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パナソニック、4K/30p出力やPCファイル保存対応BDレコーダ

DIGAがリモート視聴+SeeQVaultで進化。AQUOS引っ越しも

 パナソニックは、4KアップコンバートやNAS対応など機能強化したBlu-ray Discレコーダ「DIGA」新モデルを10月20日より発売する。2TB HDDとトリプルチューナ搭載の「DMR-BRZ2000」など、HDD容量やチューナ数の違いで5モデルをラインナップし、価格はオープンプライス。店頭予想価格は5万円〜9万円前後

新DIGA
型番 チューナ HDD 店頭予想価格
DMR-BRZ2000 3 2TB 約9万円
DMR-BRZ1000 3 1TB 約8万円
DMR-BRW1000 2 1TB 約7万円
DMR-BRW500 2 500GB 約6万円
DMR-BRS500 1 500GB 約5万円

 シングルチューナ機の「DMR-BRS500」以外の4モデルは、HDD容量やチューナ数以外の基本仕様は共通。DMR-BRZ2000/1000はHDDが2TB/1TBのトリプルチューナモデル、DMR-BRW1000/500は1TB/500GBのダブルチューナモデルとなる。

DMR-BRZ2000

 DMR-BRZ2000/1000とDMR-BRW1000/500は、4K/30pまでの「4Kダイレクトクロマアップコンバート」を搭載し、4K画質向上や4Kテレビとの連携を強化。最高36bitの高階調映像を記録した「マスターグレードビデオコーディング(MGVC)」の出力にも対応する。4K/30pまでの動画や写真の取り込み機能も搭載し、DLNAのファイルサーバーとして動作。さらに、業界初というパソコンからのファイル共有に対応し、NASとしても利用でき、取り込んだ動画や音楽ファイルをホームネットワーク内で共有可能。

DMR-BRZ1000
DMR-BRW1000
DMR-BRW500
シングルチューナの「DMR-BRS500」

 また、全録対応の上位機「DMR-BZT970/BZT870」と同様に、YouTubeなどのインターネット動画との親和性を高めた操作画面「セレクトバー」を採用。NexTV-Fのリモート視聴にも対応し、Andorid/iOSアプリ「メディアアクセス」を使って外出先からDIGAの放送/録画番組を視聴できる。

 既存のDIGAからホームネットワーク経由で録画番組を「引っ越し」できる機能も強化された。従来は2012年以降のDIGAが対応モデルとなっていたが、新たにAQUOSブルーレイからの引っ越しが可能になった。新著作権保護「SeeQVault」(SQV)にも対応し、SQV対応のUSB HDDにバックアップした録画番組を、他のSQV対応DIGAでも視聴可能になるなど、多くの機能強化が図られている。

DMR-BRZ2000
DMR-BRZ1000
DMR-BRW1000
DMR-BRW500
DMR-BRS5000

録画機能はおまかせ強化。新「セレクトバー」で操作性改善

 DMR-BRZ2000/1000は地上/BS/110度CSデジタルトリプルチューナを搭載、DMR-BRW1000/500はダブルチューナ構成となる。HDDを容量はDMR-BRZ2000が2TB、DMR-BRZ1000/BRW1000が1TB、DMR-BRW500が500GB。上記4モデルの録画や再生系の機能の多くは共通のため、ここでは4モデルの録画系や画質についての強化点を紹介する。

DY-HD1000

 アドバンストAVCエンコーダも搭載し、最大15倍の長時間録画に対応。内蔵HDDのほか、外付けUSB HDDへの録画も可能となっている。パナソニック純正オプションとして、1TBのUSB HDD「DY-HD1000」を10月20日に発売する。店頭予想価格は25,000円前後。

 また、新規格のSeeQVault(SQV)に対応し、SQV対応USB HDDへの録画番組ダビングが可能。SQV対応HDDの番組は他のSQV対応DIGAからも再生できる。SeeQVault関連の動作については後述する。

 「おまかせ録画」も搭載し、複数の条件を組み合わせて関連番組を自動録画が行なえる。条件は、放送種別、カテゴリー、サブカテゴリー、フリーワード、人名などの組み合わせで絞込み可能。複数キーワードや除外キーワードの設定も行なえる。新たに再放送番組を除外する機能が追加された。

セレクトバーで「似たものおすすめ」

 ユーザーインターフェイスも一新。全録対応の上位機「DMR-BZT970/BZT870」と同様の「セレクトバー」に対応し、番組を表示しながら、上下左右に表示されるバーをリモコンで選択すると、メニューがオーバーレイで表示される。

 上メニューは左メニューに表示する項目を切り替え可能で、録画番組/新番組/最新ニュースなどが選択できる。左は上メニューで選択した録画番組や動画を、右は番組のシーン一覧、下は「似たものおすすめ」を表示し、録画番組だけでなく、YouTubeやアクトビラからも類似コンテンツを取得し、おすすめしてくれる。セレクトバーの採用により、番組を見ながら、次の再生コンテンツの選択が行なえるようになる。

