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オーテク、アンプ内蔵のアルミ製小型ヘッドフォン

約29,800円。SonicFuelのパッシブ型も

ATH-OX7AMP

 オーディオテクニカは、ポータブルヘッドフォンとして、アンプを内蔵した「ATH-OX7AMP」と、アンプ非搭載のパッシブ型「ATH-OX5」を11月15日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は「ATH-OX7AMP」が29,800円前後、「ATH-OX5」が2万円前後。

 「ATH-OX5」のみ、カラーバリエーションとしてブラックとレッドを用意する。デザイン性の高い「SonicFuel」(ソニックフューエル)ブランドのモデルとなる。

ATH-OX7AMP
ATH-OX5
ATH-OX5のレッド
ATH-OX5のブラック
ATH-OX7AMP。アーム部分の形状に特徴があり、重さを分散できるという

 どちらのモデルもスマートなフォルムを採用したコンパクトヘッドフォン。アーム部分の形状に特徴があり、頭頂部と左右のハウジングの3点で支えるのではなく、アームが側頭部に沿うような形状になっている事で、頭にかかる負荷を分散。装着性を高めたという。

 ハウジングは密閉型。40mm径のユニットを採用。「OX7AMP」は「繊細な表現から広がりのある音まで再生する高感度ドライバ」を採用したという。「OX5」のドライバには、ボビン巻きCCAWボイスコイルを使っている。

ATH-OX7AMP

 OX7AMPは、ハウジング内にアンプを搭載。ハウジング側面の底部に電源スイッチやボリュームダイヤルを備えている。アンプの電源をOFFにしても、スルーで音を出す事ができる「True Bypass」により、通常のパッシブ型ヘッドフォンとしても利用可能。筐体にはアルミを使っている。

 出力音圧レベルはアンプ利用時が105dB/mW、アンプOFF時が99dB/mW。再生周波数帯域は9Hz~26kHz。最大入力は800mW。インピーダンスは68Ω。

 電源は単4電池1本で、アルカリ電池の場合は約35時間、ニッケル水素充電池では約20時間の使用が可能。電池とケーブルを除いた重量は約220g。

 ケーブルは着脱可能で、通常タイプと、マイク付きリモコン搭載スマートフォン用ケーブルも同梱。長さはどちらも1.2m。ポーチも同梱する。

底部側面にボリュームダイヤルなどを装備
ユニットは40mm径
単4電池を1本使用
ケーブルは脱着可能。ヘッドフォン側の端子はステレオミニ

ATH-OX5

 アンプ非搭載のパッシブ型だが、ヘッドフォンとしての形状はOX7AMPと同じで、装着感を高めるアーム形状も踏襲している。筐体の素材は樹脂。

 出力音圧レベルは99dB/mW。再生周波数帯域は15Hz~22kHz。最大入力は1,600mW。インピーダンスは35Ω。ケーブルは着脱可能で、通常タイプと、スマートフォン用リモコン付きのケーブルも同梱しており、マイクも搭載。長さはどちらも1.2m。ポーチも同梱する。ケーブルを除いた重量は約190g。

音を聴いてみた

 ハイレゾプレーヤー「AK120」と接続、「OX7AMP」の音を試聴した。

 アルミを使った筐体は高級感があり、スーツ姿でも違和感なく使えそうな大人な雰囲気のデザインが印象的だ。重量は220g(電池とケーブル除く)と、小型ヘッドフォンとしてはやや重いが、前述のとおり、頭部への負荷を分散させる構造により、装着時の負担は少ない。側圧をさほど強くせずに、安定感のある装着を実現している。

 アンプ内蔵ヘッドフォンと聞くと、低域を元気よく、モリモリ再生するバランスを連想するが、実際に音を聴いてみると見通しが良く、クリアでスッキリとしたサウンド。製品の外観から連想するのと同じフラットなバランスだ。同時に、ハウジングが小型なヘッドフォンでありながら、低域は薄くならず、大型ハウジングモデルのような余裕を感じさせてくれる。電源OFF時とON時の音の違いの少なさも優秀だ。

(山崎健太郎)