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Rega、レギュラーモデル最高峰のターンテーブル。209万円

ターンテーブル「Naia」。電源ユニットは別筐体となっている

完実電気は、Regaの50周年プロジェクトの一環として、レギュラーモデルの最高峰として企画されたターンテーブル「Naia」を、2024年1月23日に発売する。価格は209万円。同ブランドの最高峰カートリッジ「Aphelion 2」とのセットモデルは264万円。

Regaの創業者でエンジニアのRoy Gandy氏が2009年に開発した実験的モデル「Naiad」のコンセプトと仕様を継承しつつ企画された。同ブランドのターンテーブル技術の総括であり、「高い評価を得るRegaターンテーブルのテクノロジーが初めてハイエンドの世界で楽しめるもの」だという。

Planar 10/8と同じ形状のスケルトンデザインキャビネットを採用。軽量ながら剛性に優れ、振動から生じるエネルギーをため込むことなく、コントロールしながら、キャビネットの外部へ逃がす。キャビネットのコアには宇宙航空素材のTUNCAST 8を採用した。

キャビネットの上部、下部をグラファイトカラーのグラフィンオキサイドとカーボンファイバーで構成されたプレートで、サンドイッチ。キャビネットの剛性を最大限に高め、レコード盤に刻まれた音楽信号がキャビネットに吸収されることなく、カートリッジからトーンアームに伝わる。

トーンアームはNaiadで開発したハイエンドの「RB Titanium」を搭載。一体成型されたチタン製スピンドルとベアリング機構を採用し、ナノレベルの摩擦コントロールにより滑らかなトーンアームの動作を実現したという。

アルミ鋳造性アームチューブも採用しており、剛性に優れ、軽量化も図った。先頭から根本にかけて独自のテーパーをかけることで、アームチューブ上の不要な振動を分散させている。

チタン材の高い硬度と剛性を生かしながら、CNC加工でミニマムまでハウジングをダウンサイジングして軽量化を実現。マシン加工ならではの美しい仕上がりは、Naiaならではの仕様とのこと。

センタースピンドルはZTA(ジルコニア強化アルミナ)セラミック製で、ベアリングを備えたカスタムアルミニウムサブプラッターも装備。ZTAセラミックはプラッターに使用されているセラミック・アルミニウム・オキサイド材よりも耐摩耗性がはるかに高く、センターベアリングアセンブリを構築するのに最適な素材という。

Naiaはスピンドルとベアリングの両方が同一の素材で製造されており、硬度が同じである上、スピンドルはオイルの極薄膜上で動作するため、摩耗がさらに軽減される。この結果、「Regaがこれまでに製造したなかでもっとも硬く、もっとも正確で、もっとも耐久性の高いベアリングアセンブリが生まれた」とのこと。

電源ユニット「Naia PSU」は別筐体となっており、電源周りを強化。回転ムラやモーターの鳴きをおさえ、音質を高めている。ジェネレーター機能を搭載し、DSPにより「ほぼ完全な」波形を生成してNaia本体に電源を供給する。

33 1/3、45回転用それぞれに水晶発振器とDSPを採用したジェネレーター回路を搭載。出荷時、本体、電源ユニットを接続し、調整、動作認後、出荷される。

搭載可能なカートリッジ質量は4.5~8.5g、エクストラウェイト装着時で14gまで。外形寸法は本体が420×350×115mm(幅×奥行き×高さ/ダストカバー付、閉口時)、電源ユニットが218×320×80mm(同)。重さは本体が4.7kg、電源ユニットが3kg。

セットモデルも用意されるMCカートリッジのAphelion 2は、「Apheta 2」の開発から始まった「軽量」「高剛性」「高出力」を兼ね備えたMCカートリッジ開発思想を完結させたというフラッグシップモデル。Aphelion用に開発されたリボン・ボロンカンチレバー、弾性が強く、優れた感度を兼ね備えている。

Regaオリジナルの高出力ネオジウム・マグネットをAphelion シリーズ向けに開発。もっとも強力なN55クラスのネオジマグネットを採用し、音質の向上と軽量化を実現した。巻き線のワイヤー長も初代Aphelionと比較して50%短くなっているため、軽量化だけでなく、信号変換の効率も向上している。

出力は0.35mV、針圧は1.9g、カートリッジの自重は6.0g、抵抗は100Ω。