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米Dolby、「Dolby Atmos FlexConnect」発表。どこにスピーカー置いてもOK

米Dolby Laboratoriesは現地時間8月28日、テレビの内蔵スピーカーとワイヤレススピーカーがシームレスに繋がることで、どこにワイヤレススピーカーを置いても広範で没入感あるDolby Atmos体験ができるという新機能「Dolby Atmos FlexConnect」を発表した。TCLが同機能に対応したテレビ製品を2024年にラインナップする予定で、アクセサリーとしてDolby Atmos FlexConnect対応ワイヤレススピーカーも用意するという。

自宅のサウンドシステムから可能な限り最高のオーディオ性能を引き出したいと考えているユーザーは多いものの、部屋が広すぎたり、狭すぎたりすることで、スピーカーを理想的な位置に置けない場合や、電源コンセントの位置、家具のレイアウトにより、設置場所が制限される場合がある。また、すべてのユーザーがインテリアの美しさを犠牲にしてまでもサウンドパフォーマンスを追求したいとは考えているわけではない。

Dolby Atmos FlexConnectでは、テレビの内蔵スピーカーとアクセサリーとして用意したワイヤレススピーカーが、インテリジェントに連携することで、最高のサウンドパフォーマンスを引き出し、その家庭に合わせたDolby Atmosサウンドを提供。ワイヤレススピーカーの設置場所には高い柔軟性があるため、音質への影響を気にすることなく、部屋の寸法やコンセントの位置、家具の配置に合わせて設置できる。

セットアップがシンプルかつ素早いのも特徴で、追加の機器やケーブルは不要。テレビのマイクを活用してワイヤレススピーカーの位置を特定し、最適なオーディオパフォーマンスを確保するためにシステムを自動的にキャリブレーションする「Dolby acoustic mapping」を利用できる。

「Dynamic audio balancing」により、音声はテレビのスピーカーから各ワイヤレススピーカーに拡散され、利用可能なすべのスピーカーの能力と設置位置に基づいて、サウンド信号を動的に最適化するとのこと。これにより、つねにクラス最高のパフォーマンスを楽しめるように音像を調整できるという。

同社のエンターテインメント担当シニアバイスプレジデントのJohn Couling氏は「より良いオーディオ体験のために、家具を移動させる必要はない。Dolby Atmos FlexConnectはまったく新しいカテゴリーの体験を提供するもので、ユーザーにデバイスを置く場所に関する柔軟性を提供しつつ、没入感あるDolby Atmos体験もお届けする」とコメントしている。

DolbyとTCLは、ドイツ・ベルリンで9月1日から5日まで行なわれる「IFA 2023」で、Dolby Atmos FlexConnectの展示を行なう。