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水月雨、LDAC対応のハイブリッド型完全ワイヤレス「Ultrasonic」

「Ultrasonic」

水月雨ジャパンは、ダイナミックドライバーどバランスド・アーマチュア(BA)ドライバーを搭載したハイブリッド型の完全ワイヤレスイヤフォン「Ultrasonic」を、12月11日に発売した。価格はオープンプライス、店頭予想価格は11,000円前後。

13mm径のフルレンジダイナミックドライバーと、新開発のFRA(直達放射式)高域BAドライバー「MATLO1-FRA」を搭載。LDACコーデックもサポートし、「ソフトウェアからハードウェアに至るまで、全てがハイレゾ・ロスレス再生に最適化されている」というモデル。

FRA高域BAドライバーは、振動板を直線的に放射する技術を採用し、高周波数の音を処理することで、従来のBAドライバーで見られる音導管による定在波を効果的に抑え、より広い域周波数帯域でのレスポンスを実現したとのこと。

Ultrasonicで採用しているBAドライバー「MATLO1-FRA」では、振動板材料として純ベリリウムより優れた性能を発揮するという、アルミニウム・マグネシウム合金振動板を採用することで、さらに高い解像度を提供する。

中低域には13mm径のフルレンジダイナミックドライバーを採用。振動板もTiNセラミックコーティングドーム複合振動板にアップグレードされており、音の再現性を高めている。

ダイナミックドライバー×1、BA×1のシンプルな2ウェイ構成だが、位相の接続問題を徹底的に重視したといい、音響エンジニアと測定機器による調整により、全周波数帯域で位相の一貫性を高度に保っているとした。

Bluetooth 5.3準拠で、コーデックはLDACのほか、SBC、AACに加え、次世代オーディオ規格であるLE AudioのLC3コーデックもサポート。LDACによるハイレゾ・ロスレスワイヤレスや、LC3による低遅延ワイヤレス伝送を楽しめる。

またAACとSBCで接続した場合、高ビットレート転送の「ミュージックモード」と遅延が55msまで低減される「ゲームモード」を切り替えられる。モードはタッチエリアを4回タップすることで変更できる。

アクティブノイズキャンセリング(ANC)も利用可能。方式はフィードフォワード式。強力なANCを実現する場合、フィードフォワード式とフィードバック式のふたつを組み合わせたハイブリッド方式を採用するが、フィードバック式は特性上、低域の再現力が低下しやすく、アルゴリズムによる補正を行なっても完全に解決するのは困難だという。

そこでUltrasonicでは、ノイズキャンセリングによる音質劣化を抑えるために、あえてフィードバック式は採用せず、よりチューニングが難しいフィードフォワード式のみを採用。新型チップの「50C」と高い音響設計の組み合わせと、プロの音響エンジニアによるチューニングにより、高いノイズキャンセリングと音質を両立したとする。外音取り込みモードも利用可能。

より使いやすく、水月雨の多くの製品をサポートするようになったアプリ「MOONDROP」を利用可能。Ultrasonicのタッチコントロールのカスタマイズや、ノイズキャンセリングモードの切り替え、チューニング変更などが行なえる。

選べるチューニングは「モニター(Monitor)」「標準(Reference)」「ダイナミック(Club)/デフォルト」に加え、あるハインドカナル型HiFiイヤフォンに基づいたサウンドの「89xX」、あるウルトラハイエンドカナル型HiFiイヤフォンに基づいたサウンドの「336xX」の合計5種類を選択できる。

連続再生時間はイヤフォン単体で最大6時間、ケース併用で約18時間。