プレイバック2023

自炊が面倒な人の救世主。日清「完全メシDELI」 by 編集部 酒井

自炊が面倒&外出も面倒な筆者の救世主「完全メシ」

新型コロナウイルス感染症が5類となり、日常を取り戻し始めた2023年。しかし、AV Watch編集部は現在もリモートワーク中心となっている。そのリモートワークで悩みのタネとなるのが、お昼ごはんだ。これまでは自炊やデリバリー、コンビニなどに足を運ぶことで乗り切っていたが、3年も続くとバリエーションも底をつき、考えるのも億劫になってくる。そんな悩みをある食品を定期購入することで解決した。それが日清食品の「完全メシ」だ。

完全メシDELI「炭火焼風味 鶏つくねの親子丼」

完全メシは「日本人の食事摂取基準」で設定された33種類の栄養素とおいしさのバランスを追求したというブランド。「日清食品の最新フードテクノロジーを駆使することで、栄養素独特の苦味やエグみを抑え、普通の食事と変わらないおいしさと栄養との理想的なバランスを追求した」という。要するに1品でたんぱく質、炭水化物、脂質の三大栄養素とビタミン、ミネラル、必須脂肪酸などの栄養素をバランス良く摂取できる食品ということ。

「完全メシDELI」のパッケージ
リブランド前の「冷凍 完全メシ」のパッケージ。個人的にはこの絶妙な“ダサさ”も好みだった

コンビニなどでは「カレーメシ」や「日清焼きそばU.F.O」、スムージーなどの完全メシ版が販売されているので、完全メシという名前自体は店頭で目にしている人も多いかもしれない。しかし、筆者が定期購入しているのは、そういったインスタントやスムージーの完全メシではなく、冷凍食品の完全メシ、現在はリブランドで「完全メシDELI」として展開されているものとなる。

メニューによって異なるが、基本的に麺類は耐熱容器に移してレンジへ。ご飯ものはパッケージを少し切るだけで、そのままレンジで加熱できる

冷凍食品なので食べるときは電子レンジであたためるだけ、それでいて栄養バランスが完璧という、めんどくさがり&出不精の筆者には、またとない食事となっている。

手軽に必要な栄養素を接種できる「完全栄養食」は、完全メシ以外にもさまざまなものが販売されており、実際に筆者もいくつか試したが、プロテインのように粉を溶かして飲むタイプは「これを食事と呼ぶの?」とSF映画気分になって気持ちが落ち込んだり、そもそも美味しくなかったりしたため、長続きしなかった。

しかし、完全メシDELIはカレーライス、かつ丼、牛丼、汁なし担々麺、ナポリタン、お好み焼き、ピザなどバラエティ豊かで、しっかり“食事”として楽しめるメニューばかり。今のところ、味に好みの差はあれど「不味くて食べられない」というメニューにも出会っていない。

筆者が定期購入を始めた2022年12月末時点でのラインナップは5品程度だったので、2~3カ月もすると飽きてきたが、4月ごろから少しずつメニューが増え始め、2023年12月時点では全15品目までメニューが拡充され、マンネリ化も避けられている。

定期購入では、一度に届く量を5/7/10食分から、届くインターバルを1週間、2週間、1カ月から選ぶことができる。また届くメニューについても、自分でカスタマイズできるので、さまざまなメニューをバランス良く頼むことも、「10食、全部かつ丼で」というオーダーもできる。

お気に入りメニューのひとつ「炭火焼風味 鶏つくねの親子丼」
ある日の昼食。「バター醤油香る たらこパスタ」に前日夜に作ったお味噌汁の残りを添えて

1年以上完全メシDELIを食べてきて、現時点でのお気に入りは「バター醤油香る たらこパスタ」と「炭火焼風味 鶏つくねの親子丼」「濃厚芝麻醤味の汁なし担々麺」「特製ミックス玉 お好み焼」の4つ。どれもコンビニで売っているものより美味しく感じられるので、昼食の定番メニューになっている。

ちなみにメニューのひとつ、「欧風カレーライス」にはカップヌードルでおなじみの“謎肉”も入っていて、初めて食べたときは「さすが日清」と驚いてしまった。カレー自体も濃厚な味わいで食べごたえがある。ただ少しスパイシーなので、あまり辛いものが得意ではない筆者は生卵を加えて食べることが多い。

レンジでチンするだけで食べられ、それでいて栄養バランス完璧、メニューも豊富と良いことづくめの完全メシDELIだが、もちろん気になる点もいくつかある。ひとつは1品あたりの量が少し物足りないこと。成人男性の筆者にとっては、少し量が物足りず、ごはん半膳か食パン1枚程度は追加しないと、夕飯までもたない。

冷凍食品が一気に届くので、冷凍室のスペース確保には少し難儀する

また定期購入すると、指定した期間ごとにそれなりの量の冷凍食品が一気に届くので、冷凍室のスペース確保も必要だ。冷凍室が大きくない冷蔵庫や、アイスやほかの冷凍食品でいっぱいという場合は、収納スペースとの相談が必要になる。

そして一番のネックは、基本的にスーパーやコンビニなどでは買えず、公式通販の定期購入が軸となっていること。スーパーやコンビニで売っているもので味を確かめてから定期購入に、というお試しができないのだ。

公式通販の定期購入に回数の縛りはなく、1回目以降はいつでも解約でき、解約金も不要だが、もっともリーズナブルな「選べる5食セット」でも3,440円(1食あたり688円)と、チャレンジにするには少し勇気のいる価格。

1食あたりの価格は高くなるものの、定期プランではない「今回のみお届け」プランや、5食お試しセット、日清食品の公式楽天市場店には「人気グルメ3食お試しセット」なども用意されているが、それでも味を確かめずに冷凍食品を3~5食分、それも通販で購入するというのは、なかなか精神的にハードルが高いものがある。

実際、筆者も悩んだ末、まずはもっとも少ない「5食/1カ月ごと」で定期購入を始め、味を確かめたうえで、現在の「7食/2週間ごと」にプランを変更した。プラン変更はネット上で簡単にできるのはありがたいところ。

筆者は平日の昼食用として使っている完全メシDELIだが、夕食としても使えるメニューが揃っているので、仕事やイベントで帰りが遅くなった日や、天気が悪くて買い物に行く気が起きない休日などにもピッタリ。

また完全メシDELIと出会ってからは「栄養バランスが整っているほうが良いじゃん」とカップ麺、インスタント麺をほとんど食べなくなり、心なしか身体も軽くなったような気がする。在宅ワーク&出不精のダブルパンチで身体をまったく動かしておらず、スラックスのウエストサイズも少しずつ大きくなっているので、あくまで気持ちの話なのだが……。

酒井隆文