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米国でもハイレゾ推進強化。オンキヨーが対応ヘッドフォンやプレーヤーなど

 米国ラスベガスで1月9日(現地時間)まで開催された「2015 International CES」において、オンキヨーはGibsonグループ内ブースで出展。未発売のハイレゾ対応ヘッドフォンやポータブルプレーヤー、AVアンプなどを展示していた。

オンキヨーは、Gibsonグループのブースに出展

ハイレゾ対応ヘッドフォンやBluetoothスピーカー新機種

 今回のCESで初出展となったのは、オンイヤー型のポータブルヘッドフォン「OKH M1」。ネオジウムマグネット搭載の40mm径ダイナミック型ドライバにより、ハイレゾの広いダイナミックレンジも再現可能としている。

ハイレゾ対応ヘッドフォン「OKH M1」

 さらに、「アコースティック クローズド バック」構造により外部のノイズを遮断し、低域再生を強化。ケーブルはファブリック素材で被覆し、タッチノイズを低減。ヘッドバンド部は折り畳み可能で、コンパクトにして持ち運べる。

右側がBluetoothモデル

 また、このOKH-M1とほぼ同じデザインのBluetoothモデルも用意。こちらはハイレゾ対応モデルではないが、Bluetooth伝送時にaptXやAACコーデックもサポートするほか、スマートフォンなどとのNFCペアリングにも対応するなど、使い勝手を高めている。

 このほか、コンパクトなBluetoothスピーカー「X6」も展示。1.75インチ径ユニット2基と、パッシブラジエータ2基を内蔵。筐体にはアルミ素材を使用する。4台までの機器とBluetoothマルチペアリングに対応。6時間の連続使用が可能なバッテリを内蔵。USB経由でスマートフォンなど他の機器への充電にも対応する。

アルミ筐体のBluetoothスピーカー「X6」
側面
米国で展開中の全天候型ポータブルスピーカーも展示

 日本で12月に行なわれた「ポタフェス」で出展されていたハイレゾ対応ポータブルオーディオプレーヤー「DAC-HA300」も米国で初展示。既報の通り、日本では'15年春に発売予定だが、米国での発売は未定だという。DSD 5.6MHzを含むハイレゾファイルをネイティブ再生できるほか、スマートフォンなどのポータブルDAC/アンプとしても利用可能。

DAC-HA300
ハイレゾ対応AVアンプをヘッドフォンと組み合わせて聴くという展示など、ハイレゾを訴求する製品を多数展示

 同社によれば、米国でもハイレゾオーディオ市場の拡大が本格的に期待されているという。CEA(米国家電協会)が日本のオーディオ協会との協力し、日本のハイレゾロゴの米国でも使用するといった動きも、こうした米国でのハイレゾ普及に向けた後押しになると見ている。

 一方で、米国など海外が日本よりも先行しているのは、アナログレコードのブーム。日本でも1月下旬に発売予定のダイレクトドライブ型プレーヤー「CP-1050」を展示。また、日本において伝統あるデザインの3ウェイスピーカーシリーズ11代目となる「D-77NE」も出展している。

アナログレコードプレーヤー「CP-1050」
3ウェイスピーカーの「D-77NE」

AVアンプなどのAtmos対応を加速

 立体音響技術の「Dolby Atmos」については、天井埋め込み式のスピーカーも備えた本格的な試聴ルームをブース内に設置して試聴可能となっていた。これまでも同社は展示会などで試聴コーナーを設けたことはあったが、今回のように、実際の家に近いような環境で聴けるのは米国では初の試みだという。

Dolby Atmosの試聴ルーム

 対応製品としては、AVアンプのエントリーモデルから幅広く対応していることをアピール。また、日本では発表されていないモデルとして、天井を使って音を反射させる「ドルビーイネーブルドスピーカー」を備えた縦長のフロントスピーカーとAVアンプを含むシアターセットを展示。799ドルでDolby Atmosを手軽に始められるセットとして提案している。

AVアンプはDolby Atmos対応モデルを多数ラインナップ
Dolby Atmosを簡単に始められるエントリー向けのセット
こちらはAtmos対応ではないが、THX認証のシアターセット。イネーブルドスピーカーを追加すればAtmosにも対応する
同じくGibsonブースに出展していたティアックは、USB搭載ターンテーブルや、ハイレゾ対応ポータブルプレーヤー「HA-P90SD」。低価格なハイレゾ対応オーディオシステムの「HR-S101」などを展示

(中林暁)