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人差し指と親指を“ダブルタップ”で操作する「Apple Watch Series 9」

Apple Watch Series 9

アップルは13日、スマートウォッチ「Apple Watch Series 9」を発表した。強力な「S9 SiP」を搭載し、処理能力を高めているほか、電力効率の進化により18時間のバッテリー寿命を実現。さらに、片手が塞がっている時でも、Apple Watch Series 9を装着している手の人差し指と親指を“ダブルタップ”する事で操作できる“ダブルタップジェスチャー”機能も備えた。9月22日発売で、価格は59,800円から。なお、既存のApple Watch SEは併売され、価格は34,800円からとなる。

Apple Watch Series 9

Apple Watch Series 9は41mmと45mmのサイズを用意。カラーはスターライト、ミッドナイト、シルバー、(PRODUCT)RED、新しいピンクのアルミニウムケースと、ステンレススチールのゴールド、シルバー、グラファイトケースも用意する。

新しいアップルシリコンの「S9 SiP」は、Apple Watch Series 8と比較して、機械学習タスクを最大2倍の速度で処理できる、新しい4コア Neural Engineを搭載。GPUも30%高速化し、アニメーション表示もより滑らかになるという。

新機能“ダブルタップ”

Apple Watch Series 9では、片手にコーヒーを持っている、犬のリードをつかんでいるなど、ディスプレイにタッチできない状況でも操作する新機能“ダブルタップ”を搭載。

Apple Watch Series 9を装着している側の、人差し指と親指を“トントン”と2回くっつける“ダブルタップ”動作で、装着しているApple Watch Series 9が、加速度計、ジャイロスコープ、光学式心臓センサーからのデータを新しい機械学習アルゴリズムで処理。ダブルタップしたときの手首の小さな動きと血流の変化に特有の特徴を検出する。なお、この機能は来月のソフトウェア アップデートで利用可能になる。

ダブルタップにより、アプリの「主ボタン」を操作できるため、例えばタイマーの停止、音楽の再生と一時停止、アラームのスヌーズなどが可能。電話に応答したり終了したり、Apple Watch のカメラリモコンで写真を撮る事も可能。ダブルタップするとウォッチフェイスからスマート スタックが開き、さらにダブルタップするとスタック内のウィジェットがスクロールできる。

より明るく。置き忘れたiPhoneを細かく探す機能も

電力効率の高いS9 SiPと高度なディスプレイアーキテクチャを組み合わせ、最大輝度は2,000nitsと、Series 8の2倍に増加。明るい日光の下でもテキストがさらに読みやすくなったという。また、暗い部屋や早朝の場合は、近くにいる人の邪魔にならないように、表示を1nitsまで下げることもできる。

さらに、Apple Watchで初めて、Siriリクエストをデバイス上で処理できるようになった。ワークアウトの開始やタイマーの設定など、インターネットからの情報を必要としないリクエストの場合、SiriはWi-Fiや携帯電話ネットワークに依存しないため、より迅速で信頼性の高い応答が得られるとのこと。

プライバシーを守ったまま、Siriを使用してヘルスアプリのデータにアクセスし、健康やフィットネス関連のクエリを実行可能に。前夜の睡眠時間、アクティビティリングを閉じる進捗状況、モニターが接続されている場合は血糖値について尋ねることも可能。体重、生理期間、服用した薬などの健康データも記録できる。

S9 SiPには第2世代の超広帯域(UWB)チップが搭載されており、同じチップを搭載したiPhone 15ファミリーを、精密に検索できる。「Precision Finding」機能で、例えば置き忘れたiPhoneが別の部屋にある場合、その距離と方向に加えて、視覚的、触覚的、音声によるガイドで見つけるのをサポートしてくれる。

UWBは、Apple WatchとHomePodの連携も可能にする。Apple Watchユーザーがオーディオを再生しているHomePodから4m以内に近づくと、Apple Watch Series 9の画面に「Now Playing」が起動し、メディアを制御。HomePodで何も再生されていない場合は、スマートスタックの上部に、ユーザーが聴きたそうな楽曲などの提案が表示される。

watchOS 10

ソフトフェアはwatchOS 10がインストールされる。

watchOS 10では、必要な時に関連するウィジェットを表示する「新しいスマート スタック」を用意。情報をすばやく表示してくれる。

文字盤も新たにスヌーピー、パレット、ソーラー アナログを利用可能。新しいNikeウォッチフェイスの「Nike Globe」は、秒が経つごとに地球上のラインが光る。

サイクリングをする時は、センサーとのBluetooth接続により、パワーメーター、スピードセンサー、ケイデンスセンサー値を時計に表示できる。サイクリングワークアウトは、iPhone上でライブアクティビティとして自動的に表示され、タップすると全画面で利用できる。

なお、Watch Series 9、Watch Ultra 2、Watch SEの一部のケースとバンドの組み合わせは、Apple史上初のカーボンニュートラル製品になるという。