ミニレビュー

新DIGAのe-onkyoハイレゾダウンロード機能を使ってみた

地道だが便利なBDレコーダのNAS的進化

 昨秋購入したBDレコーダ「DIGA DMR-BRZ2000」。年末に使用レポートをお届けしているとおり、操作レスポンスの高速化、タブレット/スマートフォン視聴の柔軟性、外出先からのリモート視聴対応などのレコーダとしての使い勝手に加え、NAS(ファイル共有)機能なども重宝しており、とても満足している。

DIGA「DMR-BRZ2000」

 そのレコーダがさらに昨年12月にさらにソフトウェアアップデート。DMR-BRZ2000を含む2014年秋モデルのDIGAでは、ハイレゾ音源の音楽ファイルのホームネットワーク配信機能「ミュージックサーバー」と、ハイレゾ音楽配信サービス「e-onkyo music」の購入楽曲の自動ダウンロード機能も追加された。

 現在筆者(編集部:臼田)宅では、DLNAを使ったネットワークオーディオ環境を用意していないため、ミュージックサーバーが中心となる今回のアップデートはそれほど使い道が無いのでは、と考えていた。しかし、e-onkyoダウンロードを使ってみると、かなり便利な機能になっていた。

e-onkyo music自動ダウンロードが便利

 今回のアップデートでは、DSDやFLACハイレゾ楽曲用のDLNAサーバーとして動作する「ミュージックサーバー」機能が追加されている。しかし、筆者の場合、主にポータブルプレーヤー(AK120IIやウォークマンNW-F880)やUSB DACを使っており、DLNAのネットワークプレーヤー環境は構築していない。

 ただし、ハイレゾ楽曲はノートPCのHDD(SSD)には収まりきれないので、NAS上で管理している。ハイレゾ楽曲は、パソコンで購入し、ポータブルプレーヤーに転送した後、NASにバックアップ。PCには再生頻度の高い楽曲のみ残しておき、必要に応じてPC/プレーヤー内の楽曲をNASから差し替える、という運用にしている。これが最適解とは全く思っておらず、現状の機材でやりくりするにはこんなものかな? ぐらいのものだ。

 今回のDIGAのアップデートで、楽曲の管理をNASをやめてDIGAに一本化できないか、と考えた。しかし、DIGAのHDDは2TBと大容量とはいえ、主な用途はあくまで「レコーダ」。手持ちのハイレゾ楽曲やCDからリッピングしたFLACファイルなどを全て転送してしまうと、HDD容量を圧迫して、ほとんど録画に使えなくなってしまう。そのため、ミュージックサーバーとしては、活用していない(そもそもネットワークオーディオ再生機器が無いというのもあるが)。

 一方、気に入ったのが、e-onkyo music購入楽曲の自動ダウンロードだ。DIGAの音楽ファイルダウンロード機能を[入]にすれば、一定時間ごとにe-onkyo musicのサーバーを確認し、新規の購入楽曲がある場合は、自動的にDIGAのHDDにダウンロードを行なう。

 これがなかなか便利。パソコンでダウンロードしてもいいのだが、会社にいる時に欲しい楽曲を発見したら購入しておけば、自宅のNAS(DIGA)にダウンロードされているので、ダウンロード操作やダウンロード待ち時間を短縮できる。また、11月からe-onkyo musicがスマートフォン対応し、スマホから購入できるようになっている。スマホで購入し、家に帰るとハイレゾ楽曲がダウンロードされている、といった使い方ができるようになった。

スマホでe-onkyo musicの楽曲を購入
iPhoneではダウンロード出来ないが購入は可能

 設定はシンプルで、まずはDMR-BRZ2000のネットワーク通信設定で、[音楽ファイルダウンロード設定]を[入]にする。続いて[デバイス認証設定]を行なう。認証キーはe-onkyo musicサイトの[New Release]左側にある[デバイス]をクリックすると、デバイス認証画面が表示され、[デバイス認証キー表示]を押すと、数字8桁の認証キーが現れる。このキーをBRZ2000のデバイス認証設定画面で入力する。設定の流れを確認しておけば、戸惑うことは無く、とてもシンプルな連携が実現できている。

音楽ファイルダウンロード設定を[入]に
e-onkyo musicでデバイス認証キーを表示
DIGAでデバイスキーを入力
設定完了

 メリットはダウンロード忘れがなくなることだ。e-onkyoの場合、購入した楽曲のダウンロード期限は30日(720時間)となっており、「購入したけどダウンロードを忘れた」という場合は、30日経過していると再度楽曲購入する必要がある。筆者も数年前にアルバムの最後の曲だけダウンロードに失敗していることに気付き途方にくれたことがあったが、こうしたトラブルは回避できるはずだ。

e-onkyo downloader

 もっとも最近のe-onkyoは、Windows用の楽曲ダウンローダーがあるので、パソコンでのダウンロードを忘れるということは少なくなっているとは思う。

 ダウンロードした楽曲は、Windowsパソコンからネットワーク上のDIGA(初期設定では[DMR-BRZ2000])にアクセスすると[USER_area]以下の[e-onkyo]フォルダ内に蓄積される。ネットワークオーディオ環境を持っていれば、外出先で曲を買って、家に帰ったら曲がDIGAにダウンロードされており、すぐに再生できるというわけだ。筆者はその環境がないが、パソコンを使ってダウンロード済みの楽曲をAK120IIやNASに転送している。

[USER_area]以下の[e-onkyo]フォルダにダウンロード
DIGAからも見えるがFLACの直接再生はできない

 余談だが、moraはe-onkyoのようなダウンロード期限の制限でなく、“回数”が10回までとなっている。個人的には回数のほうが使いやすいと感じる。iTunesやAmazonのように、購入履歴さえあれば、いろいろなデバイスから、期限などを設けず、複数回ダウンロードできる「クラウドロッカー」型のサービスに慣れている人にとっては少し戸惑う部分かもしれない。権利処理や、ファイル容量に起因する回線への負荷が高いなどの困難があるため実現は難しいのだと思われるが、利便性の点においても、ハイレゾ配信サービスのさらなる機能向上に期待したい。

eonkyoのダウンロード期間は30日(720時間)
moraでは1年前の楽曲でもダウンロードできる(10回まで)
e-onkyo music対応のNAS「HS-210-ONKYO-2T」

 DIGA「DMR-BRZ2000」と同じe-onkyo楽曲ダウンロード機能は、オンキヨーが発売しているe-onkyo musicダウンロード対応のNAS「HS-210-ONKYO-2T」でも同等の機能が実現されている。音楽専用NASに直接ダウンロードを行なうため、よりシンプルになるともいえる。ただ、レコーダの付加機能として、コンテンツサービス連携が図れるというのは魅力的。できれば、moraやOTOTOYといった、他のハイレゾ配信サービスにも対応してもらえるとありがたいのだが……。

レコーダの進化はNASにあり?

 購入後のアップデートにより、レコーダ以外の魅力もアップした「DMR-BRZ2000」。今回はハイレゾのダウンロード機能を紹介したが、e-onkyoのような外部サービスとの連携で商品力が向上する一例といえそうだ。

 レコーダとNASの融合という点では、SCEのnasneが先駆者ともいえるが、レコーダをホームネットワークの中心に据えた外部機器/サービス連携は、今後さらなる可能性が残されていると感じた機能アップデートだ。

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(臼田勤哉)