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想像の上を行く音質と性能に驚かされた、ファーウェイ初の耳掛け型イヤフォン「HUAWEI FreeArc」

音楽再生の主力がストリーミングサービスとスマートフォンに移って以降、イヤホンがリスニングの主力となっていった。完全ワイヤレス、ノイズキャンセリングがブームとなったが、2020年以降のコロナ禍を契機に、市場はオープンイヤー型へと一気に反転した。

2024年にこのタイプで注目を集めたのが、ファーウェイ「HUAWEI FreeClip」である。複数のメディアでベストバイを受賞した、話題作だ。筆者も本誌でレビューさせていただいたが、オープン型とは思えない充実した低音とデザインの美しさにやられ、個人的にも購入して愛用している。

実はオーディオにも強いファーウェイ

ファーウェイといえば一般的にはモバイル通信機器専門メーカーという印象だが、実は世界中に開発機関を持つ総合エレクトロニクスメーカーである。オーディオ研究所だけでも世界に5カ所以上あり、各国のオーディオ研究者が相互に連携しながら、製品を生み出しているという。そらいい音しますよね、という話である。

そんなファーウェイがオープン型第2弾としてリリースするのが「HUAWEI FreeArc」(以下、FreeArc)だ。前作FreeClipがオープン型では珍しいイヤカフ型であったのに対し、FreeArcはオーソドックスな耳掛け型で登場した。

左が耳掛け型で登場した「FreeArc」、右は筆者愛用の「FreeClip」

現在、オープンイヤー型イヤフォンをリリースしているメーカーのほとんどが、まず耳掛け型からトライしている。耳にフックでひっかけるという手法は、従来からスポーツ対応型イヤフォンで多くの実績があるからだろう。

だがオープンイヤー型となれば、耳穴には挿入せず、耳の上でドライバを浮かせる格好になる。それで充実した音響効果を出すのはなかなか難易度が高く、これまで種類はあれど決定版と言える製品が出ていないのも事実だ。そこにあえてファーウェイが後発で参入する理由は、それだけ自信があるモデルが開発できたということだろう。

カラーはブラック、グレー、グリーンの3色展開。今回はブラックをお借りしている。価格はFreeClipよりだいぶ下がって、市場想定価格は18,800円。なお、クラウドファンディングサイト「グリーンファンディング」の先行支援受付では14,100円~となっている(2025年3月18日まで)。

公式サイトのカラーバリエーション

HUAWEI FreeArc グリーンファンディング

安定した装着感の実現を目指したデザイン

ファーウェイがFreeArcで実現したのは、快適性と安定性だ。そのために人間の耳に最適なデザインを目指して開発されている。

美しい曲線で構成されるFreeArc

ファーウェイが目指した最適なデザインのポイントは以下のとおり。

1.C-bridge Design
2.ゴールデンアングルサポート
3.重心バランス設計
4.しずく型デザイン

では、順に見ていこう。ごく普通に見えるアーチ型のカーブは、専門研究チームが多くの人間の耳を分析し、人間工学に基づいたカーブを導き出した。C-bridge Designと名付けられているが、平面的ではなく立体的に構成されており、頭蓋への密着感は高い一方で、耳内に入ると押さえつけ感は少ないという、絶妙なカーブとなっている。長時間装着でも、いわゆる「耳が凝る」感じがない。アーチ部の弾力ワイヤーはFreeClipにも採用されたニッケルチタン合金で、2万回の曲げ疲労試験をクリアしている。

ゴールデンアングルサポートは、3点でイヤフォンを固定する方法だ。一般的な耳掛け型イヤフォンは2点で支持するため、頭を動かす運動などを行なった場合は位置ずれが起こったり、最悪の場合外れたりする。一方、三角形を構成する3点支持では、運動時でも位置が安定している。

赤い印の3点でイヤホンが固定される

耳掛け型の場合、重心バランスも重要だ。多くの耳掛け型は前が重いため、ランニング時にはだんだん前に倒れてくる傾向がある。一方、FreeArcではドライバ部やバッテリー部の重心位置が綿密に計算され、フック部の頂点でバランスが取れるよう設計されている。

