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デノン、ハイレゾのUSBメモリ再生も可能な6万円のCDプレーヤー「DCD-800NE」

 ディーアンドエムホールディングスは、デノンブランドの単品コンポ新ラインナップとして、800NEシリーズ3製品を発売。USBメモリからの再生も可能な、CDプレーヤー「DCD-800NE」を8月中旬に発売する。価格は6万円。カラーはプレミアムシルバー。

USBメモリからの再生も可能な、CDプレーヤー「DCD-800NE」

 単品コンポのエントリーモデルと、上位機1600NEシリーズの間に位置するのが、新しい800NEシリーズ。型番にNE(New Era)とついているように、最新技術を投入した新世代のコンポと位置づけられており、2500NE、1600NEに続く、“NEシリーズ”のエントリーモデルという位置づけでもある。なお、ネットワークプレーヤー、プリメインは別記事で紹介。800NEシリーズの試聴レポも別記事で掲載する。

CDプレーヤー「DCD-800NE」

 デノン独自のアナログ波形再現技術の最新バージョン「Advanced AL32 Processing Plus」も搭載。デジタル録音時に失われたデータを復元するという、独自のデータ補間アルゴリズムを使っており、CDのPCM 44.1kHz/16bitの場合、705.6kHz/32bitまでアップサンプリングとビット拡張処理を実施。進化した独自アルゴリズムにより、前後のデータ離散値からあるべき点を導き、本来のアナログ波形を再現するという。

 DACには、エントリーのCDプレーヤーとしては初めて、上位モデルと同じバーブラウンの「PCM1795」を採用。高精度なアナログ変換を行なうほか、DAC内蔵のデジタル・フィルタは使わず、Advanced AL32 Processing Plusでデジタルフィルタ処理をかけることで、原音をありのままに再現できるとする。

 DACをマスター、FPGAやDSPなどのデバイスをスレーブとして動作させ、DACの正確な動作とデジタル回路全体の高精度な同期を実現するDACマスター・クロック・デザインを採用。クロック発振器をDACの直近に配置する事でジッタを抑え、高精度なアナログ変換が可能という。

 デジタルオーディオ回路の性能を最大限に発揮させるために、位相雑音を大幅に低減したクロック発振器も搭載。44.1kHz、48kHzで個別のクロックを搭載し、入力信号のサンプリング周波数に合わせて切り替えて、ジッタを極小化している。

 前面にUSB端子を備え、USBメモリに保存したハイレゾファイルの再生が可能。DSDは5.6MHzまで、PCMは192kHz/24bitまでの再生に対応する。また、ディスプレイとデジタル音声出力を停止し、音質への影響を抑えるピュアダイレクトモードも搭載する。

 SX1の技術を汲み、2500NE、1600NEにも使われている高音質パーツも多数投入。サウンドマネージャーの山内慎一氏が、スリーブの印刷や色までこだわり、音質を磨き上げたスペシャルパーツも使っている。アナログオーディオ回路の電源部には、オリジナルの大容量3,300μFブロックコンデンサを搭載した。

 回路全体の特徴として、入力から出力まで、信号のラインを最短化するミニマム・シグナル・パス回路にこだわっている。これにより、回路間や左右チャンネル間の干渉や外部からの影響を最小化している。

 ディスクの回転や、電源トランスにより内部で発生する振動や、スピーカーの音圧による空気振動が機器に伝わる事の影響を防ぐため、振動防止構造の「ダイレクト・メカニカル・グラウンド・コンストラクション」を採用。電源トランスをフット間近に配置し、振動を直接グラウンドへと逃している。ドライブメカはシャーシの中央、低い位置にスチールブラケットを介して固定している。

中央の低い位置にドライブメカを配置

 脚部には、高密度かつ高剛性なリブ入りフットを採用。DCD-1600NEなどの上位モデルにも使われているもの。

 出力端子は、アナログRCA、同軸デジタル、光デジタルを各1系統搭載。IRコントロール入出力も備えている。消費電力は28W。外形寸法は434×275×107mm(幅×奥行き×高さ)、重量は4.5kg。リモコンも付属する。

上段が背面
DCD-755REとの機能比較