TAD、新開発プリアンプ採用のEvolutionシリーズ・プリ「TAD-C1000」

「TAD-C1000」シルバー

テクニカル オーディオ デバイセズ ラボラトリーズ(TADL)は、Evolutionシリーズのプリアンプ「TAD-C1000」を10月中旬に発売する。価格はシルバーモデルが198万円、ブラックが203万5,000円。

「TAD-C1000」ブラック

同シリーズのディスクプレーヤー「TAD-D1000TX」やDAC「TAD-DA1000TX」、パワーアンプの「TAD-M1000」と組み合わせた際に統一感のあるデザインになっている。

パワーアンプ「TAD-M700」などで採用した高性能な1段増幅電流帰還型アンプのプリアンプ用を新開発し、フラットアンプ部に搭載。コンプリメンタリ性を追求するため、FETデバイス1個1個の特性を測定し、プラス側とマイナス側の素子をペアリングすることで回路動作の安定性を向上させた。

センターボリュームノブには、高精度ボールベアリングを使用。滑らかな操作感を実現している。

正と負の信号や左右のチャンネルの間で発生する増幅誤差を極限まで抑えるため、オーディオ基板の回路パターンや部品配置にシャーシのセンターから完全対称となるレイアウトを採用。2つの電源トランスの配置やシャーシ構造、リアパネル端子のレイアウトにおいても対称性を考慮し、重量バランスや振動バランスの統一を図っている。

これにより、電気的、メカニカル的に回路の信号増幅環境を同一にし、優れたステレオフォニックを実現した。

Evolutionシリーズ統一のスパイク構造を採用し、ISOマウントを実現。接地面積を小さくすることで、外来の振動が本体へ伝達されることを抑止し、機器内部への影響を低減。電源トランスの取付台座には6mm厚の真鍮製ベースを採用。不要な振動を抑えている。

電源回路は、電源トランスの内部巻線を直出しすることで引き出し線との接点を極力削減し高純度を追求。直出し線のターミナルや基板マウントターミナル、締結ビスに非磁性のメッキとOFC(無酸素銅線)を採用することで磁性歪を徹底的に排除した。

オーディオ用と制御用の回路それぞれに、専用の大型トロイダルトランスを搭載。オーディオ用には左右それぞれ独立巻き線のトランスを採用。理想的なグランドシステムを構築し、正負左右における完全な対称性を実現したという。

内部には、オリジナルのラダー抵抗切替型電子ボリュームを採用し、超高精度ATT特性と低歪率(0.0005%以下/1Vrms入力時)を実現。電源回路では、平滑用コンデンサに繰り返し試聴して開発した電解コンデンサを、出力カップリング用コンデンサに低域のカットオフ周波数を広帯域化する超低歪フィルムコンデンサを採用した。

入力端子はバランス×4、アンバランス×2。出力端子はバランス×2、アンバランス×2。消費電力は26W(待機時消費電力0.5W以下)。外形寸法は440×406×150mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は17kg。