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プロ野球初、パ・リーグTVが4K/VRとマルチ視点で18日の試合をライブ配信

 ピクセラとパシフィックリーグマーケティングが協力し、3月18日のプロ野球オープン戦「千葉ロッテマリーンズ VS 読売ジャイアンツ」を、4K/360度のVR映像で撮影。動画サービスの「パ・リーグTV」においてライブストリーミング配信する。パ・リーグTVの有料会員は追加料金不要でiOS/Android搭載スマートフォンを使って視聴できる。PCには非対応。

アプリのパノミルでの「MagicVision」視聴イメージ

 プロ野球界では初となる、一般インターネット回線を利用したVRライブ配信。バックネット裏に設置した360度カメラで球場全体の360度VR映像を撮影し、その他にも3つのサブカメラで、ホームチームベンチ、ビジターチームベンチ、キャッチャー視点での「ピッチャー/バッター間」の3つのアングルを撮影する。

 視聴にはピクセラのスマホアプリ「パノミル」を利用。同アプリの最新機能「MagicVision」により、球場全体の360度VR映像の上に、3つの巨大な仮想サブスクリーンを浮かび上がらせて表示。ベンチ視点、キャッチャー視点の各アングルがそれぞれのスクリーンから観られる。「臨場感の高い4K/360度VR映像と、サブスクリーンのマルチアングル映像を同時に視聴することで、「これまでのスタジアム観戦やテレビ観戦では得られなかった、まったく新しい野球の観戦スタイル」が体験できるという。

 なお、2016年9月には同スタジアムで配信実験を実施しており、当時はスタジアムの特設ブースで視聴する形だった。今回のイベントは「パ・リーグTV」有料会員であれば、会場に足を運ばなくても、日本のどこからでも視聴できるという。

 今回の配信システムは、ピクセラが開発した4K/360度VR映像の撮影、編集、配信ソリューションにおいて、360度カメラと3つのサブカメラ映像の画角や解像度などを視聴アプリに適した形で4K映像に加工合成。配信に最適な映像/音声フォーマットにエンコードした360度VRライブストリーミング映像を、AWS(Amazon Web Service)上に構築された「パノミル」配信サーバーへアップロード。その映像は、「パ・リーグTV」のコンテンツデリバリーネットワーク(CDN、キャッシュサーバーの分散配置によるコンテンツ配信ネットワーク)を介して、ユーザーのスマートフォンにインストールされた「パノミル」アプリで視聴できる。

 ピクセラは今後も、「パノミル」による4K/360度VR映像ライブストリーミング配信を、プロ野球を含む様々なスポーツの試合や、音楽イベントなどへ幅広く展開していく方針。

配信システムの構成