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エソテリックの旗艦フォノアンプ「Grandioso E1」。473万円

Grandioso E1

エソテリックは、Grandiosoシリーズ初のフォノアンプ「Grandioso E1」を11月7日より発売する。価格は4,730,000円。

ブランド創設35周年を記念し、2022年に発売したアナログターンテーブル「Grandioso T1」に続く、Grandiosoシリーズ・アナログ再生用コンポーネントの第二弾。

Grandioso E1(左)とGrandioso T1(右)

独自のバランス・カレント(電流)入力方式や、電源を別筐体とした完全バランス/完全ディスクリートのバリアブル・イコライザー・アンプ回路を導入したほか、光カートリッジもサポート。「アナログ再生のルネサンスと呼ぶにふさわしい技術革新により、今までにないリスニング体験をご提供します」と謳う。

振動系が軽量化され、より微細な音楽情報をピックアップできるMCカートリッジは、MMにくらべて巻数の少ない小さなコイルを実装しているため、出力電圧はMMよりはるかに低い1/20程度が一般的。その一方で、低インピーダンス・コイルと振動系の外に強力なマグネットを実装できるMCは、MMよりもはるかに高い電流を出力できる特徴を持つ。

ただ、一般的な「電圧入力」の場合、本来の豊かな電流は負荷抵抗でMMの1/20程度の「微小電圧信号」に変換され、後段での大きな増幅にともなうSN比の問題、抵抗による損失や、インピーダンス・ミスマッチによる音質の変化など、解決すべき数々の課題を生むことになる。

これ対して、「MCバランス・カレント入力」では、MCカートリッジの豊かな出力電流をそのまま、ストレートにディスクリート構成のアンプに入力できるため、ロス無く、最も効率的に信号を取り出すことができるという。また、MCカートリッジのコイルの両端(+/-)をバランス構成のアンプで受けることで、ノイズの影響を最小化し、高品位に増幅可能。増幅素子には、本来電流を増幅するための素子であるトランジスター素子を採用することで、さらに設計の合理性を高めた。

入力端子はXLR×3系統(MC電流入力専用)、RCA×1系統、光デジタル×1系統(光電式カートリッジ専用)。出力端子はXLR/ESL-Analog×1系統(切替式)、RCA×1系統。

消費電力は43W(スタンバイ時0.3W)。外形寸法はメインユニットが445×445×131mm(幅×奥行き×高さ/突起部含む)、電源/コントロールユニットが445×451×131mm(同)。重量はメインユニットが20.7kg、電源/コントロールユニットが23.4kg。AC電源コード、DC電源コード、リモコンなどが付属する。

オーディオ特性は以下の通り。

  • RIAA偏差:±0.3dB
  • 電流ゲイン可変範囲:−9~0dB(3dBステップ)
  • 電圧ゲイン可変範囲:−6~+4dB(2dBステップ)
  • イコライザー周波数:
     LOW LIMIT:50、71、100Hz
     TURNOVER:800、630、500(RIAA)、400、350、300、250Hz、FLAT
     ROLL OFF(10kHz):−16、−13.7(RIAA)、−12.7、−12、−10.5、−8、−6dB、FLAT
  • 全高調波歪率(1kHz/22kLPF/定格出力時):0.008%(MM)、0.02%(OPTICAL)
  • サブソニックフィルター:16Hz、−6dB/octave