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日本再展開Cambridge Audioから、小型アクティブスピーカー「L/R」。「暮らしに溶け込むHi-Fiを」CEOインタビュー
2026年6月19日 19:44
「OTOTEN2026」が6月19日に東京国際フォーラムで開幕した。会期は21日まで。最新のオーディオ機器などが集まるイベントで、入場は無料(来場事前登録必要)。ここでは、エミライブースのCambridge Audioの製品をレポートする。
Cambridge Audio
ブースで最も注目を集めているのが、エミライが新たに日本で取り扱いを開始する、英Cambridge Audioの製品。
Cambridge Audioは、1968年に英国ケンブリッジで創業した独立系オーディオブランド。半世紀以上にわたり「音楽に忠実な、純粋かつ自然な音の再現」という哲学を一貫して掲げ、英国国内でもっとも売れているアンプブランドとして国際的な地位を確立。大手コングロマリットに属さない完全独立ブランドでもある。
既報の通り、19日から順次、ネットワークプレーヤー、プリメインアンプ、CDプレーヤー、CDトランスポート、フォノアンプなど、多数のモデルが発売。会場では、それらが展示され、一部は再生デモも行なわれている。
- ネットワークプレーヤー「EXN100」 396,000円前後 (6月19日)
- DAC内蔵プリメインアンプ「EXA100」 462,000円前後 (6月19日)
- ネットワーク機能搭載プリメインアンプ「Evo 150 SE」 539,000円前後 (6月19日)
- DAC内蔵プリメインアンプ「CXA81 MkII」 253,000円前後 (6月19日)
- ネットワークプレーヤー「MXN10」 82,500円前後 (7月より順次発売予定)
- パワーアンプ「MXW70」 125,400円前後 (7月より順次発売予定)
- プリメインアンプ(MMフォノイコライザー内蔵)「AXA35」 89,100円前後 (7月より順次発売予定)
- CDプレーヤー「AXC35」 89,100円前後 (7月より順次発売予定)
- CDトランスポート「CXC v2」 125,400円前後 (7月より順次発売予定)
- フォノ・プリアンプ「Alva Duo」 71,500円前後 (7月より順次発売予定)
これらに加え、パッシブ型ブックシェルフスピーカー2モデルも7月から順次発売。価格はオープンで、ペアでの市場想定価格は「SX50」が44,000円前後、「SX60」が68,200円前後とリーズナブルで、こちらも注目モデルとなっている。
さらにブースでは、「今後日本でも発売予定」という、アクティブタイプのスピーカー「L/R S」と「L/R X」も参考展示された。
このアクティブスピーカー「L/R」シリーズは、英国では小さい方から順にL/R S、L/R M、L/R Xという3モデルが展開されており、今回のイベントでは一番小さなL/R Sと、一番大きなL/R Xが参考展示された。エミライによれば、3モデル全てを、今後日本でも展開する予定とのこと。いずれも価格や発売日は未定だが、特に一番小さなL/R Sは、手に届きやすい価格になる見込みだ。
「L/R S」は、21mmのアルミニウムツイーターと3インチウーファーを組み合わせた2ウェイブックシェルフで、背面にスリット型のバスレフポートを搭載。Bluetooth接続ができるほか、AUX、光デジタル入力、USB入力も備えている。HDMIは非搭載。
一番大きな「L/R X」は、総出力800Wを実現。28mmカスタムツイーターに、5インチウーファーを搭載するほか、側面に6インチのパッシブラジエーターも搭載し、低音再生能力を高めている。
Spotify、Qobuz、Amazon Musicなどの音楽配信サービスの再生に対応するほか、MM対応のフォノ入力や、HDMI eARC入力も備えるなど、より高機能で接続性の高いモデルにもなっている。
初日には、Cambridge AudioのCEO James Johnson-Flinf氏も来日。ブランドの歴史や思想を解説した。
1968年生まれで、子供の頃から機械いじりや音楽が大好きだったというJames氏は、学生の頃に英国のオーディオショップのRicher Soundsでアルバイトとして働き始める。豊富な知識を活かして海賊ラジオ放送の運営やDJなど、様々な活動をしていたJames氏は、やがてRicher Soundsに就職し、ショップが1店舗から30店舗へ拡大する飛躍をサポート。
