日に販売開始する。価格はM2搭載モデルが84,800円から、M2 Pro搭載モデルが184,800円から。

次世代SoC「M2 Pro/M2 Max」

「M2 Pro」

2022年6月に発表したM2のアーキテクチャをスケールアップしたもので、M2 Proは最大12コアのCPU、最大19コアのGPUを備え、最大32GBの高速ユニファイドメモリを実現。M2 Maxは、M2 Proの能力を土台としており、最大38コアのGPU、2倍のユニファイドメモリ帯域幅、最大96GBのユニファイドメモリを実現する。M2 Maxは「プロ向けノートブック用として世界で最もパワフルで電力効率の高いチップとなっている」とのこと。

どちらも、より高速な16コアのNeural EngineやAppleのパワフルなメディアエンジンなど、強化されたカスタムテクノロジーも備える。

M2 Proは、第2世代の5ナノメートルプロセスで作られており、M2の約2倍となる400億個のトランジスタで構成。同じく2倍となる200GB/sのユニファイドメモリ帯域幅と最大32GBの低レイテンシのユニファイドメモリを備える。CPUは10コアと12コアの2パターンで、最大8つの高性能コアと4つの高効率コアで構成。M1 Proの10コアCPUよりも最大20%高速なマルチスレッドCPUパフォーマンスを発揮する。

GPUはM1 Proよりも3つ多い最大19コアで構成でき、より大きいL2キャッシュも備えるため、グラフィック速度がM1 Proより最大30%高速化。画像処理のパフォーマンスが大幅に向上したため「コンソールゲーム機レベルの品質でのゲーム体験を可能にする」という。

またハードウェアアクセラレーテッドH.264、HEVC、ProResビデオエンコード/デコードのための、「極めてパワフルで効率に優れたメディアエンジン」を搭載しており、ごくわずかな電力で4Kおよび8Kの複数のProResビデオストリームを再生できるという。

「M2 Max」

M2 Maxは、M2の3倍以上となる670億個のトランジスタを搭載。ユニファイドメモリ帯域幅は、M2 Proの2倍、M2の4倍の400GB/sで、最大96GBの高速ユニファイドメモリに対応する。M2 Proと同じく次世代の12コアCPU、GPUは最大38コアを搭載する。

ふたつのビデオエンコードエンジンとふたつのProResエンジンを搭載して、M2 Pro比で最大2倍の速度でビデオをエンコードできるのも特徴。

どちらのチップにも搭載される次世代16コアNeural Engineは、1秒間に15兆8千億回の演算が可能で、前世代よりも最大40%高速化されている。またアップルの最新画像信号プロセッサは、より優れたノイズ低減を実現し、Neural Engineとあわせ、コンピュテーショナルビデオを活用してカメラの画質を向上させるとのこと。

新型MacBook Pro

14インチと16インチの新型MacBook Pro

そんな次世代SoC搭載モデルとして登場するのが、14インチと16インチの新型MacBook Pro。M2 Pro搭載モデルではMotionでのタイトルとアニメーションのレンダリングが前世代よりも最大20%、Adobe Photoshopでの画像処理が最大40%高速になるという。M2 Max搭載モデルではDaVinci Resolveでのカラーグレーディングが最大30%高速化する。

最大60Hzの8Kディスプレイと最大240Hzの4Kディスプレイに対応するHDMIポートも搭載

また、最大60Hzの8Kディスプレイと最大240Hzの4Kディスプレイに対応するHDMIポートも搭載。従来モデル同様、3つのThunderbolt 4ポート、SDXCカードスロット、MagSafe 3充電、ハイインピーダンスヘッドフォン対応のヘッドフォンジャックも備える。

ディスプレイは、どちらもLiquid Retina XDRディスプレイ。解像度は14インチモデルが3,456×2,234ドット/254ppi、16インチモデルが3,456×2,234ドット/254ppi。

HDRをしのぐ極限レベルの輝度とコントラストが得られるという「XDR(Extreme Dynamic Range)」ディスプレイで、コントラスト比は1,000,000:1、XDR輝度はピーク時で1,600nits。広色域(P3)で10億色に対応、True Toneテクノロジーも備える。ProMotionテクノロジーによる最大120Hzのアダプティブリフレッシュレートに対応。

ユニファイドメモリはM2 Proでは最大32GB、M2 Maxでは64GB、38コアGPUのM2 Maxでは最大96GBまで選択できる。ストレージ容量は最大8TBまで選択可能。

Mac mini

新型Mac mini

Mac miniは、M2 Pro搭載モデルに加え、'22年6月に発表されたM2を搭載したモデルも用意。M2モデルは最大2台のディスプレイ、M2 Proモデルは最大3台のディスプレイに対応する。

M2搭載Mac miniは、4つの高性能コアと4つの高効率コアで構成される8コアCPUと10コアGPUを搭載。「超高速のパフォーマンスと驚くべき生産性を、84,800円というより一層お求めやすい価格で手に入れたいユーザーに最適」という。

ProResアクセラレーションも加わるため、Final Cut Proでのビデオ編集のような作業が2倍以上高速になるという。最大2本の30fpsの8K ProRes 422ビデオストリームまたは最大12本の30fpsの4K ProRes 422ビデオストリームを同時に再生できる。

M2搭載Mac miniの背面

M2モデルはThunderbolt 4×2とHDMIを1系統搭載。USB Type-A×2、3.5mmヘッドフォン出力、LAN端子も備える。

M2 Pro搭載Mac miniは8つの高性能コアと4つの高効率コアで構成された最大12コアのCPUと、最大19コアのGPUを搭載。前世代のM1搭載モデルからFinal Cut ProでのProResトランスコードが最大4.2倍高速になるという。最大5本の30fpsの8K ProRes 422ビデオストリームまたは最大23本の30fpsの4K ProRes 422ビデオストリームを同時に再生できる。

M2 ProはThunderbolt 4 ×4とHDMIを1系統、USB Type-A×2、3.5mmヘッドフォン出力、LAN端子を備える。

M2 Pro搭載Mac miniの背面
新しいMacBook Proと新しいMac mini、登場 | Apple