バッテリーが格納されているアーム後部のしずく型デザインは、この膨らみが耳裏に寄り添うようにフィットする。この形状が、重心バランスの良さにも一役買っている。

アーチ部のカーブとしずく型のバッテリー部が、耳の根元に非常にフィットする

耳の小さい女性でも問題なくフィットする

イヤフォン表面の81.5%がソフトリキッドシリコンでカバーされており、肌触りの良さを実現している。

連続音楽再生時間は、イヤフォン単体で最大7時間、ケース併用で最大28時間(※1)。ほぼ1日中使えるスタミナだ。また、約10分の充電で最大3時間使える急速充電にも対応するので、急に外出することになっても、準備している間に充電すれば十分間に合う。
(※1)バッテリー駆動時間および充電データは、AAC 形式の音声を50%の音量レベルで、ANCを無効にして再生した場合のファーウェイラボのテスト結果によるものです。その他の機能については、デフォルトの設定を使用しています。データはファーウェイラボのテスト結果によるものです。実際の結果は、音量、オーディオソース、環境干渉、製品機能、および使用習慣によって異なる場合があります。

何よりも音質重視

音質面でも抜かりはない。ダイナミックドライバの振動版は17×12mmの楕円形で、低音域には柔らかく弾力性のあるPU振動板を、高音域にはPENチタンコーティングを採用した複合板となっている。さらに強力なネオジム磁石を採用し、小型ボディながら高い音圧を実現した。

振動版には2つの材料を試用した複合板を採用

実際に音を聴いてみると、耳穴から離れているとは思えない、充実した低音を感じさせる。ドライバは相当な低音を出しているはずだが、それによって高音域がクリップしたりマスクされるわけでもなく、雑味のない抜けの良さを感じさせる。このあたりは同種の製品にはない特徴と言える。

設定アプリは「HUAWEI AI Life」が担当する。サウンドモードとしては、アプリにより4つのプリセットが使える。Defaultが標準だが、「Elevate」が低音重視のダンス系、「Treble boost」が明瞭感の高い高域重視、「Voices」が音声帯域重視だ。プリセットでは満足できないかもという方には、60Hzから16kHzまで10バンドのグラフィックイコライザで自分好みの音が作れる「My Sound Effect」も使える。

音質設定はアプリ「HUAWEI AI Life」で

標準では4つのサウンドモードが選べる

10バンドEQで自分好みの音を作ることもできる

また、オープン型になると気になるのが「音漏れ」だろう。1人で聴いているぶんには問題ないが、例えばエレベータ内で他人と乗り合わせたような場合、回りにシャカシャカした音が聞こえているのではないかと心配する人も多い。

しかし、FreeArcではエンクロージャ部の上下から逆相の音を出すことで、耳穴方向の音圧を上げつつ、漏れる音を打ち消している(※2)。実際に上下の穴を指で塞いでみると、この打ち消し効果がキャンセルされるので、どれほど音漏れ防止が効いているのか試すことができる。
(※2)実際の使用感は製品の音量、オーディオソース、環境干渉、製品機能、および使用習慣によって異なる場合があります。

上下矢印部分に逆相の放出口がある

実際に「ながら聴き」で使って驚いた

では実際にFreeArcを装着して、いろんなシーンで使ってみよう。オープン型のメリットとして真っ先に想定されるのが、屋外での安全性だ。筆者は趣味で長年ジョギングを行なっているが、主に遊歩道を走るとはいえ、後ろから自転車が来ているといった状況には早めに気づきたい。

FreeArcは耳の穴の中にドライバが入り込んでいるように見えるが、実際には浮いているので、耳穴は塞がれていない。このため、装着していても外音はまったく問題なく聞こえてくる(※3)。
(※3):外音取り込みモードのないカナル型イヤホンと比較した場合。

装着しても耳穴が塞がれるわけではない

ジョギング中に使用してみたが、耳を柔らかく抱き込むようにフィットするため、耳掛け型特有の不安定さや、振動によるズレはまったく感じられなかった。

運動時でも安定した装着感

FreeArcは大音量でも問題なく重厚なサウンドを聴かせてくれるが、個人的に気に入ったのは、小音量時のバランスの良さだ。オフィスなどでは人から声がけされても気がつけるよう、こうしたオープン型イヤホンは比較的小音量で聴く人も多いはずだ。

このような状況でも「等ラウドネス適応機能」により、低音が痩せることなく音楽的なバランスを損なわない。これはユーザーの音量調整に応じて、周波数特性を自動的に最適化してくれる機能だ。

周囲の音も聞こえており、そこに小音量でもバランスが変わらない音楽のベールが1枚被さってくる格好なので、ある瞬間から耳元で音楽が鳴ってるという感覚が消失する。いつもどこからか音楽が聞こえてくるという、不思議な体験が得られるのもおもしろいところだ。

