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JVCケンウッド、カーエレ強化など中期経営計画

BtoBも強化。AV安売りからの決別

新たな価値づくり企業への挑戦。AV安売りからの決別

 JVCケンウッドは30日、2016年を最終年度とする中期経営計画を発表した。カーエレクトロニクスの売上構成比拡大や、BtoBの拡大などを盛り込んでいる。中期ビジョンは「Re Design」。

 重点戦略としては、M&Aや戦略的提携を含むパートナーシップ戦略を推進。カーエレクトロニクスや業務システム、光学関連などを成長領域と位置づけ、香港の車載機器事業会社Shinwaとの資本業務提携や米国のCMOSイメージセンサ開発/設計会社AltaSensの子会社化、米国の小型LCOS開発/設計会社Syndiantなどの提携を強化。さらに、PND大手Garminや自動車部品大手デンソーとの関係強化により、カーエレクトロニクス事業や業務用システム事業を強化していく。

 2016年度には、カーエレクトロニクスと業務用システム事業の売上構成比を現在の63%から70%に拡大。BtoBの比率は現在の40%から50%に、新興国売上構成比も現在の11%から25%まで拡大を見込む。「BtoCからBtoBへとウェイトを移しながら、カーエレクトロニクス、業務用システム、ホーム&モバイルエレクトロニクス、エンタテインメントの4つの事業をグローバル展開する」という。

中期経営目標

 強化分野としては「スマートAV」と「スマートセーフティ」。スマートAVは、カーエレクトロニクスにおけるスマートフォン連携などを強化。据え置き型のカーナビ/オーディオをスマートフォン連動型に切り替えていく。カメラや映像機器、音響機器の分野でも同様にスマートフォンや無線技術の進化に合わせた商品/サービス開発に取り組む。

 スマートセーフティは、ヘッドアップディスプレイや、リアカメラ、ドライブレコーダなど、安全性や機能性の拡張を実現する運転支援機器を中心に展開。強化を図る。

 新興国においては、デジタルメディア専用カーオーディオ、アナログ無線機器、セキュリティカメラ、業務用ビデオカメラ、ビデオカメラ、ヘッドフォンなどを中心に展開する。

 中期の数値目標は売上高4,000億円、営業利益200億円(営業利益率5%)、経常利益170億円、純利益135億円。

(臼田勤哉)