アクシス、iPod/iPhone入力装備のKRELL製プリメイン

　アクシス株式会社は、米KRELL(クレル)製のプリメインアンプ「S-300i」を8月より発売した。価格は39万9,000円。

　2003年9月に発売された「KAV-400xi」の後継モデル。クレルの「エヴォリューション」シリーズで培われた設計思想を反映し、コンパクトな筐体に技術エッセンスを投入。入力段からボリューム段、ドライバ段までをフルディスクリート・コンプリメンタリーバランス構成とし、なめらかで力強く、スルーレートの高い伝送/増幅を実現したという。出力は8Ω時が150W×2ch、4Ω時が300W×2ch。

　パワーアンプ部には59の小信号バイポーラ・トランジスタを1ペレット上に生成した複合素子「LAPT」をチャンネルあたり6個投入。高いスルーレートとハイパワーの両立に貢献しているという。電源部は750VAの大容量トロイダルトランスなどを採用。

　プリアンプ部は、ライン入力初段から出力前段までをピュアクラスAで統一。独自の超低NFB設計により広帯域でのリニアリティを確保している。また、プリ部への給電は出力段から独立した専用定電圧レギュレータにより行なわれ、相互干渉による影響を排除している。音量コントロールは152ステップのアナログボリュームを完全バランスで配置。トランジェントやフェーズの変化を抑えている。ステップ間隔は最小0.2dB。

背面端子部

　入力端子はXLRが1系統と、RCAを3系統装備。テープループや、プリアウトも備える。新たに、iPod/iPhone用のダイレクト接続端子を装備。接続したiPod/iPhone内部のフル・ディファレンシャル出力を取り込んでバランス増幅することを可能としている。そのほか、リモコン端子や、12Vトリガー、RS-232などを備える。

　任意の入力端子において、プリアンプのゲインを0dBに固定するシアタースループットへの切り替え機能を装備。別途サラウンドプロセッサを接続する際に音量調節をプロセッサ側に一本化できる。操作用のマイコンはフロントパネルに集約したことで、アンプ部からの距離をとったほか、トランスの巻き線から完全に別仕立てとした専用電源によりコントロール系の輻射干渉を防いでいる。

　S/N比は99dB、歪み率は0.04%以下、ゲインは32.5dB。消費電力はアイドリング時が20W、最大1,800W。外形寸法は438.2×444.5×101.6mm(幅×奥行き×高さ)、重量は19.5kg。