ニュース

ソニーからコンデンサー型ワイヤレスマイク。ノイズ抑えた小型も

「ECM-S1」

ソニーは、屋内外でクリアでノイズの少ない高音質録音・配信を実現するバックエレクトレットコンデンサー型のワイヤレス/ストリーミングマイク「ECM-S1」と、充電ケース付きのワイヤレスマイク「ECM-W3/W3S」の2機種・3モデルを、11月17日に発売する。価格はECM-S1が58,300円、マイク2機と受信機1機のECM-W3が63,800円、マイク1機と受信機1機のECM-W3Sが47,300円。いずれも10月4日10時より予約を受け付ける。

ECM-S1

「ECM-S1」マイクと受信機

14mm径の大口径カプセルを3基搭載したコンデンサー型ワイヤレスマイク。高感度でフラットな周波数特性、固有ノイズを抑えた設計、広いダイナミックレンジにより、小さな音もクリアに収音するという。人の声を自然かつ明瞭に捉えるようチューニングしているため、「口元での豊かな質感を実現」したとのこと。

本体にはノイズ抑制フィルターとして、デジタル信号処理により耳障りな雑音を効果的に除去するノイズカットフィルター、風切り音、空調、振動など不要な低音を低減するローカットフィルターを搭載。ポップノイズを軽減するポップガードも付属する。

本体背面に指向性の切り替えスイッチ

マイクの指向性は、ナレーションやボーカル、ポッドキャストなど1人の人物の収音に適した「モノラル、単一指向性」、複数人の音声を録音したり、現場の雰囲気を捉えた収音に適するという「モノラル、全指向性」、音楽収音に最適な「ステレオ、単一指向性」の3種類を用意。各指向性は、本体背面のスイッチで変更できる。

MIシュー対応カメラとはデジタル接続できる(画像はZV-E1との組み合わせ)

付属の受信機とワイヤレスで接続でき、マイクをカメラ、PC、スマートフォンなどから離れた場所に配置できる。通信はBluetooth 5.3 Low Energyで、コーデックはLC3Plus。見通しの良い場所で最大150mまで通信できる。受信機側はマルチインターフェースシュー(MIシュー)対応で、MIシュー対応カメラと組み合わせればケーブルレスで利用でき、カメラから給電も行なえる。

デジタル接続に対応したソニー製カメラはα1/α9 II/α7R IV/α7 IV/α7Cや、シネマカメラのFX3、FX30、FX6など。VLOGCAMのZV-1やZV-1 F、ZV-1 IIなどはデジタル接続非対応で、アナログ接続での利用となる。

マイクにはインジケーターランプや音量/MIX比調整ダイヤルを装備

マイク側はバッテリー内蔵で、約13時間の連続使用が可能。本体には音声入力レベルを表示するインジケーターランプやミュートボタン、ヘッドフォン音量/MIX比調整ダイヤルなどを装備。底面には直径1/4インチの三脚穴も備えており、付属スタンドや別途用意した三脚、マイクアームなどに装着できる。

本体底面には三脚穴
付属スタンドと組み合わせたところ。角度調整もできる

マイク、受信機ともにUSB Type-Cポートを搭載。マイクをスマートフォンやPCなどと有線接続することもでき、この場合は48kHz/24bitのデジタル音声入力が可能で、Web会議や動画配信時のマイクとしても使用できる。そのほかマイク側にはヘッドフォン端子も搭載。

受信機にはマイク出力端子も備え、MIシュー非対応のカメラでもアナログ接続して利用できる。

外形寸法は、マイク部が63×63×137.5mm(幅×奥行き×高さ)、重さはスタンドを含めて157g。受信機は32×50×29mm(同)、25g。

付属品一式

ECM-W3/W3S

マイク2基と受信機がセットになった「ECM-W3」

専用充電ケースが付属し、完全ワイヤレスイヤフォンのようにマイクや受信機を充電しながら収納できるワイヤレスマイク。発売中のワイヤレスマイク「ECM-W2BT」の弱点だったホワイトノイズを徹底的に抑えたとしている。

マイク1基と受信機がセットになった「ECM-W3S」
マイクに付属ウインドスクリーンを装着したところ

高S/N比の全指向性マイクユニットを搭載し、ノイズの少ないクリアな収音が可能になった。W2BT同様にMIシューを使ったデジタル音声伝送、収録音量に応じて記録レベルを3段階に調整できるアッテネーター機能も備える。受信機にはアナログ/デジタル接続を切り替えるスライドスイッチも備え、MIシュー未対応の機器ともアナログ接続できる。

マイク(左)と受信機(右)

デジタル接続に対応したソニー製カメラはα1/α9 II/α7R IV/α7 IV/α7Cや、シネマカメラのFX3、FX30、FX6など。VLOGCAMのZV-1やZV-1 F、ZV-1 IIなどはデジタル接続非対応で、アナログ接続での利用となる。

クリップで胸元などに装着できる

新たにノイズリダクションフィルター機能を搭載し、デジタル信号処理により耳障りな雑音を除去し、シャープでクリアな収音ができるノイズカットフィルター、風切り音、空調、振動などの不要な低音を低減するローカットフィルターを利用できる。

通信距離は最大150mで、Bluetooth 5.3、LC3plusコーデックにより、低消費電力、低遅延で高音質な収音ができる。ECM-W3では、受信機側のスイッチで、2台のマイクの収音を分けるか、ミックスするかを選択可能。

マイクには外部入力端子も備える

マイク側には3.5mmステレオミニの外部マイク入力端子を備え、別途用意したラベリアマイクと組み合わせることもできる。受信機側にもマイク出力と、USB Type-C出力を備え、USBオーディオ入力対応機器と組み合わせられる。

より確実に音を収録する安全機能として、通常の音量と20dB小さい音量のふたつの音声を同時記録できるセーフティ機能を新搭載。大音量収録時の音割れリスクを低減するという。

そのほか、受信機にはマイクとの通信状態を表示するLINKランプや、電源ランプを装備。防塵・防滴設計のため、防塵・防滴に強いカメラと組み合わせて屋外でも安心して運用できるという。

なお、32bit float録音には非対応。マイク側に内蔵ストレージもないため、マイク単体での録音もできない。マイクのバッテリー持続時間は約6時間。

外形寸法は、マイクが25×20.5×52.5mm(幅×奥行き×高さ)、受信機が32×50×29mm(同)。重さはマイクが17g、受信機が25g。

「ECM-W3」の付属品一式
「ECM-W3S」の付属品一式