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キヤノン、AF 3.8倍高速化、2,420万画素でEVF装着も可能なミラーレス「EOS M3」
(2015/2/6 13:00)
キヤノンは、レンズ交換式の、ミラーレス一眼新モデル「EOS M3」を3月下旬に発売する。価格はオープンプライス。カラーはブラックとホワイトの2色。ボディ単体の店頭予想価格は56,800円前後。
さらにレンズキットも用意。「EF-M18-55mm F3.5-5.6 IS STM」のセットは、実売71,800円前後。「EF-M18-55mm F3.5-5.6 IS STM」と「EF-M22mm F2 STM」のセットは、実売85,800円前後。「EF-M18-55mm F3.5-5.6 IS STM」と「EF-M55-200mm F4.5-6.3 IS STM」のダブルズームレンズキットは実売96,800円前後。
カメラを気軽に持ち出したいと考えている一眼レフユーザーや、レンズ交換がしたいデジタル一眼初心者をターゲットとしたモデル。新たに2,420万画素のAPS-Cのセンサーを搭載。高画素ながら、常用感度はISO 100~12800(拡張時25600)を前モデルから踏襲。ノイズを抑えた高感度撮影もできるという。
AFは、コントラストAFに像面位相差AFを組み合わせた「ハイブリッドCMOS AFII」を進化させた「ハイブリッドCMOS AFIII」。センサーの上に設置した、デュアルピクセルCMOSを使って像面位相差AFを実現するものだが、その位相差AF用画素の配置を、水平方向へ高密度化させ、位相差AFの精度を向上させている。
また、これまでのハイブリッドCMOS AFでは、位相差AFでレンズを駆動させた後、最後の細かな合焦をコントラストAFで行なっていたが、ハイブリッドCMOS AF IIIでは、シーンによってはコントラストAFを使わず、像面位相差AFだけで合焦できるようにした。コントラストAF制御も改善。こうした改良により、AFの速度がEOS Mと比べて6.1倍、M2と比べても3.8倍に高速化している。
また、ライブビュー撮影時のAFも高速化。動画サーボAFの追従性と滑らかさも向上したという。映像処理エンジンは「DIGIC 6」。
動画は1080/30pまでの撮影に対応。MP4形式での記録が可能。マニュアル動画モードも備え、Tv/Av/ISO感度をユーザーが設定し、自由な表現が動画でも可能。背面モニタをタッチしてのAFにも対応する。
本体にファインダーは搭載していないが、別売のEVF(EVF-DC1)を接続できるようになった。236万画素のEVFで、チルトも可能。なお、EVFを取り付けるアクセサリーシュー、背面の液晶モニタ、三脚座はいずれもレンズの光軸上にレイアウトされている。
撮影モードは天面のダイヤルで切り替え。M2ではエントリーユーザー向けだったモードを、C/M/Av/Tv/P/A+といった上級ユーザー向けのものに変更。プラスムービーオートや、クリエイティブアシスト機能もダイヤルから選択できる。
グリップはホールドしやすい形状を追求。背面にはコントローラーホイール、シャッターボタン付近には露出補正ダイヤル、電子ダイヤルなども備え、一眼レフと同じような構え方、操作性で撮影ができるとする。
背面液晶モニタは3型。上に180度、下に45度のチルトが可能。タッチパネルタイプで、設定変更や、タッチフォーカスなどが行なえる。
カメラに詳しくない人でも、こだわりの写真表現ができるようにする「クリエイティブアシスト」機能を搭載。絞りを「ぼかす~くっきり」、露出補正を「暗く~明るく」など、わかりやすい言葉を見ながら設定できるもの。これまでも「クリエイティブオート」という似た機能は存在したが、電源をOFFにすると設定がリセットされていた。「クリエイティブアシスト」は、設定を6つまで保存でき、いつでも呼び出して撮影できる。
また、撮影した写真を表示する際に、応用モード表示として、絞り値やシャッタースピードなどの数字を表示する事もでき、クリエイティブアシストの設定項目の名前が、カメラの絞りや露出といった機能の何に相当するのかを理解するキッカケになるとする。
ストロボも搭載。NFCと無線LAN機能を備え、スマートフォンとワンタッチでペアリングし、カメラのデータを転送可能。別売の画像/動画ストレージ「CS100」とタッチして、データを保存。CS100からテレビに表示する事もできる。
外形寸法は110.9×44.4×68mm(幅×奥行き×高さ)で、バッテリやメモリーカードを含めた重量は約366g。