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ROBOTとIMAGICA、8K/HDRで現代版かぐや姫「LUNA」製作。超高精細の実写とCG

 映像制作のロボット(ROBOT)とIMAGICAは26日、8K/HDRで実写オリジナル作品「LUNA」を共同製作すると発表した。8K映像編集に特化したIMAGICAの新拠点「渋谷公園通りスタジオ」でポストプロダクション作業を行なっており、9月上旬に完成予定。

LUNA

 “月の女神”を意味する「LUNA」は、「実写とCGを組み合わせた映像美と物語で紡ぐ、現代版かぐや姫」という約17分のオリジナル映像作品。「8K/HDRというメディアを使って物語を描くために、光の映像表現をコンテンツのテーマとして、月をモチーフとして選び、映像美と物語の融合した超高精細エンタテインメントコンテンツを目指した」としている。作品は、国内外の映画祭など多彩な賞へエントリーするほか、国内映像機器開発メーカーに対しデモンストレーション映像としての提供する予定。

 ROBOTが企画・演出、IMAGICAがポストプロダクションを担当。脚本は、'02年の山崎貴監督作品「Returner」に共同脚本として参加し、'09年の短編アニメーション「つみきのいえ」で米アカデミー賞を受賞した、ROBOTの平田研也。演出は、様々なジャンルの映像コンテンツを手掛け、広告祭 ADFEST2015 FILM CLAFT部門/ブロンズ賞などを受賞している池田一真。

 使用機材は、ノンリニア編集機がSnell Advanced Media「Quantel Rio 8K + Neo Nano」、「Sapphire for Quantel Rio」、モニターシステムは8K/85型のシャープ「LV-85001」、4K/30型のソニー「BVM-X300」、レコーダはパナソニックのSHV P2レコーダ「AJ-ZS0500」。

「LUNA」あらすじ

ある秋の日。高校生の俊介は教室に見知らぬ美しい少女・梨紗がいることに気づく。自分だけが梨紗に違和感を感じる中、文化祭に向けたクラスの準備が始まる。俊介はその日々の中で好きな天体観測を通じて梨紗と親しくなっていくが、梨紗はじつは秘密をかかえていた。

 8Kは8月1日より試験放送が始まり、2018年の実用放送に向けて総務省が推進している超高精細映像。2020年の東京オリンピック/パラリンピックでの本格普及が見込まれる。HDR(ハイダイナミックレンジ)は、輝度差を幅広く映像情報の中に表現する技法。

 両社は「8Kのスタジオ環境も整った中、ROBOT、IMAGICAは、これまで培ったノウハウを活かし、4K、8K、HDR等の新しい映像表現や、高精細マーケットの可能性を開発し、最高のクリエーションと最先端のテクノロジーを組み合わせた新しいメディアエンタテインメントの世界を切り拓いていきたい」としている。