キヤノン、フルHD動画対応の1億2,000万画素CMOSを開発

-APS-Hサイズ。センサの任意の1/60領域から動画出力


約1億2,000万画素CMOSセンサ

8月24日発表


 キヤノンは24日、APS-Hサイズで世界最高画素数の約1億2,000万画素(13,280×9,184ピクセル)のCMOSセンサの開発に成功したと発表した。撮像画面サイズは約29.2×20.2mm。

 同社が製品化している同サイズの最高画素数のCMOSセンサーは約1,610万画素で、新開発のCMOSセンサーは約7.5倍の画素数、解像度は2.4倍となっている。なお同社では2007年に、APS-Hサイズ約5,000万画素のセンサの開発に成功している。

 CMOSセンサでは、並列処理する信号数が増加すると信号遅延やタイミングのわずかなずれが問題となるが、同社は読み出し回路のタイミング制御方法を工夫することで、センサ信号を高速に読み出すことに成功。1秒間に最高約9.5コマで出力することが可能になったとしている。

 また、フルHD(1,920×1,080ピクセル)の動画を出力する機能も備えており、センサ全体のうち、約1/60の任意の領域をフルHD動画で出力することが可能。広い範囲を静止画で確認した上で、任意の領域を指定して、フルHD動画として見るといったことができる。


(2010年 8月 24日)

[AV Watch編集部 古川 敦]