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FIIO、据え置きグレードのパーツ多数投入した最上位DAP「M27」。アルミとチタン筐体の2機種

ハイエンドDAP「M27」

エミライは、FIIOの新たなハイエンドDAP「M27」を11月14日に発売する。価格はオープン。筐体の素材違いによって2モデルラインナップし、市場想定価格は、アルミを使った「M27 Aluminum Alloy」が299,530円前後、チタンの「M27 Titanium Alloy」が374,000円前後。

アルミを使った「M27 Aluminum Alloy」
チタンの「M27 Titanium Alloy」

発売を記念し、M27の期間限定割引キャンペーンも実施。2026年1月14日までは、期間限定割引としてM27 Aluminum Alloy(アルミ)を30,000円~、M27 Titanium Alloy(チタン)を26,000円~、それぞれ割り引く。販売店により、実際の割引額は異なる。2026年1月14日までに販売店にて注文した分が対象で、2026年1月15日からは通常価格となる。

DACチップは、「K19」の開発で培った実装ノウハウを活かし、デスクトップグレードのESS製最新フラグシップDAC「ES9039SPRO」を2基、超低ノイズレギュレーター「ES9312」も2基搭載した。4系統の独立電源が4つの作動モジュールをダイレクトに駆動し、超広帯域のダイナミックレンジ、ゼロに近い歪み、超低ノイズを達成。リアルで臨場感に満ちたサウンドディテールを実現したという。

独自開発の「HYPER DRIVEアーキテクチャー」を採用。超大規模な電源マージン、超低インピーダンス回路、銅ブロックによる超高速放熱、超低損失リレー回路によって構成されるもので、これによりゲインレベルとインピーダンスの最適化により出力電力と出力電圧を大幅に改善した。これまで以上に、幅広いイヤフォンやヘッドフォンのパフォーマンスを引き出せるという。

急速充電を利用してデスクトップモードをオンにすると、「Ultra Highゲインモード」が設定できるようになり、その場合は最大出力電力5,000mWを実現する。

ライン出力を兼ねた、3.5mmアンバランスと4.4mmバランスに加え、6.35mmのヘッドフォンジャックも装備。さらに、同軸デジタル入出力、光デジタル出力、USB-C入出力も搭載。デスクトップの大規模システムにも組み込める。

Qualcomm QCC5181を採用し、aptX Lossless(※受信のみ)、aptX Adaptive、LDACなどのロスレス/ハイレゾコーデックに対応している。

USB DAC機能も備え、高性能、低遅延を実現するXMOS XU316を採用し、768kHz/32bitまでのPCMや、DSD512(Native)に対応。自社開発の第6世代「DAPS(Digital Audio Purification System)」は、新しく変調された大容量FPGAとリバーエレテック製高精度フェムトクロックを採用し、極限までジッターを抑えたビットパーフェクト再生を実現した。

6段構成のフルバランス回路は、クロストークを効果的に低減。TI製ハイエンドオペアンプ「OPA2211」を用いたディスクリートAB級ヘッドフォンアンプは、高精度かつ低ノイズな増幅により、音声信号のダイナミクスを極限まで損失無く表現できるという。

アナログ/デジタル部を分離した独立4系統電源設計により、安定性と低ノイズ性能を両立した。アルミニウム電解コンデンサー、タンタルコンデンサー、セラミックコンデンサー、薄膜コンデンサーを組み合わせ、様々な周波数特性に正確に適応。率的なフィルタリングネットワークを構築することで、流動的なオーディオ信号下での電源精度と安定性を確保している。

SoCには、FIIOとして初となる「QCS6490」を搭載することで、かつてないほどにパフォーマンスが向上したという。

M27では、バッテリー単体でPSE認証を取得した着脱式バッテリーを搭載。法的にも構造的にも国内での修理・交換対応が可能となり、修理の対応期間短縮とコストダウンを実現した。ただし、ユーザー自身でバッテリー交換はできないため、修理の場合は、購入した販売店へ問い合わせること。

外部給電のデスクトップモードに切り替わると、内蔵バッテリーから完全に切り離されるため、高出力によるバッテリーの劣化が抑えられる。

内蔵ストレージは256GB。2TBまでのカードが使える、microSDスロットを2基備えている。

パラメトリックEQは、ダイナミックレンジ・コンプレッション(DRC)、ダイナミックレンジ・エクスパンション(DRE)、リミッター、コンプレッサー調整機能を搭載。DEL(デュアル・エンジン・リミッター)テクノロジーと独自のアルゴリズムにより、PCM44.1kHz~96kHzの信号をサンプルレート変換することなくPEQ処理ができる。

精密なオーディオパラメーター調整も可能で、ゲインレンジは+12~-24dB、Q値レンジは0.4~128といった調整ができる。

筐体に、航空宇宙グレードのTC4チタン合金を採用したチタニウムバージョンを用意。TC4チタン合金はアルミニウム合金の約4倍の硬度を誇り、13時間におよぶ精密CNC加工と1時間の精錬研磨により、高い耐摩耗性と耐腐食性を実現している。

ステンレス製メッシュ+ゲル構造の背面放熱により、効率的な放熱を補助。冷却ファン搭載多機能ドックも付属。DK1PROをベースにM27用に新開発された冷却ファン付きの多機能ドックにより、充電中でも安心して使用可能。

外形寸法は、約157.4×85.1×28mm。重量は約556g(アルミ合金)/約630g(チタン合金)。