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レグザ、生成AI“Gemini”と連携するミニLEDテレビ。55型で約25万円

4KミニLEDレグザ「Z770R」シリーズ

TVS REGZAは、Googleの生成AI「Gemini(ジェミニ)」と連携する“レグザ インテリジェンス”搭載の4KミニLED液晶テレビ「Z970R」「Z770R」シリーズを4月18日より順次発売する。価格はオープンで、市場想定価格は25.3万円前後(55Z770Rの場合)から。

【Z970Rシリーズ】  タイムシフトマシン搭載
・85型4KミニLED「85Z970R」 880,000円前後 5月23日発売
・75型4KミニLED「75Z970R」 660,000円前後 同上
・65型4KミニLED「65Z970R」 495,000円前後 同上
【Z770Rシリーズ】
・75型4KミニLED「75Z770R」 396,000円前後 4月18日発売
・65型4KミニLED「65Z770R」 308,000円前後 同上
・55型4KミニLED「55Z770R」 253,000円前後 同上

4KミニLEDレグザのフラッグシップ「Z970R」

2024年発売の4K液晶「Z970N」「Z770N」シリーズの後継機で、どちらもミニLEDバックライトによる高輝度・高発色な映像が楽しめる。Z970Nは量子ドット、低反射ARコート・ワイドアングルシートを搭載したハイエンドラインで、Z770はコストパフォーマンスを追求したミニLEDレグザのお手軽モデルとなっている。

どちらのシリーズにも“レグザ インテリジェンス”テクノロジーを投入。AI技術を活用することで、人の声を聞きやすく調整できる快適リスニングや、あいまいな発話でもレグザがユーザーの好みに沿ってコンテンツをピックアップしてくれるボイスナビゲートなどの新機能を搭載した。

75型4KミニLEDレグザ「75Z770R」

Z970Rはエリア分割1.4倍、Z770Rはエリア分割・ピーク輝度2倍に

Z970R・Z770Rシリーズ共に、広色域量子ドットと高輝度ミニLEDバックライトを搭載した4K液晶パネル(3,840×2,160ピクセル)を採用。上位Z970Rのみ、低反射ARコートと広視野角ワイドアングルシートを組み込んだハイグレードな仕様となっており、一段と高コントラスト・広視野角・広色域な映像を実現している。

前モデルから、ミニLEDのエリア分割数・ピーク輝度を強化。Z970Rのエリア分割数は従来比約1.4倍で、ピーク輝度は1.2倍。Z770Rに関しては、エリア分割数・ピーク輝度ともに2倍に高めた。結果、黒の再現力が向上されているという。

Z970Rシリーズのパネル

上位Z970Rには、優れた映像解析能力を備えるハードウェアAIエンジン「レグザエンジンZRα」を引き続き採用。前段のSoCと、後段のレグザ専用チップの2段構成とすることで、最上位機種だけの複雑な信号処理を可能にしている。

ハードウェアAIエンジン「レグザエンジンZRα」(Z970Rシリーズに搭載)

このZRαエンジンを使い、AIでシーンを判別させてシーンに応じた映像処理を可能にしているのが「AIシーン高画質PRO」。Z970Rシリーズでは、従来の「夜景」「花火・星空」「リング競技」に加え、「ライブシーン」が追加。

ライブシーンでは、レグザが映像から“ライブ”と判断すると、照明による顔の白飛びを抑制したり、引きのショットでのアーティストの精細感を自動でアップしてくれる。「独自の映像信号処理とパネル駆動処理により、ライブ会場にいるようなリアルな映像を再現」するという。

AIシーン高画質PROのライブシーンイメージ(Z970Rシリーズに搭載)

放送だけでなく、ネット動画の高画質処理もレグザエンジンZRαの特徴。コンテンツのジャンル情報を得ることができないネット動画では、映像の種類や特性をAIエンジンが分析・判別。ビデオ映像、フィルム映像、アニメ映像などのジャンルに分類して、それぞれに適した高画質化を施す。

また、ネット動画などの高圧縮コンテンツで発生しがちな圧縮ノイズやバンディングを抑制する「ネット動画バンディングスムーサーPRO」にも対応。なめらかで自然な高画質を実現した。

Z970Rシリーズはほかにも、地デジやBS番組のノイズを抑えて高精細化する「地デジAIビューティPRO」や、人肌の立体感や質感を向上させながら、黒ずみや白飛びの抑制、不自然なカラーシフト等を加味して自然な人肌にする「ナチュラルフェイストーンPRO」などといった独自機能も引き続き採用する。

