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ソニー、個人向けクラウド制作「Creators’Cloud」開始。ソニーのカメラ登録で25GB無料
2023年2月22日 19:00
ソニーは、撮影からコンテンツ制作全般までクリエイターをサポートするクラウド制作プラットフォーム「Creators’Cloud」を個人向けに提供開始した。撮影した動画・静止画をクラウドサービスへアップロードするスマホアプリ「Creators’App」、カメラメタデータとクラウドAIを活用した動画編集クラウドサービス「Master Cut(Beta)」、クリエイター同士が繋がり、作品を発信するコミュニティ機能「Discover」などを新たに提供する。5GBまでのクラウドストレージであれば無料で使用でき、ソニーのカメラを登録すると25GBまで無料で拡大できる。100GB、500GBプランは有料。
ソニーはこれまで、法人顧客向けにクラウド上での効率的なコンテンツ制作・共有・配信を実現するクラウド制作プラットフォームとしてCreators’Cloudを提供してきた。一方で、企業に属さず、フリーランスとして活動するクリエイターが増え、企業からコンテンツ制作を受注したり、制作コンテンツをSNSで発信することで評価を獲得したいというニーズも増加している事から、新たにアプリを提供しつつ、個人向けにもサービスを開始した。
撮影した動画・静止画をクラウドサービスへアップロードするスマホアプリ「Creators’App」は、2月下旬以降に提供予定。クラウドストレージには、PCやスマホなどや、後述するMaster Cut(Beta)などからアクセスでき、手軽にファイルの閲覧や管理が可能。
なお、個人向けにCreators’Appが提供されるのに合わせ、現在法人向けに提供中のクラウドゲートウェイアプリ「C3 Portal App」は、「Creators’App for enterprise」に名称が変更される。
新たに導入する「Master Cut(Beta)」では、撮影する動画だけでなく、撮影時に収録されるカメラとレンズの様々なメタデータを、クラウドAI技術を活用することで、クラウド上で高速・高精度に動画を補正。「最終制作前の高品質な下地作りが簡単に行なえる」という。
撮影時のメタデータを活用しカメラの揺れを検出し、短時間で高精度な手ブレ補正を実現。加えて、クラウドAIの画像解析が類似するシーンごとに自動でグルーピングするため、クリップを仕分ける手間が省け、より効率的に動画を選びやすくなるという。
カメラで付与したメタデータはクラウドとシームレスに同期。撮影の際に重要なシーンにカメラでマークを付けると、Master Cut(Beta)にデータを取り込むと、メタデータがシームレスに同期され、Master Cut(Beta)上でもマークしたシーンを確認できる。
動画に含まれる音源をクラウドAIで高精度に分離し、マイクの風切り音や環境音のノイズなどを個別に取り除ける。クリップの明るさや色合いの補正、ダイナミックレンジの広いガンマカーブ S-Log3で撮影した動画コンテンツへの対応や、データサイズが軽いプロキシーファイルを活用した迅速な映像制作ワークフローへの対応など、「利用者の声を反映しながら、今後さまざまなアップデートを予定している」とのこと。
2023年2月時点でのMaster Cut(Beta)対応機種は「FX3」、「FX30」、「α1」、「α7R V」、「α7S III」、「α7 IV」、「α7C」、「ZV-E10」、「ZV-1」、「ZV-1F」、「RX100 VII」、「RX0 II」。