ニュース

IoTの「au HOME」がGoogle Homeと連携。テレビやエアコンを声で操作可能に

 auは、家庭向けIoTサービス「au HOME」の機能を11月28日より拡充。家の照明やエアコンなどを、スマートスピーカーのGoogle HomeやGoogle Home Miniと連携し、「OK Google,エアコンつけて」などと話しかけて操作可能になるなど、対応機器やサービスを拡大すると発表した。

au HOMEがスマートスピーカーのGoogle Homeと連携。ゲストとして後藤真希さんが来場した

 現在のau HOMEは、固定回線「auひかり」ユーザー向けに月額基本料490円で7月から提供中。ホームゲートウェイとスマホ用「au HOME アプリ」、自宅のドアや窓に設置するセンサー、ネットワークカメラなどの別売IoT製品「au HOME デバイス」がインターネット経由で連携。家のドアロックやネットワークカメラ映像の確認がスマホから行なえるもので、ユーザーが使いたいデバイス/機能を選んで追加できる。

様々なau HOME デバイスを設置した室内の例
au HOME デバイス機器

 11月28日の機能拡充により、auひかり以外のインターネットサービスを使っているauユーザー(スマートフォン契約などのau ID所有者)にも対象を拡大。自宅にWi-Fi環境がある場合は、au HOMEに対応する「無線通信アダプタ(A)」(11月28日提供開始)を家の固定回線/データ通信端末に接続。Wi-Fiがない場合はLTE搭載フォトストレージ「Qua station」(基本使用料月額300円/同一名義の4G LTEスマホとセットで契約が必要)を利用することでau HOMEが利用可能になる。なお、これら2つの方法でau HOMEを利用するには、上記の月額490円のほか、初期費用2,000円が別途必要。

auひかり契約者以外も、au IDがあれば利用可能になる
無線通信アダプタ(A)

 また、別売au HOMEデバイスのラインナップを拡大。自宅のテレビや照明、エアコンなど赤外線リモコンで操作できる機器のON/OFFがスマホのアプリからできるようにするアダプタ「赤外線リモコン 01」(7,800円)や、家のコンセントと家電のプラグの間に挟むことで電気使用量がアプリでわかる「スマートプラグ 01」(5,500円)を28日から提供開始する。両製品各1台のセットを分割払いで利用できる「家電コントロールセット」も用意。初回請求から24カ月目までは月額980円、25カ月目以降はau HOME基本料の月額490円となる。同セットの一括払いは初回12,250円、2カ月目以降は月額490円。

赤外線リモコン 01
スマートプラグ 01をコンセントと家電のプラグの間に挟むと、スマホで使用電力を確認

 「赤外線リモコン 01」は、テレビ台やテーブルなどの上に置くことを想定。電源はACアダプタを使用する。360度方向に赤外線を送信でき、テレビやエアコン、照明以外にも、対応機器を拡充する予定。プリセットされた信号だけでなく、学習リモコンのように使いたい機能を記憶させることも検討中としている。

赤外線リモコン 01をテレビの前に設置。後方にも赤外線を送信できる
赤外線リモコン 01の背面
スマホでのエアコン操作画面例

 さらに、別途スマートスピーカーのGoogle HomeまたはGoogle Home Miniを購入することで、前述の赤外線リモコンを介して操作できるエアコンや照明を操作可能。「OK Google, 暖房26度にして」などと話しかけて操作できる。テレビも2018年1月以降に対応予定で、電源ON/OFFを含む基本操作が声でできるようになる予定。

 なお、Google Home以外のGoogleアシスタント搭載スマートスピーカーにも対応するほか、スマートスピーカーを使わずにスマートフォン本体のGoogleアシスタントで利用することも可能。Alexaなど他プラットフォームのスマートスピーカーについても「対応を検討したい」(KDDI ホーム・IoTサービス企画部 渡辺和幸部長)としている。

