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薄型でAtmos/DTS:X対応のAVアンプ。マランツ「NR1606」
85,000円。HDMI 8入力は全て4K/HDRとHDCP 2.2対応
(2015/8/7 14:00)
マランツは、Dolby Atmosに対応し、DTS:Xにもアップデートで対応するスリム筐体の7.1ch AVアンプ「NR1606」を9月中旬に発売する。価格は85,000円。
最大出力100W(6Ω)の7chディスクリートパワーアンプを内蔵したAVアンプで、外形寸法440×376×105mm(幅×奥行き×高さ)の薄型デザインが特徴。定格出力は50W×7ch(8Ω)。4Ωのスピーカーにも対応する。HDMIは入力8系統、出力1系統で、いずれも著作権保護のHDCP 2.2に対応。
最新オブジェクトオーディオのDolby Atmosに対応し、5.1.2ch構成など5通りのスピーカー配置から選べる。従来のDolby Atmos非対応コンテンツを視聴するときにもドルビーサラウンドのアップミックス機能が利用可能。フロントハイト、トップフロント、トップミドル、フロントドルビーイネーブルド、リアドルビーイネーブルドのいずれかをオーバーヘッド(天井)スピーカーとして使える。
さらに、DTS:Xにも無償のオンラインファームウェアアップデートで対応予定。オブジェクト信号に記録されている音声情報と3次元の位置情報を再生環境に合わせてリアルタイムに演算して出力するため、どの再生環境にも最適化されたサウンドを楽しめるという。オブジェクトオーディオを含まないオーディオ信号は、「Neural:X」により、スピーカーの構成に応じてアップミックスを行なう。
Dolby Atmosなどのレンダリングや、音場補正など高負荷な処理を同時に行なうために、32bit浮動小数点演算のクアッドコアDSPを搭載。従来モデルの約4倍の処理能力を備えたという。
Wi-Fiでハイレゾ音楽もネットワーク再生
Ethernetを備えるほか、新たにWi-Fi(IEEE 802.11b/g/n)にも対応。ルーターとの接続は、ワンボタンで接続するWPSや、iOS端末からの設定コピーに対応。テレビ画面に表示されるガイダンスに従ってネットワーク接続できる。
DLNA 1.5に対応し、ネットワークオーディオ機能も利用可能。DSDは2.8MHz、WAV/FLAC/AIFFは192kHz/24bit、Apple Lossless(ALAC)は96kHz/24bitまでサポートする。FLACやWAVのほか、DSD、AIFF、ALACのギャップレス再生も可能。AirPlayにも対応。インターネットラジオにも対応し、MP3/WMA/AACで配信される18,000局の番組を聴ける。
Bluetooth 2.1+EDRも備え、iOS/Androidスマートフォンなどの音楽をワイヤレスで受信して聴くことも可能。プロファイルはA2DP/AVRCPに対応し、アンプのリモコンでスマホの音楽などを操作できる。
iOS/Android向けのリモコンアプリ「Marantz Remote App」を使って、無線LAN経由でスマートフォン/タブレットから、電源入力やサウンドモード切り替え、ボリューム操作、ネットワーク再生、インターネットラジオ選局などの操作が行なえる。
HDMI 8入力で全てHDCP 2.2対応
HDMI端子は8入力/1出力で、いずれも4K/60p映像と著作権保護のHDCP 2.2に対応。さらに、ハイダイナミックレンジ(HDR)や、従来のHD映像の2倍以上という広色域表現を可能にするBT.2020のパススルーにも対応。次世代Blu-rayの「Ultra HD Blu-ray」でも採用されているHDRなどの4Kコンテンツも楽しめる。SD/HD映像を4K(3,840×2,160ドット)にアップスケーリング可能。コンポーネントやコンポジット映像信号もアップスケーリングしてHDMI端子から出力できる。
USBメモリ内にある音楽ファイルを再生できるほか、iPhone/iPodとUSBデジタル接続して充電しながら音楽を聴くことも可能。FM/AMラジオも内蔵し、AM番組をFMで聴けるFM補完放送の「ワイドFM」にも対応。
ディスクリート構成のパワーアンプ部は、チャンネル間の温度差に起因する特性のばらつきを抑えるために、パワーアンプをヒートシンクに一列にマウントするインライン配置を採用。つながりの良いサラウンド再生を実現するという。サラウンドバックやオーバーヘッドスピーカーを使用しない場合は、フロントスピーカーのバイアンプ接続、または2組のフロントスピーカーを切り替えて使用することが可能。
新型のボリュームICも採用するほか、プリアンプ電源部のデカップリングコンデンサーの容量を約2倍に強化。スピーカーターミナルはスクリュータイプで、バナナプラグにも対応。リアパネルの表示と同色のケーブルラベルも付属し、ケーブルを見分けやすくできる。
入力端子は、コンポーネント×2、コンポジット×3、アナログ音声×3、光デジタル音声×1、同軸デジタル音声×1。出力はコンポーネント×1、コンポジット×1、ゾーン2プリアウト×1、ヘッドフォン×1、2.2chプリアウト。
GUIは日本語に対応。テレビ画面に表示される操作ガイドにしたがって、手軽に接続や初期設定ができるという「セットアップアシスタント」も搭載する。よく使う機能をリモコンの4つのボタンに記憶させることで、ワンボタンで設定を呼び出し可能な「スマートセレクト」機能も備えている。
専用マイクで音響環境を測定し、スピーカーの距離、レベル、サブウーファのクロスオーバー周波数を最適に自動設定する「Audyssey MultEQ」や、テレビのチャンネル切り替え時の大きな音量変化を緩和する「Audyssey Dynamic Volume」、音量レベルを下げても低音特性、聴感特性、サラウンド感を一定に保つ「Audyssey Dynamic EQ」、圧縮音源の補間技術「M-DAX2(Marantz Dynamic Audio eXpander 2)」なども備えている。
消費電力は250W。スタンバイモードの待機時消費電力は0.2Wで、CECスタンバイ時は0.5W、ネットワークスタンバイ時は2.7W。重量は8.5kg。リモコン「RC024SR」などが付属する