 また、検索画面ではキーワードの予測変換に対応するなど、操作性も向上。再生機能では「ゆっくりはっきり」ボタンをリモコンに装備。ワンボタンでテレビ音声をゆっくり再生したり、高い音の聞きやすさを向上できる。

お部屋ジャンプリンク+リモート視聴対応。Androidアプリも

 DTCP-IP/DLNAで家庭内の対応機に録画番組や放送番組を転送する「お部屋ジャンプリンク」にも対応。HDMIで接続しなくても、お部屋ジャンプリンク対応のVIERAなどにネットワーク経由で映像出力できる。トリプルチューナモデルの場合、2番組同時の「お部屋やジャンプリンク」が行なえる。

 ホームネットワークだけでなく、外出先のスマートフォンからDIGAの番組を視聴する「リモート視聴」にも対応。iOSやAndroid用アプリ「メディアアクセス」を事前にDIGAとペアリングしておくことで、DIGAの放送/録画番組を外出先からインターネット経由で視聴できる。

 メディアアクセスは6月にiOS版を公開しているほか、10月上旬を目処にAndroid版も提供予定。iOS 7.0以降とAndroid 4.03以降に対応する。

 また、Android対応にあわせてiOS版もバージョンアップ。新たにレジューム再生(14年春モデル以降)や、複数機器の横断検索、おすすめ・ランキングなどの機能を追加。さらに、'14年春モデル以降のDIGAではUSB HDD内の録画番組のリモート視聴が可能となる。

 DIGAのリモート視聴の画質モードは、約3.5Mbps(720p)の「最高画質」、約1.5Mbps(720p)「高画質」、約650kbps(360p)の「標準画質」、約400kbps(180p)の「通信優先」の4モードが用意される。通信キャリアのデータ通信プランは7GB/月を越えると制限がかかるものが多いが、パナソニックのリモート視聴では、標準画質でも360pを維持できるため、低レートで長時間楽しめる点を訴求している。

 トリプルチューナモデルでは3番組同時録画中でもリモート視聴が行なえるなど、同時動作制限が少ないのも新DIGAの特徴(放送番組のリモート視聴の場合は、2番組同時録画まで)。リモート視聴クライアントは最大6台まで登録可能。ただし、同時に視聴できるのは1台のみとなる。

 なお、Media Link PlayerやDiXiM Digital TV for iOSなどのサードパーティ製アプリでは、ホームネットワーク内の番組再生に加え、ダウンロードムーブ方式での番組持ち出しに対応する。ただし、これらのアプリではリモート視聴には対応しない。

AQUOSブルーレイからDIGAへの「引っ越し」も

 新DIGA購入時に、これまで使っていたDIGAの内容を新DIGAに「引っ越し」する機能も強化された。これまでも12年秋発売以降の対応DIGAから、ホームネットワーク経由で番組の“引っ越し”が行なえたが、新たにシャープの「AQUOSブルーレイ」からの引っ越しが可能となった。対応するAQUOSブルーレイは12年春モデル以降の製品。

 DIGAでからの引っ越しの場合は、録画番組だけでなく、撮影ビデオ(AVCHD)や写真の引っ越しも可能。一度に選択できる番組数は99番組。

4Kアップコンバート+MGVCで画質も強化

 画質面では、新たに4Kダイレクトクロマアップコンバートを搭載し、HDMIの4K 24p/30p出力に対応。4K VIERAなどに高画質に映像出力可能とした。

 '13年発売で今季も継続販売されるフラッグシップDIGA「DMR-BZT9600」と同様に、オリジナルの色信号(2K/4:2:0)から、4K信号(4K/4:4:4)に一回のクロマ処理でアップコンバートすることで、記録情報を最大限に活かして4K映像を生成できる点が特徴。

 また、超解像技術も輝度だけでなく、色輪郭補正も行なう「W超解像」に進化し、HD映像やWeb映像のアップスケーリング品質を向上した。なお、DMR-BZT9600は4K/60p出力対応だったが、DMR-BRZ2000などの4モデルは4K/30pまでとなる。

 特にVIERAのヘキサクロマドライブとの組み合わせにより、より最適な画質で再生できるとする。

 マスターグレードビデオコーディング(MGVC)にも対応。通常のBDビデオは24bit記録となるが、独自のビット拡張データをディスクに追加記録し、36bitのスタジオマスターに迫る高階調を実現するというもの。「千と千尋の神隠し」など、スタジオジブリ作品のBDビデオや、「ローンサバイバー」などのタイトルがMGVC対応となっている。

パソコンからのファイル転送&NAS機能搭載。4K/30p取り込みも

4K/30pファイルを取り込んでDIGAで再生

 プライベートコンテンツの対応も強化。新たに同社の4K録画対応デジタル一眼カメラ「DMC-GH4」やアクションカメラ「HX-A500」で撮影した4K/30p映像や4K写真の取り込みに対応した。前面のUSB端子やSDカードスロットから4K動画やデジタルカメラ写真などをDIGAのHDDに取り込み、DIGAで再生できる。

パソコンからのファイル転送対応でNASとして動作
パソコンからドラッグ&ドロップ対応

 DLNAサーバー機能も備えているため、ホームネットワーク内のDLNAクライアントからDIGA内の動画/写真/音楽コンテンツの再生も可能。さらに、新たにNAS(LAN HDD)としても動作可能となり、Windowsのファイル共有機能を使って、パソコンからDIGAにドラッグ&ドロップでファイルコピーが行なえるようになった。

 PCデータ用のNASとしても活用でき、写真や動画をホームネットワーク内で共有可能。4K動画(MOV/MP4)をパソコンからDIGAに転送し、DIGAで再生するといった利用も可能になる。

SeeQValutに初対応。新機能と注意点とは?

