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ヤマハ、FM補完放送対応FM/AMチューナ。音質&デザイン向上の上位機は75,000円

 ヤマハは、横幅435mm、フルサイズの単体FM/AMチューナ2機種を11月上旬に発売する。FM補完放送に対応。価格は「T-S501」が35,000円、「T-S1100」が75,000円。カラーはT-S501がシルバー、T-S1100がシルバー/ピアノブラック。

左から「T-S501」、「T-S1100」

 音にこだわるオーディオファンを中心に、トラディショナルなアナログ方式のチューナへの需要は根強く、「FM補完放送に対応した単体コンポーネントチューナの商品化へのご要望が多く寄せられていた」という。そこで、2009年に発売した「T-S500」をFM補完放送に対応させた「T-S501」と、同モデルをベースに音質と外観デザインをさらに向上させたハイグレードモデル「T-S1100」を投入する。

 どちらも、FM補完放送の放送帯域を含む76~94.9MHzの広範囲なFM受信に対応。ノイズや電波障害によりAM放送が受信しにくい地域でも、AM局の放送番組をFM並みの高音質で快適に聴取できるという。AMの受信周波数は531~1611kHz。

 単体チューナとして、受信性能と音質を追求。上質な手触りとアナログライクな操作感覚が楽しめるアルミ製チューニングダイヤルを備えるほか、お気に入りのFM局とAM局を最大40局まで登録できるプリセットメモリ機能も用意。ダイヤル操作で素早く選び出せる。受信可能局を自動的に探すオート選局や、周波数を手動で合わせて受信するマニュアル選局も可能。

 他のヤマハのHiFiコンポとマッチする、シンプルなパネルデザインと操作レイアウトを採用。フロントパネルはシルバーヘアライン仕上げのアルミ製。ドットマトリクス式のディスプレイも備えている。

「T-S501」

 ハイグレードモデルのT-S1100は、T-S501と比べて高さ7mm、奥行144mm大きい、専用設計の高剛性シャーシを採用。重量級の鋳鉄製レッグを装備し、「より低重心で安定感のある音質を追求した」という。アナログ音声出力のRCA端子は金メッキ仕上げで、1系統。電源ケーブルもインレット式となる。

 さらに、ヤマハのグランドピアノと同じ塗装・研磨工程を経て仕上げたピアノブラックのサイドウッドやレバー式電源スイッチも装備している。

「T-S1100」

 主な仕様は共通。FMの50dB SN感度はMONO 3μV(20.2dBf/IHF、100%変調)。実用感度は1.5μV(SN 30dB)、SN比はMONO:75dB、ステレオ:70dB。ステレオセパレーションは43dB(100%変調、1kHz)、アンテナ入力75Ω。AMの実用感度は300μV/m、選択度は30dB、SN比は50dB、イメージ妨害比は50dB。消費電力は9W。

 外形寸法と重量は、T-S501が435×306×87mm(幅×奥行き×高さ)で、3.2kg。T-S1100が435×450×94mm(同)で、5.8kg。FM簡易アンテナ、AMループアンテナなどを同梱する。

(山崎健太郎)