なお「レグザエンジンZR」を搭載するZ770Rシリーズにおいても、ネット動画ビューティ、地デジAIビューティ、ナチュラルフェイストーンなど、レグザ高画質技術を備えている。

AIとセンシング技術で“快適リスニング”と次世代の“音声検索”を実現

2025年モデルから加わるのが、AI技術とセンシング技術により視聴体験を飛躍的に向上させるという“レグザ インテリジェンス”。

Z970R・Z770Rシリーズでは「レグザAI快適リスニング」と「レグザAIボイスナビゲーター」が新搭載されている。

レグザAI快適リスニングは、AIを使ってコンテンツの音声成分を認識し、音声と環境音のバランスを調整できるようにしたもの。コンテンツの環境音などを低減し、人の声を聞きやすく調整することができる。

また、スポーツなどのコンテンツにおいては、解説の音声を低減する一方で、スタジアムの大歓声を強調し臨場感を高めるなど、好みに合わせた演出も可能になっている。

もう一つの機能・レグザAIボイスナビゲーターは、音声認識にGoogleの生成AI・Geminiを活用。発話内容の文脈やニュアンスをレグザが理解し、番組のタイトルがわからない場合でも、「最近話題のドラマ」といった抽象的な言葉に対してトレンドやユーザーの好みに沿って、おすすめのコンテンツを表示できる。

また今夏に予定されているソフトウェアアップデートでは、対話形式での表示にも対応する。

レグザAIボイスナビゲーターによる、やりとりのイメージ
コンテンツ検索結果

上位Z970Rシリーズには、ハイエンドなサウンドシステム「重低音立体音響システムZIS」(全サイズ共通)を搭載。13スピーカーと総合出力150Wのマルチアンプで独立駆動させると共に、トップスピーカーとサイドスピーカーによる音の拡がりと定位を強化した。

また、独自開発のオーディオポストプロセッサーにより、5.1.2ch出力に対応。スピーカーごとに周波数特性や音圧、タイミングを細かく適切に調整する「マルチスピーカークオリティーマネジメント」も可能。画面の外から鳴る音の位置までも正確に再現し、ライブコンサートや映画館のような臨場感あるリアルな高音質を実現するという。

なお、Z770Rシリーズは「重低音立体音響システムZ」を搭載。実用最大出力60Wのマルチアンプが2ウェイバスレフ型メインスピーカーやトップスピーカー、重低音バズーカを駆動し、迫力の重低音とクリアな音声を再現する。

Z970Rのサウンドイメージ

Z970Rシリーズは、地デジ番組を最大6チャンネルまるごと録画する「タイムシフトマシン」機能に対応。搭載チューナーは、地上デジタル×9(タイムシフトマシン含む)、BS/110度CSデジタル×3、BS/CS 4K放送×2。

Z770Rシリーズの搭載チューナーは、地上デジタル×3、BS/110度CSデジタル×3、BS/CS 4K放送×2。どちらのシリーズも、別売のUSB HDDに地デジ/BS/CSの2番組同時、4K放送の裏番組録画ができる。

2画面表示に対応。左側には放送番組およびHDMI入力の画面、右側には放送番組やYouTube動画、もしくはAirPlayやミラーリング機能などスマートフォンの画面が表示できる。

リモコンのUIを向上させるべく、使用頻度の高いキーをカーソル周りに配置した新リモコンを採用。キーの傾斜形状も見直し、リモコンの操作性を向上させた。

リモコンには、Prime Video、Netflix、Disney+、ABEMA、YouTube、TVer、FOD、U-NEXT、Hulu、DAZN、Net-Vision、NHKプラスのダイレクトボタンを搭載する。

Z970Rシリーズの新リモコン(写真左)と、旧リモコン。「入力切替」や「ホーム」「設定」などのボタン位置が変更された
Z770Rシリーズの新リモコン(写真左)と、旧リモコン

144Hz入力対応のゲームモードを搭載し、対戦型ゲームで要求される低遅延とスムーズな表示を実現。ほかにも、4K/1080p 120Hz、2,560×1,440 60Hzのゲーム信号も表示できる。最小遅延速度も0.83ms(4K/144Hz、4K/120Hz、1080p/144Hz、1080p/120Hz入力時の映像遅延時間)を達成している。なお、4K/144Hz・4K/120Hz信号は、HDMI入力1/2ポートのみ対応する。