パナソニック、放送局サーチが向上した車載地デジチューナ
-受信不可になる前に系列局を検索。薄型化/省電力化も
パナソニックは、車載用の地上デジタルテレビチューナ2製品を10月16日に発売する。4チューナ/4アンテナ搭載の「TU-DTX600」と、2チューナ/2アンテナの「TU-DTV60」をラインナップし、価格はオープンプライス。店頭予想価格は「TU-DTX600」が5万円前後、「TU-DTV60」が3万円前後。
4チューナ/4アンテナ搭載の「TU-DTX600」 |
車載用の12セグ/ワンセグチューナ。デジタルテレビのVIERAで採用する高画質技術を車載向けにカスタマイズした「PEAKSプロセッサー」を搭載。受信状況に応じた自動切り替え機能も備える。
車載特有の複雑な反射や時間差で到来する電波をより正確にとらえる小型シリコンチューナを搭載している。ワンセグ/12セグともに字幕表示が可能なほか、12セグのデータ放送もサポート。緊急警報放送(EWS)にも対応する。
両機種はチューナ/アンテナの数が異なるほか、DTX600のみの特徴として、従来機能を進化させた「新・放送局サーチ」を搭載。この機能は、見ている番組(局)が受信不可になる前に予測し、4チューナのうち1つが中継局/系列局を自動で探して瞬時に切り替えるというもの。視聴中の番組を、リモコン操作なしで継続視聴できるとしている。DTV60は、従来機能の「放送局サーチ」を搭載し、視聴中の番組が受信できなくなると、自動で中継局/系列局を探して切り替える。
両機種ともに、リモコン操作で12セグの受信状態の良い中継局と系列局を探して手動で切り替えられる「放送局サーチボタン」も搭載する。また、DTX600はスキャンの高速化も実現しており、自動/手動スキャンの時間を短縮した。
2チューナ/2アンテナの「TU-DTV60」 |
EPGもVIERAと同様のデザインを採用。また、「ホーム/おでかけ」の切り替え機能も搭載し、旅行などで普段の受信エリア外に出た時も「おでかけ」に設定することで、普段のエリアで設定している局のリモコンボタンと同じ番号に系列局のチャンネルが設定される。そのほか、リモコンのチャンネル上下ボタンで選局する際に、移動中に受信できなくなったチャンネルをスキップして次の局を選ぶ機能も搭載する。
ミニB-CASカードを採用。アンテナ端子などの端子類とカード挿入口を全て片側にレイアウトしたことで、従来必要だったスペースの確保が不要となり、設置場所の自由度が向上した。アップデート用のmicroSDカードスロットも装備する。容積は従来モデル「TU-DTX400」に比べ8%小型化、高さは4㎜薄型化した。さらに、消費電力を17%削減し、ファンレスと省電力化を実現している。
出力端子はコンポジット映像とアナログ音声が各1系統。外形寸法と重量は共通で、178×130×23㎜(幅×奥行き×高さ)、約500g。フロントガラス用のフィルムアンテナと、コンパクトリモコン、リモコン受光部などが付属する。
(2010年 9月 14日)
[AV Watch編集部 中林暁]