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TADからブランド初のプリメインアンプ「TAD-A1000」

「TAD-A1000」シルバー

テクニカルオーディオデバイセズラボラトリーズ(TADL)は、Evolutionシリーズの新製品として、ブランド初となるプリメインアンプ「TAD-A1000」を12月中旬より発売する。受注生産で、価格は308万円(シルバー)/313.5万円ブラック)。

長年にわたり培ってきた電流帰還型アンプや抵抗ラダー型電子ボリュームなどのプリアンプ技術と、クラスD方式アナログパワーステージなどのパワーアンプ技術を融合。同シリーズのスピーカーシステムと組み合わせることで、パワフルでクリアなサウンドを実現するという。

入力から出力まで、完全に独立したアンプをバランス接続したBTL方式を増幅回路に採用。正負電源の対称ほか、電源トランスの巻線から整流・平滑・安定化回路まで左右独立設計とし、配置や基板のパターン、配線長に至るまで対称性を追求。基準となるアースポイントもプリアンプステージとパワーアンプステージを完全に分離し、理想的な正負・左右の対称性を実現した。

電源部には、大容量トロイダル型電源トランスによるリニアレギュレータ方式の回路を採用。電源トランスの内部巻線を直出しすることで、引き出し線との接点を極力削減し高純度化を追求するとともに、直出し線のターミナル、基板マウントターミナル、締結ビスに非磁性のメッキと純銅を採用し、磁性歪を排除した。

また、リング型トロイダルコアの導入により巻線との結合を高め、リーケージと振動を大幅に低減。電源トランスをパワーアンプステージ用、プリアンプステージ用、コントロール用すべてに採用することで、純度が高く、応答性に優れた強靭な電源供給を可能とし、正確なスピーカー駆動を実現したという。

ブラック

ハイエンドのReferenceシリーズにも採用されている高性能な1段増幅電流帰還型アンプを、プリステージのフラットアンプ部に搭載。コンプリメンタリ性を追求するべく、FETデバイス1個1個の特性を測定し、プラス側とマイナス側の素子をペアリングすることで、回路動作の安定性を高めている。

プリアンプステージ、パワーアンプステージ、電源トランス、コントロールの各機能ブロックは、それぞれ分離された内部4BOXチャンバー構造を採用。外部からの振動に強く、安定したアース電位を確保した。

特に電源部は、徹底したシールド構造により機械的・電気的ノイズを低減。スパイク内蔵型インシュレーターによる3点支持構造を採用することで、床からの振動影響を低減したISOマウントを実現。荷重ポイントを明確化することでアイソレーション性能を強化し、音の情報量、力強さ、空気感を向上した。

TADオリジナルのラダー抵抗切替型電子ボリュームにより、超高精度なATT特性と低歪率(0.0005%以下/1Vrms入力時)を実現。オーディオ回路のコンデンサおよび抵抗部品には、磁気の悪影響を排除するため、非磁性部品を採用した。

音質上重要なアナログオーディオ信号用抵抗器と低歪の高品位フィルムコンデンサには、Ni下地メッキのない特殊構造の金メッキOFCリードを使用。電流ループを小さくする高品位非磁性電極チップ抵抗も導入するなど、磁性歪を徹底的に排除した。

パワーステージの電源平滑コンデンサには、33,000μF×4基の大容量タイプを搭載。TADオリジナルのカスタムメイド電解コンデンサを採用する。

入力端子はバランスが4系統、アンバランスが2系統。外形寸法は440×553×200mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は29㎏。