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FMを直接デジタル変換「フルデジタルFMチューナ」をより身近に「C-FT100」

「C-FT100」

港北ネットワークサービスは、昨年クラウドファンディングを実施したフルデジタルFMチューナー「C-FT1000」から、マルチパスキャンセラーを省き、より身近にしたモデル「C-FT100」のクラウドファンディングを、GREEN FUNDINGにて開始した。目標金額は1,400,000円で、クラウドファンディング期間は5月15日まで。支援プランは通常価格から10% OFFの134,800円で購入できるプランなどを用意する。配送は2023年9月以降の予定。

アンテナからのRF信号を直接AD変換し、デジタル信号処理を行なうことで音声を復調する「RFダイレクトサンプリング方式」を採用したチューナー。従来のFMチューナーと比べて、SN比、ステレオ分離度、歪率など、すべての指標において「最高の受信性能を有する」という。

内部構造

昨年クラウドファンディングされたC-FT1000は、高性能なFPGAにプログラムを組み込むことで、マルチパスの影響を強力に除去する学習機能付きのマルチパスキャンセラー(MPC)を搭載していたが、その開発過程で、例えば一部のCATVから再送出されているFM放送を受信している場合など、MPCを必要としない、あるいはあまり有効ではない環境があることに気がついたという。

こうした電波を受信し、FM放送を楽しんでいる場合「高価なデバイスが必要なMPCは宝の持ち腐れになってしまうかもしれない」と、C-FT100ではMPCの複雑な処理を省くことで、よりコンパクトなFPGAを採用。受信性能はC-FT1000と同等ながらコストダウンに成功した。

また好みが分かれる音質面では、アナログ出力をモニター用途に絞り、テキサス・インスツルメンツ製の中級DACを採用することで、さらにコストを削減。デジタル出力は192kHz/24bitのハイレゾスペックを維持しているため、好みのDACに接続してアナログ出力で高音質を楽しめる。C-FT100のみでのアナログ音声を聴くことも可能。そのほか、上位機種に搭載されていたマニュアルチューニング機能も省かれている。

本体背面

周波数特性は10Hz~15kHz(+0.1dB、-0.5dB)、受信周波数範囲は76.0~95.0MHz(0.1MHzステップ)。出力は同軸デジタル×1(48~192kHz)、AES/EBU×1(48~192kHz)、光デジタル×1(48~96kHz)と、アナログRCA×1を備える。

消費電力は5W。外形寸法は430×320×80mm(幅×奥行き×高さ)、重さは5.3kg。C-FTシリーズ共通のオプションとして、電波の受信状況をリアルタイムで“見える化”する「MPD-1」も用意されている。

共通オプションの「MPD-1」