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自動音声ミキシングできるビデオスイッチャー「V-60HD」。スマホ連携のタリー機能も

 ローランドは、映像制作やイベントなどの映像演出などで利用できるHDMI対応ビデオ・スイッチャー「V-60HD」を12月に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は40万円前後(税込)。

自動音声ミキシングできるビデオスイッチャー「V-60HD」。スマホ連携のタリー機能も V-60HD
V-60HD

 1,920×1,080ドット/60pのフルHD映像に対応する6chビデオ・スイッチャーで、18chオーディオミキサーも一体化。業務用/民生用のビデオカメラやパソコンなどを、変換器なしでそのまま接続でき、様々な映像の演出や音声ミキシングを一台で行なえる。小規模なコンサートやイベント、官公庁や学校の講義収録・中継、会議室やホテル、イベント会場などの利用を想定。筐体はA4サイズという外形寸法356×221×96mm(幅×奥行き×高さ)、重量3kg(ACアダプタを除く)を実現。狭い作業スペースでも使えるとする。

自動音声ミキシングできるビデオスイッチャー「V-60HD」。スマホ連携のタリー機能も 背面
背面

 映像入力はHDMI×2とSDI(BNC)×4、アナログRGB(D-Sub 15ピン、HDMIと排他利用)×1の計6系統。最大1080/59.94pの映像に対応し、スケーラー機能も搭載。SDI入力は1080iと1080pを混在して入力でき、持ち込まれたビデオカメラをそのまま利用できる。映像の内部処理は4:2:2(Y/Pb/Pr)/8bit。映像出力はHDMI×2とSDI(BNC)×2で、入力映像やオーディオメーターなどを表示するマルチビュー出力(HDMI)も備える。

 新機能として、V-60HDをLAN端子で無線LANアクセスポイントと接続して、スマートフォンやタブレットと連携する「スマート・タリー機能」を搭載。端末の画面から選択中のカメラが一目でわかるよう、選択中のカメラでは赤、スタンバイ中のカメラでは緑を表示し、V-60HDの操作状況をカメラマンや出演者に伝えられる。そのほか、映像切り替えは「カット」や「クロスディゾルブ」、「ワイプ」など34種類が利用可能。字幕(テロップ)や子画面(P in P)の合成も行なえる。

自動音声ミキシングできるビデオスイッチャー「V-60HD」。スマホ連携のタリー機能も スマート・タリー機能のイメージ
スマート・タリー機能のイメージ

 オーディオミキサーは最大18ch入力に対応。SDIやHDMIの音声を取り込んでミキシングできる。音声処理は48kHz/24bit。さらにアナログ音声入力として、ファンタム電源対応のXLR/TRSコンボ×4、RCA×2も装備。各音声入力には、ハイパス・フィルターやゲート、コンプレッサー、3バンドEQ、ディレイ、オーディオ・フォロー機能を搭載する。アナログ音声出力は、XLRとRCA、ステレオ標準のヘッドフォン。

 「オート・ミキシング機能」を搭載し、収録時の音量調整を自動化。出演者が交互に話すパネルディスカッションなどの収録では、発言を自動で感知してボリュームを調整するなど、専門の音声オペレーターがいなくても高品質な音声ミックスが行なえ、ユーザーは映像の操作に専念できるという。

 上面パネルには、自照式で明るさ調整できるクロスポイントボタンやTバーを搭載。DSKのキーレベルやゲイン、スプリットやPinPの位置調整用の専用つまみ、トランジション用の3つの切り替えボタンと時間設定用つまみも備える。3インチのLCDディスプレイを採用し、本体で設定変更が行なえる。

自動音声ミキシングできるビデオスイッチャー「V-60HD」。スマホ連携のタリー機能も 操作パネル
操作パネル