 USB HDDによるHDD容量拡張のほか、新著作権保護技術の「SeeQVault」(SQV)に対応。SQV対応のUSB HDDを接続することで、録画番組や写真、動画のバックアップが行なえるようになる。4Kビデオ(MP4)などのバックアップも可能。

 SQV対応のUSB HDDは、アイ・オー・データ機器が「AVHD-AUSQシリーズ」の近日発売を予告している。

 従来のUSB HDDの場合、DIGAやVIERAなどに紐付いた専用フォーマットのHDDとして管理される。そのため、DIGAで利用していたUSB HDDを他のDIGAにつないでも、HDD内のコンテンツは認識されない。一方、SQV対応のHDDの場合、他のSQV対応機器でもHDDのコンテンツが利用できる。そのため、パナソニックではDIGAのプライベートコンテンツのバックアップなどでの利用を推奨している。

 SeeQVaultは業界標準の著作権保護規格のため、新DIGAではSQV対応USB HDDをデジタル放送録画番組のバックアップにも利用でき、SQV対応HDDにバックアップした番組は、他のSQV対応DIGAでも視聴可能になる。

 ただし、通常のUSB HDDでは番組を直接録画できるが、SQV対応HDDは録画後にダビング操作を行なう必要がある。また、ダビング10の回数を保持したままSQV HDDにムーブすることはできず、SQV HDDへはダビング10の回数を一回使ったダビングとなるなどの動作の違いがある。こうした振る舞い違いは下表にまとめた。

SeeQVault対応HDDと非対応HDDの違い

SeeQVault対応 非対応
他機器接続 -
放送直接録画 -
ダビング10 -
保存コンテンツ 放送録画
写真
動画(4K対応)
放送録画

 現時点ではSQV対応機器が新DIGAのみで、他社製品との相互動作検証が進んでいない。そのため、現時点では動作保証は対応DIGAの間でのみとなる。ただし、SQVは業界標準規格のため、今後対応機器の拡大や動作検証が進めば多くの機器で利用できる可能性は高いと思われる。

【訂正】
記事初出時にパナソニックのUSB HDD「DY-HD1000」をSeeQValut対応と記しておりましたが、DY-HD1000はSeeQVault非対応でした。お詫びして訂正いたします。

新リモコンで他社製テレビも操作可能に

新フルリモコンを採用

 リモコンはデザインを一新した「新フルリモコン」。新UIのセレクトバーの操作に対応するほか、新たにリモコン上部に[テレビ操作]ボタンを装備。このボタンを押して、VIERA以外の他社製テレビの操作も新フルリモコンで行なえる様になる。

 出力端子はHDMI×1など。消費電力は約15〜23W。

DMR-BRZ2000の背面
DMR-BRW1000の背面

DMR-
BRZ2000
DMR-
BRZ1000
DMR-
BRW1000
DMR-
BRW500
DMR-
BRS500
HDD容量 2TB 2TB 1TB 500GB 500GB
デジタル
チューナ
3 2 1
HDMI出力 1
出力端子
(HDMI以外)
光デジタル
音声×1
i.Link
アナログ音声
(RCA/2ch)×1
アナログ音声
(RCA/2ch)×1
入力端子 コンポジット×1、アナログ音声(2ch)×1 -
USB 3(USB 3.0×1
USB 2.0×2)
2(USB 2.0) 1(USB 2.0)
SDカード
消費電力 約23W 約22W 約20W 約18W 約15W
外形寸法
(幅×奥行き
×高さ)
430×179
×45mm
430×179×41.5mm
重量 約2.5kg 約2.2kg 約2.1s 約2.1s 約1.8s

シングルチューナの入門機「DMR-BRS500」

 シンプル/かんたんを特徴としたシングルチューナモデルで、HDD容量は500GB。最大15倍のAVC長時間録画や、USB HDDによるHDD拡張に対応。SeeQVaultにも対応し、対応HDDを接続し、コンテンツバックアップなどが行なえる。

DMR-BRS500
背面
新かんたんリモコン

 リモコンは「新かんたんリモコン」で、[番組表]と[録画一覧]の2つの大型ボタンを採用し、シンプルな操作性を実現。「でか文字」、「かんたんガイド」などの初心者向け機能を充実させたほか、ゆっくりはっきり再生に対応する。

 Ethernetを装備。リモート視聴や他社レコーダからの引っ越し機能も装備する。出力端子はHDMI×1で、4Kアップコンバートには非対応。SDカードスロットやUSB端子×1を装備する。

(臼田勤哉)