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BSプレミアム停波でも「番組ほぼそのまま」。NHK新BS編成

NHK(日本放送協会)は26日、今年12月1日にスタートする新チャンネル「NHK BS」と「NHK BSプレミアム 4K」の番組編成を発表した。現在放送されているBSプレミアムは、11月30日で通常番組の放送を終了し、新チャンネル(NHK BS)に統合される形となるが「廃止される定時番組はほとんどなく、これまで通り衛星放送の番組をお楽しみいただける」という。

HDのNHK BS(Ch.101)では、従来のBS1とBSプレミアムのそれぞれで定着していたゾーン編成を活かしつつ、多彩なジャンルの番組を凝縮させたチャンネルを予定。

例えば、BS1の「午前中のワールドニュースゾーン」や「午後10時台以降の国際報道・ドキュメンタリー・スポーツ番組ゾーン」はそのまま残した。またBSプレミアムで定着している「午前7時台の連続テレビ小説ゾーン」のほか、「午後1時台の映画」、「夕方以降の教養・エンタメゾーン」の時間帯も継続させた。

また、再編により廃止される定時番組(時刻表に掲載されている番組)は、ほぼないとのこと。再放送の回数を減らす、BSプレミアム 4Kと内容が重なる番組は流さない(「4Kプレミアムカフェ」)などして、視聴者の習慣を損ねないような編成にしているという。

編成イメージ

4KのNHK BSプレミアム 4K(Ch.4K 101)では、今年4月からのBS4K編成を継続しているが、注目は金曜・土曜夜に設けている「本物感・臨場感あふれるコンテンツをお届けするゾーン」とのこと。ここでは、美空ひばりの伝説のコンサートを4Kリマスター版にして放送することが予定されているほか、ヨーロッパからの多元生中継、ドラマ、特集「シリーズ古代文明~マヤ・インカ」などを用意する。

編成イメージ
「伝説のコンサート 美空ひばり」
「ヨーロッパ大中継~ヨーロッパから多元生中継」
「シリーズ古代文明~マヤ・インカ」

NHKの担当者は、NHK BSチャンネルについて「BSの視聴者は、エクストラの受信料を支払って見に来てくださっているという事もあって、非常に熱心なテレビファンが多いと実感している。BS1とBSプレミアムで放送中の番組は、そんな目が肥えた視聴者の方々に磨かれた番組ばかり。この番組を見たいから契約して下さっている方も多い。我々はその想いを大切にしたいと考え、今回のような編成を組んだ。通常の地上波では味わえない、多彩なラインナップを取りそろえているので、一日観ていても飽きない、豪華な視聴体験ができるチャンネルになると考えている」と話した。

さらに「新しいNHK BSはまるでテーマパークのようなもの」とも表現。

「テーマパークの入り口には、園内を表す案内図があり、来場者はそれを見て好奇心や期待感が高鳴る。そして中に入ると、期待を裏切らない驚きや楽しさが用意されている。今度のBSには、国際報道、スポーツ、文化、芸術、映画、歌、エンターテイメントなどがあり、これだけのものが1つに凝縮している場はあまりにない。一度入っていただければ、本当に様々な驚きや感動と出会っていただける。楽しみの世界が広がる、そんなチャンネルとしてお楽しみいただきたい」と語った。

NHK BSの世界観をイメージしたイラスト

なお、BSプレミアムは12月1日以降、停波・再編周知に切り替わるが、「BSプレミアムは再編されました」などのような、簡素な表示ではなく、視聴者が間違えてBSプレミアムを選局してしまった場合でも「●●の番組は何日の何時に変わりました」などのように、視聴者を迷子にしないような情報表示を検討しているという。「テロップがいいのか、音声も乗せるのか、アナウンサーが案内する映像が良いのか、などは検討中で、決定次第、別途案内したい」とのことだった。

新チャンネル「NHK BS」「NHK BSプレミアム 4K」の放送開始時間は、12月1日のいつになるのかは「今のところ未定」という。