シカゴで開催されたCESで、低価格なCDプレーヤーを開発できる香港のメーカーと知り合い、彼らと提携。イクリプスというブランド名で手頃なCDプレーヤーを作り、大ヒットになったほか、スピーカーも手掛けてきた。
そんなJames氏が生まれたのと、同じ1968年に英国で設立されたCambridge Audioは、初代アンプ「P40」で、世界で初めて民生用オーディオアンプにトロイダルトランスを採用するなど、エポックメイキングな製品を多く手掛けたブランドだが、その後、売上の不振が続き、「とある上場企業の中で、止まったブランドになっていた」(James氏)という。
Cambridge Audio製品のファンでもあったJames氏は、Richer Soundsのオーナーを説得して、Cambridge Audioブランドを取得。「大好きなCambridge Audioブランドをもう一度輝かせたいと考え、リブートさせた」という。
有能なエンジニアを集めながら、1995年にDAC MAGIC、2004年のAzurシリーズ、2015年のStreamMagicなどの人気モデルを展開。スピーカーも、FOCALで活躍していたエンジニアを招き入れ、前述の「L/R」シリーズなどを開発。
James氏は、「小さなモデルはニアフィールドリスニングにも使っていただける。個人的には、上位モデルのL/R XはStreamMagicの機能や、アコースティック技術、先進的なデザイン、特許技術など、我々の持ち味を満載した象徴的なモデルだと思っている。日本の皆さんにお届けするにはもう少し時間はかかると思うが、しばしお待ちください」と笑顔を見せた。
“暮らしに溶け込むHi-Fi製品を作る”ブランドへの変革
来日したJames氏に、単特インタビューも行なった。
まず、日本のオーディオファンとして、Cambridge Audioの特徴として思い浮かぶのが薄型で省スペースなコンポを展開している事。海外ブランドの製品は巨大なものが多い中で、Cambridge Audioの製品は日本の部屋にも設置しやすいサイズを維持している。
James氏は、「トロイダルトランスを採用した初代アンプのP40から、コンパクトなサイズとういうのはCambridge Audioの特徴です。これは伝統的にそうだというのもありますが、ユーザーの需要・要望を第一にしているためです。オーディオファンの中には、広い部屋に、大きなアンプやスピーカーを設置できる人もいますが、そうした人は一握りですし、家庭で一番強い奥さんの許可が得られない人も多いはずです(笑)。多くの人の部屋に無理無く設置でき、身近に置いて、楽しんでいただける製品を作る事を常に重視しています」という。
日本に改めて上陸するCambridge Audioの製品だが、昔のCambridge Audioを知っている人からすると、前述のL/Rスピーカーも含め、デザインがよりモダンになり、先進的なストリーマーをラインナップしていたりと、“見た目”や“機能”の面で、大きく進化している事に驚くだろう。
その秘密をJames氏に聞いたところ、「仰る通り、以前はエンジニアが主導していたブランドで、エンジニア達が作りたい製品を作り、届けるべきユーザーが不在になっていた時期がありました」と言う。
しかし、その方針を転換。「市場やユーザーへのリサーチを徹底的に行ない、音楽が好きで、まだ本格的なオーディオに触れていない若い人も含めて、皆さんがどのような製品を求めているのかを知り、その人達に届ける、“暮らしに溶け込むHi-Fi製品を作る”というマインドへと、従業員全員の意識の改革を行なったのがターニングポイントになりました。その一方で、高音質のコアとなる、エンジニアの技術も維持しながら、そうした改革を行なえたのが、大きかったですね」と、James氏は語った。
その一環として、音楽のストリーミング再生機能についてJames氏は、「15年前から、音楽のストリーミングサービスは、今後のオーディオの主流になると信じて投資を行ない、StreamMagicという、Cambridge Audio独自のプラットフォームを構築。それを活用しながら、ストリーマーなどを開発してきました。他社のプラットフォームを使うという方法もあるのですが、人々を魅了する製品を作るためには、ユーザーから意見をもらい、それを反映して改善していく事が重要となります。そのためにも、やはり自分達でプラットフォームを開発したことが、大きかったと思います」と、音質だけでなく、機能面や快適性の面でも、、自社のプラットフォームを持っている強みを語った。





















