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東芝AUREX、独自DSPでCD、ラジオ、Bluetooth音源もハイレゾ再生する一体型ミニコンポ

AX-XSS100

東芝エルイートレーディングは、AUREXブランドのCD/FMワイヤレススピーカーシステム「AX-XSS100」を8月29日に発売する。価格はオープン。市場想定価格は50,000円前後。

独自開発したDSP「AUREX Sound Processor」を搭載し、CD、ラジオ、スマホからの圧縮音源のBluetooth伝送など、いかなる音源も常に192kHz/24bitのハイレゾ相当の音声で再生するのが特徴のスピーカーシステム。チューニングには、DVASの桑原光孝氏が協力している。

AUREX Sound Processorは、eilex社の高音質化DSP技術を採用しており、アップコンバート技術の「AUREX HD Remaster」と低域から高域までのバランスを自然な音質に整える「Flat Response Optimizer」で構成。

AUREX HD Remasterでは、Bluetooth伝送されたMP3音源や、CD音源を192kHz/24bitにアップコンバート。デジタル音源に圧縮される過程で失われた微小領域のきめ細かい音のデータを倍音生成の際に予測して復元している。20kHz以上の高域は、自然な減衰も含めて再現する。

なお、192kHzに満たないハイレゾ音源が入力された場合も、192kHzまでアップコンバートして再生する。

Flat Response Optimizerでは、音の空間を測定する音響パワー特性を基準とし、スピーカーの特性が低域から高域までフラットにバランス良く再生されるように調整。特定の音域だけが強調されずに、楽器の繊細な響きや声の表現まで明瞭かつ自然な音質で再現し、高品位な音楽体験を提供するとしている。

補正にはeilexのVIRフィルターを用いているが、そこにさらに別の補正を加えており、「この部分が音質チューニングの肝となっている」とのこと。

スピーカーユニットと筐体にもこだわっている。2Wayスピーカーを採用し、中低域に力強さと深みを持たせる64mm径カーボンコーンウーファーと、高音域用に繊細さと抜けの良さを引き出す20mm径チタンドーム型ツイーターの組み合わせで装備。

ウーファーは、筐体の大きさに対して若干小さく見えるが、様々なサイズでテストを繰り返した結果、スピーカーを最大限活かすための容積を狙ったところ64mm径のマッチングが良かったという。

従来のラジカセと異なり、筐体にはMDFを採用した強固なエンクロージャーを用意。バスレフ型となっており、両側フレア形状のバスレフポートを採用し、ポートノイズを軽減している。

両側フレア形状のバスレフポート

エンクロージャーのコーナー部分をカットした形状も、音質に関わるポイントとしており、直方体形状のエンクロージャーで発生するエッジディフラクションという、周波数特性の乱れを抑え、音の広がりをより自然に、豊かな音場感を実現したとのこと。

前面には液晶パネルを装備。ジョグダイアルで操作することもできるほか、リモコンも付属する。ヘッドフォン出力端子も備えており、スピーカー再生時同様192kHzのハイレゾ相当の音源を伝送する。

ジョグダイアル

対応メディアは、CD、CD-R/RW、USBメモリ(32GBまで)。Bluetooth 5.3準拠で対応コーデックはSBCのみ。FMラジオの受信周波数は76.0〜108.0MHz(0.1MHzステップ)。3.5mmステレオミニ入力も備えている。

実用最大出力はウーファーが15W+15W、ツイーターが10W+10W。消費電力は30W。

外形寸法は約400×255×143mm(突起部含む)。重量は約4.5kg。電源コード、リモコン、FM簡易アンテナなどが付属する。

リモコン

専用子機を増設できるテレビスピーカー

AX-WST21(左)とAX-WST1EX(右)

テレビの音を手元のスピーカーから再生するワイヤレススピーカー「AX-WST21」と、ブロードキャスト機能で増設できる専用子機「AX-WST1EX」も展開。市場想定価格はAX-WST21が17,000円前後、AX-WST1EXが6,600円前後。8月22日よりすでに販売開始している。

内部にバッテリーを搭載し、持ち運び可能なワイヤレススピーカー。送信器と充電器が分かれているため、テレビ周りには小型の送信機のみでスッキリとさせることができるほか、スピーカーは手元で充電しながら使えるため、使用中に電源が切れる心配がない。

特徴は、ブロードキャスト機能で子機を増設できること。ユーザーからの反応として、とくに女性から「洗い物をしていると聴こえにくい」「料理をしていると聴こえにくい」という声が多く上がったという。そこで、スピーカー本体はリビングに置きながら、キッチンなど離れたところからでもテレビの音が楽しめる専用子機を用意。IPX2の防水にも対応した。

本体と同じ音を再生できるほか、子機にもボリュームや「声くっきり機能」のON/OFFが可能となっている。テレビのある部屋と異なる場所からラジオ感覚で楽しむこともできるとのこと。

外形寸法/重量は、AX-WST21が160×75×75mm(幅×奥行き×高さ/突起物含まず)/約540g、AX-WST21の充電台が160×75×17.5mm(同)/85g、AX-WST1EXが90×88×103mm(同)/約300g。

売場でのイメージ