また、長距離伝送に強いことも、通信技術に強みを持つファーウェイならではだ。FreeArcは独自のアンテナレイアウトとアルゴリズムを内蔵するという。

筆者は趣味で畑作を行なっているが、このときも音楽を聴きながら農作業をしている。いつも自分の畑の隅に植えてあるローズマリーの枝にバッグを掛け、その中に音源となるスマホが入っているわけだが、そこから井戸まで水を汲みに行くと、一般のイヤホンではいつも音が途切れる。

矢印のところにスマホが入ったバッグがある

しかし、FreeArcはまったく問題なく聞こえてくる。距離としてはおそらく30mぐらいだが、いくら間に障害物がないとはいえ、この距離まで届くイヤホンは筆者の知る限り、初めてである。

オープン型の操作面でもっとも使用頻度が高いのが、ボリューム調整だろう。周囲の音のレベルが次々と変わるような屋外では、聞こえてくる音楽とのバランスを頻繁に変える必要がある。

FreeArcでは、エンクロージャ部をスライドすることでボリュームのアップダウンに対応する。タッチと違い、スライドは誤動作が多くなりがちな動作だが、FreeArcを1週間ほど試用した限り、誤動作もなく確実に動作した。こうした小さいところで、快適さが違ってくるものだ。

また、畑仕事をしていると、どうしても土に汚れた手でFreeArcを触ってしまうことになるが、汚れ落ちしやすい表面素材なのに加え、ファーウェイとしては初となるIP57の防塵防滴仕様(※4)となっている。ウェットティッシュで汚れを拭いたぐらいではまったくどうということもないというのは、製品を清潔に保つうえでも欠かせない性能だ。
(※4)IP57の防塵・耐水性能はイヤホン本体のみに適用され、充電ケースには適用されません。本製品は、通常の環境下での防滴・防塵・耐水性能を備えています。管理された実験室の条件下でテストされ、認証を取得しています。防滴・防塵・耐水性能は永久的なものではなく、日常的な磨耗により性能が低下することがあります。湿気の多い場所での充電は避けてください。液体による損傷は保証の対象外です。運動後はすぐにイヤホンの水分を拭き取ってください。

通話やリモート会議で重要になる、集音性能も試してみよう。FreeArcは片側に2つずつ、合計4つのマイクで集音する。指向性を口元に向けるビームフォーミングにも当然対応しており、さらに風切り音低減のために、音の入り口から音導管をL字型に曲げた先にマイクを配置するなど、徹底的に通話性能を追求している。

テストした日はかなり風の強い日だったが、交通量の多い交差点にも関わらず、風切り音も背後のロードノイズもほとんど入らない、良好な集音ができた。

交通量の多い交差点で集音テスト

コスパも高く耳掛け型イヤフォンの決定版

オープンイヤー型イヤフォンにおいて、イヤーフック型は比較的種類が多い。いわゆるオーソドックスなスタイルとして広く受け入れられているが、ファーウェイIは後発のメリットを活かし、これまで課題とされてきた部分を徹底的に潰してFreeArcを作り上げたようだ。ここまで入念に設計したなら、登場までに時間がかかったのも頷ける。

デザインやスタイルだけでなく、表面加工も全体的にマットな仕上がりで、落ち着いたトーンである。これまでFreeClipではちょっとキラキラしてて恥ずかしい……と思って躊躇していた方でも、このトーンで耳掛け型なら誰がみても「ああ、イヤフォンしてるんですね」と認識してもらえる。FreeClipも名機だったが、FreeArcはより社会に溶け込めるデザインと質感になった点で、あんまり目立ちたくないという方にも安心してオススメできる。

前作FreeClipは2万円超えの高級モデルだったが、今回のFreeArcは2万円以内ながらも、機能的にはむしろ超えている部分も多い。上述したように3月18日まではグリーンファンディングでさらに割引購入できる。なお、「SHIBUYA TSUTAYA 4階「GREEN FUNDING タッチ&トライ」ブース、「蔦屋家電+」の店舗では、購入はできないが実機をチェックできる。ファーウェイも通信設備やスマートフォンだけに留まらず、オーディオメーカーとしても高い実力を示すようになったことを実感できるだろう。

HUAWEI FreeArc グリーンファンディング

音質もノイキャンもファーウェイ最高峰! ハイエンド「HUAWEI FreeBuds Pro 4」

ファーウェイオーディオのハイエンドとなる完全ワイヤレスイヤフォン「FreeBuds Pro」シリーズから「HUAWEI FreeBuds Pro 4」も発売された。ブラック、グリーン、ホワイトの3 色展開で、市場想定価格は28,800円。詳細は公式サイトで確認してほしい。