Google Homeを介して声で操作可能

 これらに加え、2018年の初頭には、映像配信「ビデオパス」や音楽配信の「うたパス」も連携予定。「OK Google, テレビでニューシネマパラダイスを再生して」や、「OK Google, マイプレイリストを再生して」と声をかけて、希望するコンテンツを再生できるようになる。うたパスの場合、「星野源をかけて」などアーティスト名で該当するプレイリストを再生することも可能になるという。

うたパス、ビデオパスも2018年初頭に連携予定
au HOMEとGoogle Home、ビデオパスの連携デモ

 2018年春以降には、事前に“シナリオ”を設定することで、スマートフォンや音声で操作をしなくても、家電やau HOMEデバイスを操作できるサービスの提供を開始。最寄り駅に到着すると、自宅の照明やエアコンがONに、「開閉センサー」で外出を検知したら自宅の家電の電源がOFFになるなどのシナリオを用意するという。

スマホの位置情報などを使って、帰宅タイミングでエアコンや照明などを点けられる
将来のイメージとして、ペットへの「スマート餌やり」も

 その他、自宅にある家電を登録しておくことでアプリ上で一元管理し、取扱説明書を読みたいときにすぐアクセスしたり、消耗品のオンライン購入、手持ちの家電と最新家電の電気料金比較、買い替えの提案などができる機能も追加する。

手持ちの家電の取扱説明書をアプリでチェック
最新家電との省エネ比較や、消耗品の購入も可能になる予定

スマートフォン冬モデルも発表

 au携帯電話/スマートフォンの2017年冬モデルも発表。スマートフォンは、6型有機ELとF1.6のカメラを備えたLG製の「isai V30+」と、4.9型のハイスピードIGZO液晶を備えたシャープの「AQUOS R compact」を12月下旬に発売する。いずれもAndroid 8.0を搭載する。

isai V30+
AQUOS R compact

忙しい後藤真希さんも「声で操作」を活用

 KDDIの山本泰英 執行役員常務は、KDDIが目指すホームIoTについて「人と家をつなぐ役割をスマートフォンにさせたい。これまではスマートフォンの中に家(でできること)を持っていたのに対し、これからはスマートフォンが持つ“あなたの行動”を家に教える。通信が双方向になることが、ホームIoTを通信会社がやる大きな理由」とした。

au HOMEを説明するKDDIの山本泰英 執行役員常務

 山本氏は「日本でもっとホームIoTを広げたい」として、住宅や鉄道、インフラ関連など現在のパートナー25社以外にも連携を拡大する方針を説明。「パートナーの経営に貢献するという強い気持ちを持って、一緒に新しい顧客体験価値を提供する」と述べた。

人と家を双方向でつなぐ役割をスマホに
現在のパートナー企業

 ゲストとして歌手・タレントの後藤真希さんが来場。au HOMEがGoogle Homeと連携し、声で操作できるようになることについて「子育てしているママには特に喜ばれるのでは。ご飯の後に食器を洗ったりしている最中に『アレして、コレして……』と思うことが結構あります。もう一つ手があるような感覚」とコメント。

後藤真希さん

 また、同じ元モーニング娘。の仲間であり、これから子供が生まれるという保田圭さんや石川梨華さんにも「ママは手がふさがってて何もできないとき、しにくいときがあるので、(au HOMEを)活用してもらえたら」とアドバイス。

 自身を“機械オンチ”だという後藤さんは、au HOMEに「訪問設置サポート」サービス(2018年3月末までキャンペーン中で初回のみ5,000円/通常9,800円)があるとの説明を受けると「かなり助かりますね。女性はみんな頼っちゃうんじゃないですか? 」と安心した様子。これからau HOMEで使いたい機能については「エアコン(との連携)は、かなり役に立つので、絶対使いたい。ネットワークカメラで、実家の犬の様子も見られるので、家族にも勧めたいですね」と語った。