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CANOR AUDIO、XLR入力を備えた真空管フォノプリアンプ

ASTERION V2

タクトシュトックは、CANOR AUDIO(カノア・オーディオ)の真空管フォノプリアンプ「ASTERION V2」を8月1日に発売する。価格は176万円。カラーはブラックとシルバー。

スロバキアのブランド、CANOR AUDIOの新製品。既発の真空管フォノプリアンプ「PH1.10」の上位モデルにあたり、サウンド面の進化に加え、要望の多かったXLR入力を新たに装備したという。

シルバー

内部には、合計9本の真空管を採用。1本は「6CA4EH」でアノード電圧の整流に使用。残りは、低インピーダンスなバランス出力段を形成するべく、チャンネルあたり4つ、計8つの三極管(6922EH)を使用した。なお、MM信号の増幅、RIAAカーブの補正は純粋なパッシブ回路で行なわれている。

青色アルマイト処理されたアルミニウム製シールド・シリンダーは、真空管を振動や電磁干渉から保護。使用される真空管は同社BT-2でエージングを行ない、Aladdinシステムを用いて測定・選別されたものだけを採用・マッチングさせている。

両チャンネルの信号経路は厳密に分離し、電源電圧を個別にフィルタリング。電圧安定化は左右チャンネルで別々に行なわれるため、チャンネルセパレーションの向上、ノイズと干渉が最小限に抑えられ、よりクリーンで正確なサウンドを実現したという。

機械的なハム音を排除するため、トランスは自社内で真空含侵され、特殊な防振化合物でカプセル化。さらに頑丈な溶接カバーで覆うことにより、優れた電磁シールドとSN比を高める事に寄与。外部電圧源からの干渉を防ぐため、一次巻線と二次巻線は銅箔で分離され、50%のオーバーラップでシールドされている。

MMとMC間で、完全に干渉しない回路設計を採用。ユーザーはカートリッジの違いを楽しめるだけでなく、使用するカートリッジの特性に合わせて、ゲイン、負荷容量と静電容量の設定を直感的にフロントパネルから簡単に調整できる。

背面

MC入力では、MC1(70dB)とMC2(76dB)の設定を用意。それぞれ設定できる入力インピーダンスが異なるが、重なっている値(10-300Ω)では出力の違いと共にサウンドの違いを好みで選ぶことが出来る仕様だという。

外形寸法は435×485×170mm(幅×奥行き×高さ)、重量は18kg。