三洋、タッチセンサー搭載のスリムPCMレコーダ

-「Xacti」ブランド。FM内蔵/クレードルスピーカー付属


右から2番目が「ICR-XPS03MF」、左の2機種と一番右が「ICR-XPS01MF」

1月下旬発売

標準価格:オープンプライス


 三洋電機は、リニアPCMレコーダ「Xacti SOUND RECORDER」2モデルを1月下旬に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は、3マイク内蔵の上位モデル「ICR-XPS03MF」が25,000円前後、2マイクの「ICR-XPS01MF」が20,000円前後の見込み。カラーは、「03MF」がシルバー(S)のみ、「01MF」がシルバー(S)、レッド(R)、グリーン(G)の3色。記録メディアはmicroSD/SDHCカード。「03MF」には4GB、「01MF」には2GBのカードが付属する。

ICR-XPS03MFICR-XPS01MF

 筐体デザインと操作系を変更したことが大きな特徴で、ビジネス用途以外に、趣味や語学などの利用を訴求。なお、同社のICレコーダ製品は「DIPLY TALK(ディプリトーク)」や「DIPLY」などのブランドで展開されていたが、このモデルはビデオカメラと同じ「Xacti」シリーズの「Xacti SOUND RECORDER」として販売される。

 電源を従来の単4電池から薄型のリチウムイオンバッテリに変更し、タッチセンサー操作を採用したことで、従来モデル「ICR-PS185RM/182RM」に比べ、薄さは約28%減の約9.4mm、バッテリを含む重量は約5%減となる「03MF」約50g、「01MF」約46gとした。外形寸法は「03MF」が108.7×38.8×9.4mm(縦×横×厚さ)、「01MF」が96.3×38.8×9.4mm(同)。

 録音フォーマットは両モデル共通で、16bit/44.1kHzのリニアPCM(WAV)またはMP3(32/64/128/192/320kbps)。録音感度は自動/マニュアルの切り替えが可能で、レベルメーターとピークランプを利用して、60段階の調整が可能となっている。

 両モデルの大きな違いはマイク部で、「03MF」はL/Rと前方用の3基、「01MF」はL/Rの2基を内蔵。「03MF」のマイク部はチルトアップも行なえる。録音時に、約300kHz以下の帯域をカットするローカットフィルタを搭載。また、再生時に高域/低域ノイズを抑える「クリアボイス」機能も利用できる。ライン録音も可能で、音楽プレーヤーなどからのダイレクト録音が可能。MP3ダビング時には無音部分でファイルを自動分割する機能も利用できる。3.5mmの外部マイク入力端子も装備する。

ICR-XPS03MF。3基のマイクを内蔵し、マイク部のチルトも可能
記録メディアはmicroSD/SDHCカード背面ディスプレイ/タッチセンサー部
ICR-XPS01MF。マイクは2基microSDカードスロット部

ICR-XPS01MFの操作部

 操作面では、「録音」、「停止」、「録音シーン切り替え」の3つのボタンのみをハードウェアで前面に実装し、再生やメニュー、ボリュームなどそのほかの操作はボタン下部のタッチセンサーを使用。本体前面に触れることで赤のバックライトが点灯し、各ボタンが表示される。電源ON/OFFは側面のスライド式スイッチを使用。

 WMA/MP3の音楽プレーヤーとしても利用でき、WM DRMもサポート。再生対応ビットレートはMP3が16~320kbps、WMAが32~192kbps。さらに、本体にFMチューナを内蔵。FM録音も可能で、FMのタイマー録音(MP3/128kbps固定)も1件のみ行なえる。

 楽器練習や語学学習向けに、21段階の再生速度調整機能を搭載。音程を変えずに50~200%(MP3再生時)の間でコントロール可能。なお、WMAの再生速度は50~120%となり、リニアPCM再生時には速度調整は行なえない。イヤフォン出力(出力1.8mW×2ch)のほか、モノラルスピーカー(出力120mW)も搭載。

 いずれのモデルにも、本体の充電クレードルとしても利用できるドッキングスピーカーが付属。フルレンジユニット4基を搭載するステレオスピーカーで、レコーダで録音した音声や、音楽ファイル、FMなどをより高音質で聴くことができる。AC給電のほかに、レコーダのバッテリでスピーカーを駆動することも可能。スピーカー出力はAC駆動時が1W×2ch、バッテリ駆動時が0.2W×2ch。ライン入力端子も備える。

 レコーダのバッテリ連続使用時間(消灯モード時)は、マイク/ライン録音時がMP3(64kbpsステレオ、以下同)で約36時間、PCMで約23時間。FMラジオ録音が16時間。再生は、イヤフォンでのMP3再生時が約46時間、PCMが約26時間。クレードルスピーカー利用時は、MP3が約20時間、PCMが約15時間。

 パソコンとの接続はUSB 2.0で、直挿しではなく付属ケーブルを使用。USB経由での充電も行なえる。ステレオ音声ケーブルや、イヤフォンなどが付属する。

クレードルスピーカー。右はICR-XPS03MF装着時クレードルスピーカーの背面


(2010年 1月 15日)

[AV Watch編集部 中林暁]