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シャープのロボ掃除機「COCOROBO」がボカロ連携で歌う掃除機へ。8K HDR「Saya」も

 シャープは、10月4日から10月7日まで、幕張メッセで開催される展示会「CEATEC JAPAN 2016」で、ロボット掃除機「COCOROBO」のボーカロイドやクラウド音楽選曲連携などを紹介。また、8K放送の22.2ch受信や女子高生3DCG「saya」の8K HDR動画デモなどを行っている。

8K液晶で8K CGのSayaを紹介

COCOROBOがボカロ連携で「歌ってメッセージ」。音楽配信連携も視野に

 ロボット掃除機「COCOROBO」のVOCALOID(ボーカロイド)連携と、ユーザーの嗜好学習・音楽再生機能について参考展示が行なわれている。

COCOROBO × VOCALOID

 「COCOROBO」は、人工知能「ココロエンジン」を搭載し、会話や音声操作が行なえるロボット掃除機。この会話にVOCALOIDの技術を使い、ボカロキャラクターの声でCOCOROBOと対話できるだけでなく、クラウド経由で取得したボカロ楽曲や好みの曲をCOCOROBOで再生しながら掃除する新機能についても紹介している。

 新たに「COCORO MUSIC A.I.エンジン」を開発。これにより、ユーザーの気分や状態を音声会話の内容から把握して、おすすめの曲を選曲したり、歌や音楽の再生後に感想を学習するなどで、ユーザー好みにCOCOROBOが進化するという。

COCORO MUISC A.I.エンジン

 会場のデモは、音楽の再生までは行なえず、「子供が帰宅した」というシチュエーションを想定してボカロとの対話を紹介。COCOROBOに事前にメッセージを記録し、帰宅後に「伝言ある?」と話しかけると、食事の場所や調理法をCOCOROBOが歌いながら教えてくれる。2015年に発売した「プレミアムなCOCOROBO」と同じく、キャラクターボイスは、声優の木戸衣吹さん、ココロボちゃんのキャラクターは、漫画家の霜月絹鯊さんがデザインしている。

COCOROBO × VOCALOIDのCEATEC 2016デモ(伝言ある?)

 音声対話のために無線LANでクラウド経由で情報を取得しており、将来的にはユーザーの気分を音声対話から類推し、おすすめの曲をクラウド経由で選曲、提案したり、楽曲再生後のユーザーの評価や感想を学習し、ユーザー好みに進化することを目指す。そのため、音楽配信サービスとの連携も視野に入れて開発をすすめるという。

キャラは霜月絹鯊さんによるもの

 COCOROBOが選曲する歌のレパートリーとして、シャープ公式ボーカロイド音楽もボカロPと協力して作成。「ラブリーアンサンブル」れるりり/猫的工房、「ハナウタ日和~掃除・洗濯・家事・ワタシ~」40mP/たま、「cocorovoice」tilt-six/コロン/Thanks.PVC、「ALL*DAY*LUV」U-ske/Kor/まきのせな、「ASHIOTO」赤髪/中村彼方/もとあさこ/まきのせな、の5曲を用意する。

シャープ公式ボーカロイド音楽

 対応製品の発売時期は未定だが、CEATECでの展示の反応や意見などを踏まえて製品化を目指すという。

【COCOROBO × VOCALOID】シャープの家電がボカロ曲を歌う!【CEATEC JAPAN 2016】

8K HDRのSaya動画やSHVデモも

 8K映像のデモも紹介。8Kモニター「LV-85001」をHDR対応にカスタマイズし、PQ(ST2084)によるHDR表示を行なっている。

8Kモニター「LV-85001」をHDR対応にカスタマイズし、Sayaの8K動画を紹介

 アーティスト「TELYUKA」(テルユカ)による女子高生3DCGキャラ「Saya」の8K HDR CG動画も公開。9月のAQUOS事業説明会でもSayaの8K写真デモが行なわれたが、CEATEC会場では短いながら“動画”でのデモも行なわれている。数秒程度の短いもので、顔の表情以外は作り込まれていないが、動くsayaが確認できる。

 また、TBS製作による「青もみじ Nirvana in Greenery」も8K HDRで体験できる。

TBSによる「青もみじ Nirvana in Greenery」

 8Kスーパーハイビジョンの受信デモも実施。22.2ch受信対応のデモルームを設けており、1日2時間程度8K/22.2ch放送を受信できる。

8K SHVの22.2chデモ

 27型の8Kモニターも参考出展。8K放送の実現に向けたマスターモニターとして制作したもので、7,860×3,840ドットの8K解像度で120Hz対応モニターとなる。ただし、デモでは8K/60p(4K/60p×4)での映像入力となっている。技術的な課題は大きくないが、8K対応のためのパネル以外のデバイス開発のコスト等を考えると「相当高価なものになりそう」とのこと。

 また、記者会見で発表し、2017年前半に発売予定の音声対話で家電連携する「ホームアシスタント」のデモやフリーフォームディスプレイ、「RoBoHoN(ロボホン)」の法人向け展開なども紹介している。

「ホームアシスタント」をデモ
RoBoHoN(ロボホン)
片目2.87型/1,920×2,160ドットで両目で見ると4Kになる超高解像度フリーフォームディスプレイ
Be Originalと題し、シャープの歴史を作ってきたユニークな製品群を展示
シャープブース