「幸福の黄色いハンカチ」など山田洋次監督作がBD化
-「たそがれ清兵衛」など藤沢周平原作の3部作も
松竹は、同社の洋画/邦画ライブラリの中から、名作をBD化するシリーズとして「松竹ブルーレイ セレクション」を展開。その第2弾として12月23日に山田洋次監督作「幸福の黄色いハンカチ デジタルリマスター」、「たそがれ清兵衛」、「隠し剣 鬼の爪」、「武士の一分」の4作品をBD化する。価格は各4,935円。
既報の通り、11月26日には第1弾の「ギャング・オブ・ニューヨーク」など4作品が発売予定。3カ月連続で、各月に4タイトルをリリースするという。
タイトル | 仕様 | 音声 | 品番 | 価格 |
幸福の黄色いハンカチ デジタルリマスター | 片面2層 本編108分 ビスタ 1080p 日本語字幕 | (1)日本語 (リニアPCMモノラル) (2)ガイド音声 | SHBR-14 | 4,935円 |
たそがれ清兵衛 | 片面2層 本編129分 ビスタ 1080p 日本語字幕 | (1)日本語 (DTS-HD Master Audio 5.1ch) (2)ガイド音声 | SHBR-15 | 4,935円 |
隠し剣 鬼の爪 | 片面2層 本編131分 ビスタ 1080p 日本語字幕 | (1)日本語 (DTS-HD Master Audio 5.1ch) (2)ガイド音声 | SHBR-16 | 4,935円 |
武士の一分 | 片面2層 本編121分 ビスタ 1080p 日本語字幕 | (1)日本語 (DTS-HD Master Audio 5.1ch) (2)ガイド音声 | SHBR-17 | 4,935円 |
「幸福の黄色いハンカチ」には特典映像として、早稲田大学で行なわれた山田監督の講演、完成試写会の模様(山田監督×武田鉄矢)、予告編を収録。本編の音声ガイダンスも初収録する。
そのほかの作品にも特典として、特報と予告映像、初収録の本編音声ガイダンスを収録する。
「幸福の黄色いハンカチ」は、'77年に公開され、大ヒットを記録。同年の映画賞を独占した名作。2010年にデジタルリマスターされ、スクリーンで再上映された。今回のBDは、どのデジタルリマスター版を収録する。
失恋して自棄になった欽也は、会社をやめ、退職金で新車を購入、北海道へドライブの旅に出た。網走に着くと手当たり次第に軟派して、同じ失恋の痛手を持つ朱美を引っかけた。それから、海岸で炭鉱夫を名乗る中年男・勇作と知り合い、3人で旅することになる。しかし、勇作には6年3ヶ月の刑期を終え出所したばかりという秘密があった……。
たそがれ清兵衛 ※ジャケットとは異なります (C)2002 松竹/日本テレビ/住友商事/博報堂/日販/衛星劇場 |
「たそがれ清兵衛」は2002年の作品。日本アカデミー賞15部門受賞をはじめ、アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされるなど、数々の映画賞に輝いた。原作は藤沢周平。
幕末の庄内、海坂藩。平侍の井口清兵衛(真田広之)は妻を亡くし、二人の娘と老婆のために下城の太鼓が鳴ると家路を急ぐ毎日。同僚たちはそんな彼を"たそがれ清兵衛”と呼んでいた。ある日、幼なじみの朋江(宮沢りえ)を救ったことから剣の腕が噂になり、上意討ちの討手として清兵衛が選ばれてしまう。清兵衛は藩命に逆らえず、朋江への想いを打ち明け、切腹を不服とする余吾善右衛門(田中泯)が立てこもる死地に向かった……。
「隠し剣 鬼の爪」は2004年の作品。「たそがれ清兵衛」に続き、藤沢周平の原作をもとに山田洋次監督が挑んだ時代劇第2弾。
時は幕末、東北の小藩である海坂藩。片桐宗蔵(永瀬正敏)は、きえ(松たか子)との思いがけない再会に胸を痛めていた。伊勢屋という大きな油問屋への縁談がまとまったきえだったが、宗蔵にとってその姿は、とても幸せなものとは見えなかった。そんなある日、藩を揺るがす大事件が起きる。海坂藩江戸屋敷で謀反が発覚。幕府表に知られるのを恐れた藩は、関係者をこっそりと処分、首謀者の一人である狭間弥市郎(小澤征悦)を、山奥の座敷牢に閉じ込める"郷入り"という極刑に処すため、奥羽山脈の麓の村に護送することになる。だが、宗蔵と弥市郎とは、かつて藩の剣術指南役だった戸田寛斎(田中泯)の門下生で親しい友人だった……。
武士の一分 ※ジャケットとは異なります (C)2006「武士の一分」製作委員会 |
「武士の一分」は2006年の作品。山田監督×藤沢周平原作時代劇三部作の最後を飾る作品で、木村拓哉が主演。日本アカデミー賞最多13部門を受賞した。
三村新之丞(木村拓哉)は、最愛の妻・加世(檀れい)とつましく暮らす、海坂藩の下級武士。「早めに隠居して、子供がたに剣を教えたい」と夢を語る、笑いの絶えない平和な日々は、藩主の毒見役をつとめて失明した日から暗転する。絶望し、自害しようとする新之丞を加世は必死に思い留まらせるが、愛する夫のため、口添えを得ようとして罠にはまり、番頭・島田藤弥(坂東三津五郎)に身を捧げてしまう。
義を重んじ、卑怯を憎む侍としての“心”と、ひとりの男としての“愛”の狭間で、新之丞の怒りは激しく燃え上がり、己の「一分」をかけた復讐を心に誓う。しかし島田は藩内きっての剣の使い手。目の見えぬ新之丞の無謀な果し合いに勝機はあるのか、そして失われた夫婦の愛情は再び取り戻せるのか……。
(2010年 9月 30日)
[AV Watch編集部 山崎健太郎]