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世界初Cinema4K/60p対応、HDRや高感度撮影に強い「LUMIX DC-GH5S」
2018年1月11日 14:03
パナソニックは、高感度撮影に強く、世界初となるCinema4K(4,096×2,160)/60p動画記録にも対応したミラーレス一眼カメラ「LUMIX DC-GH5S」を1月25日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は30万円前後。
マイクロフォーサーズマウントのミラーレス一眼カメラ。センサーは4/3型Live MOSで、有効画素数は1,028万画素と、GH5の約半分となっている。高画質な高感度描写を実現するため、専用回路を1画素ごとに2系統備えた新開発の「デュアルネイティブISOテクノロジー」を搭載。従来の方式では高感度になるほどノイズも増幅されたが、この技術では「低ISO感度回路」と「低ノイズ・高ISO感度回路」の2系統を切り換えることで、高感度時もノイズを抑え、より自然で美しい静止画・動画記録を可能という。最高ISO感度はISO 51200、拡張ISO感度はISO 204800。
従来機の「GH5」と比べて、約1.3倍の高速読み出しを実現。ローリングシャッター歪みを抑制するほか、高速連写や4Kフォト・4K/60p動画記録にも活用。AF追従性能の進化や、VFR(バリアブルフレームレート)機能によるスロー効果など、表現力の進化にも寄与している。
これを活かし、映画製作で用いられるCinema4K(4,096×2,160ドット)での60p動画記録を実現(4:2:0 8bit)。激しい動きのある被写体でも、ローリングシャッター歪みを抑えながら滑らかに撮影できる。
動画フォーマットはMOV(H.264/MPEG-4 AVC)、MP4(MPEG-4 AVC/H.264、H.265/HEVC)。AVCHD Progressive、AVCHDでの撮影も可能。
GH5と同様に、4:2:2 10bit動画をSDカードに記録可能。さらに、快適なノンリニア編集が可能なALL-Intra動画記録にも対応。最大400Mbpsでの高ビットレートで記録できる。
また、HDMIからは4:2:2 10bitの4K/60pで出力でき、外部レコーダと組み合わせて、より高画質な記録も可能。4K/30pまでのSDカード動画記録中には、HDMI端子から4:2:2 10bit映像を同時に出力できる。放熱設計技術により、すべての記録方式で時間無制限での動画記録が可能。
HDR撮影にも対応しており、ハイブリッドログガンマをサポート。4K/フルHD、LongGOP/ALL-I圧縮方式を含む、全ての4:2:2 10bitモードで対応する。映像制作の編集工程で自由度の高いカラーグレーディングを可能にする「V-LogL」機能もプリインストール。12-stopの広いダイナミックレンジを活用できる。
さらに「VFR(バリアブルフレームレート)記録」では、フルHDで240fps、Cinema4K/4K(3,840×2,160)で60fpsの撮影も可能。クイックモーションからスローモーションまで、映像表現の幅を広げられる。
業務用ハイエンドカムコーダーやシネマ用カメラで標準搭載される、BNC端子によるTC IN/OUT機能拡張にも対応。同梱のBNC変換ケーブルをフラッシュシンクロ端子に接続することで、マスターカメラが出力するタイムコードと同期する「TC IN」機能や、GH5S自身がマスターカメラとなる「TC OUT」機能を搭載。複数台のカメラとタイムコード同期を取った撮影が可能で、ノンリニア編集での細かな映像タイミングの調整が不要になる。
GH5の別売アクセサリを全て使え、XLRマイクロホンアダプター「DMW-XLR1」や、カメラ本体と同じバッテリを使い、長時間撮影をサポートする、バッテリーグリップ「DMW-BGGH5」も利用できる。
HDMI端子や、USB Type-Cを装備。IEEE 802.11a/n/acの無線LAN機能も備え、Bluetooth 4.2にも対応する。
静止画撮影機能も強化
RAW静止画撮影時には、記録ビット数を14bitと12bitから選択可能。14bit記録では、豊富な階調や色彩を記録でき、12bitでは連写速度を優先するといった使い分けができる。
4:3、3:2、16:9、17:9の各アスペクトで、装着レンズの焦点距離をそのまま使用できる、マルチアスペクトに対応。写真の画角だけでなく、4K・Cinema4K動画や、4:3アナモフィック動画にも対応する。
静止画の連写性能は、14bit RAW撮影でAF追従連写 約7コマ/秒、AF固定連写 約11コマ/秒を実現。12bit RAW撮影でもAF追従連写 約8コマ/秒、AF固定連写 約12コマ/秒の連写が可能。ディープラーニング技術による人体認識機能を使い、人物の認識精度を大幅に向上させた「顔・瞳認識AF」も備えている。
動画から静止画を切り出す「4Kフォト(約8メガ)」機能は、秒間60コマの高速連写を行なっており、肉眼では捉えられない瞬間を撮影可能。4Kフォトモードで撮影した写真を1枚選んで保存する際には、ポストリファイン機能を使うと、高速で動く被写体の撮影時に発生しやすいローリングシャッター歪み現象を補正可能。高感度撮影時のノイズを低減できる「時空間ノイズリダクション」の補正処理も活用し、「決定的瞬間の一枚をさらに美しく自然な描写で仕上げることができる」という。
撮影後に好きなフォーカスポイントの写真を選べる「フォーカスセレクト&フォーカス合成」も搭載。撮影後に好みのピント位置を選べるだけでなく、ピント位置の異なる複数の画像を合成し、ピントの合った範囲を広げた写真を作ることもできる。
ファインダーは、約0.76倍で約368万ドット、アイポイント21mmの有機EL(OLED)を採用。モニタは、RGBに加えてWも含んだ画素構造で、屋外での視認性が高い3.2型約162万ドットのフリーアングルタッチモニタを搭載する。
UHS-IIスピードクラスに対応した、2基のSDカードスロットを搭載。順次(リレー)記録、バックアップ(サイマル)記録、振り分け記録から選択できる。防塵・防滴設計も採用。マイナス10度までの耐低温設計も取り入れている。筐体はマグネシウム合金フレーム。シャッター耐久回は数20万回。
外形寸法は約138.5×87.4×98.1mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は本体のみで約580g、バッテリやメモリーカード1枚を含めると約660g。