TEAC、「Reference 501」発表。DSD対応USB DAC、DSD/PCM CDプレーヤー、USBプリメイン
DSDにも対応するUSB DAC「UD-501」 |
ティアックは、小型のオーディオシステム「Reference 501」シリーズ3製品を11月上旬に発売する。価格は、DSDにも対応するUSB DAC「UD-501」が115,500円、USB入力対応プリメインアンプ「AI-501DA」が102,900円、DSD/リニアPCMファイル再生対応のCDプレーヤー「PD-501HR」が90,300円。
カラーはいずれもブラック(B)とシルバー(S)を用意。「Reference 501」シリーズに共通する特長として、A4サイズのコンパクトな筐体を採用。「パソコンが設置されたデスクトップにおいても効率的な配置ができる」としている。
なお、10月19日~21日まで東京・秋葉原で開催される「オーディオ・ホームシアター展 2012」で展示される。
■DSDや32bit/384kHz PCMにも対応するUSB DAC「UD-501」
「UD-501」の背面 |
入力として、USB×1、光デジタル×2、同軸デジタル×2を搭載。出力として、バランス(XLR)とアンバランス(RCA)、ヘッドフォン出力を備えた単体DAC。
PCとUSB接続し、USBオーディオとして動作。PCMデータは最高で32bit/384kHzまでサポートする。PCからの楽曲データ伝送は非同期(アシンクロナス)方式で、ジッタを抑えている。なお、PCMの192kHz以下のファイルを再生する場合は、全ての信号を192kHzにアップコンバートする事も可能。
さらに、USBでPCと接続した状態で、PCから伝送したDSDファイルをアナログ変換可能。DSDのD/A変換は、一度PCMに変換するタイプではなく、ダイレクトにDSDをアナログに変換する事も可能。具体的にはASIO 2.1、又はDoP(DSD over PCM)方式で再生できる。DSDファイルは2.8MHzと5.6MHzの両方に対応。Windows向けに専用ドライバを用意。Macでは標準のドライバで動作するが、DoP方式のみの対応となる。
さらに、デジタルフィルタとDSDアナログフィルタも搭載。アップコンバート機能のON/OFFも可能で、ユーザーの好みに合わせて調節できる。なお、同軸と光デジタル入力は、24bit/192kHzまでの対応となる。
回路は左右チャンネルの干渉を防ぐデュアルモノラル構成。DACは、各チャンネルにバーブラウンの「PCM1795」を搭載。オペアンプの新日本無線「MUSES8920」も2基搭載。電源部は左右チャンネルで分離させるため、トロイダルコアトランスを2基搭載している。
フロントには4段階のディマーが可能な有機ELディスプレイを搭載。大型のウェイテッドボリュームノブを採用する。ヘッドフォンアンプ機能も備えており、最大出力は100mW×2ch(32Ω時)。
筺体はフルメタル製。消費電力は22W。外形寸法は290×244×81.2mm(幅×奥行き×高さ)、重量は4kg。
■USB DAC搭載プリメイン「AI-501DA」
USB DAC搭載プリメイン「AI-501DA」 |
「AI-501DA」の背面 |
USB入力とDACを備えたプリメインアンプ。PCとスピーカーを用意すれば、手軽にPCオーディオ環境が構築できるのが特徴。
USB DAC機能は24bit/192kHzに対応。ジッタを抑えたアシンクロナス伝送にも対応する。DACにはバーブラウンのPCM5102を採用。
入力端子として、USB×1と、光デジタル×2、同軸デジタル×1、アナログRCA×2を用意。光デジタルと同軸デジタルも24bit/192kHzまでサポートする。
パワーアンプには、ノルウェーABLETEC製の「ALC0180」クラスDパワーアンプを使用。最大出力68W×2ch(4Ω)の高出力ながら、消費電力が最大時55Wに抑られている。待機時は10W、パワーセーブモード時は0.2Wの低消費電力。スピーカー適合インピーダンスは4Ω~8Ω。
付属のリモコン |
アルミ製ボリュームノブを前面に備え、付属のリモコンもトップにアルミ材を使用。リモコンから操作する場合も、約1.5dB単位の細かな調整が行なえる。また、フロントには指針式のレベルメーターも搭載。「信号のレベルに合わせて振れるメーターは、オーディオ機器の存在を主張し、設置された部屋の雰囲気をよりオーディオリスニングに適したものに変化させる」としている。ディマー機能も利用可能。
ヘッドフォンアンプは、左右チャンネルに1基ずつオペアンプを搭載。電源部にはトロイダルコアトランスを採用。整流回路にショットキーバリアダイオード(SBD)を使っている。ファンレス仕様。
外形寸法は290×264×81.2mm(幅×奥行き×高さ)、重量は4kg。
■DSD/リニアPCMディスク対応のCDプレーヤー「PD-501HR」
CDプレーヤー「PD-501HR」 |
PD-501HRの背面 |
dsfフォーマットのDSDファイル(2.8/5.6MHz)や、24bit/192kHzまでのリニアPCMファイルが書き込まれたDVD-R/CD-Rも再生できるCDプレーヤー。DSDファイルをPCM変換せず、そのままアナログ化する「ピュアモード」を搭載する。なお、SACDの再生には対応していない。
PCで保存しているファイルを光ディスクに書き出し、PCを使わずに、PD-501HRだけで音楽ファイル再生を楽しむリスニングスタイルを提案している。
ドライブには、振動を効果的にコントロールし、最適な状態での信号読み出しを可能にするという独自の振動抑制機構「VACS」を搭載。DACは、Cirrus Logicの「CS4398」を使っている。オペアンプはJRCの「NJM5532」。
付属のリモコン |
アナログ回路とデジタル回路の電源を分離し、アナログ回路へのノイズの混入を防ぐと共に、整流ノイズの発生を抑止するショットキーバリアダイオード(SBD)を整流回路に採用している。
出力は、同軸デジタル、光デジタル、アナログRCAを各1系統装備。消費電力は11W。外形寸法は290×244×81.2mm(幅×奥行き×高さ)、重量は4.2kg。リモコンが付属する。
(2012年 10月 18日)
[AV Watch編集部 山崎健太郎]