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新4K8K衛星放送は12月1日10時開始。4Kチューナー内蔵テレビ新機種も披露
2018年10月16日 14:44
新4K8K衛星放送の開始時刻が、12月1日の午前10時に決定した。9つの放送局により合計17チャンネルがスタートする。10月16日に開幕した「CEATEC JAPAN 2018」において、A-PAB(放送サービス高度化推進協会)が発表した。
BS/110度CSで12月1日から始まる新4K8K衛星放送について、CEATEC内のA-PABとJEITA(電子情報技術産業協会)の共同ブース内で記者発表会が開催。12月1日の放送開始時刻が午前10時に決定したことを発表した。同放送の推進キャラクターを務める深田恭子による新たなPRスポット映像が公開されたほか、各局からの4K番組なども発表。ブース内には、4Kチューナー内蔵テレビや外付けチューナーなどの機器が展示されている。
4K番組ラインナップなど放送の内容を紹介
A-PABの福田俊男理事長は、放送開始の12月1日について「2000年のBSデジタル放送、2003年の地上デジタル放送、いずれも12月1日の10時開始だった。今回は3回目となる。放送はこれまで技術革新の連続だった。放送が先行して技術が追い付く、または受信機が先行して放送が追い付くという形があったが、今回は相まってご覧いただける。有機EL、液晶含めてチューナー内蔵テレビも並び、外付けチューナーなども、今回初めて勢ぞろいする」と紹介した。
推進キャラクターの深田恭子からビデオメッセージが寄せられ、放送開始時刻の決定を案内。「9つの放送局が17のチャンネルで一斉に放送を開始します。これまで以上にきめ細やかな映像、滑らかな動き、鮮やかな色彩。まるでその場にいるような臨場感をお楽しみいただける4K8K衛星放送、どうぞご期待下さい。もうすぐですよ、別世界」とアピールした。
各局による4K8K番組の一部も紹介。4K制作されているNHK大河ドラマ「いだてん」のほか、BS-TBS 4K「吉田類の酒場放浪記」、BSテレ東 4Kの栗山千明主演ドラマ「サイレント・ヴォイス 行動心理捜査官・楯岡絵麻」などが放送予定。
12月1日の開始が近づいていることに合わせて、従来との違いなどについても徐々に明らかになっている。例えば電子番組表(EPG)は、従来のHDの番組表ではなく、新たに4K専用のEPG画面が制作されるという。番組の詳細な編成については、10月の改変が終わった後、11月ごろから特番などが発表される見込み。
放送される番組のうち、ピュア4K(アップコンバートではなく4K制作された番組)の割合については放送局によって異なるが、A-PABによれば「各局の戦略によって、それぞれ視聴者を引き付ける努力をしている。多くの4K番組を届けるため、スタート時から各社は力が入っており、喜んでいただける番組を用意していく」としている。
対応テレビの普及目標については、「当初のロードマップ通り2020年の東京オリンピック/パラリンピック時点で半数の世帯で楽しめる環境の実現を目指す。ただ、現状では4K対応テレビの普及は10%を切っており、12月1日に爆発的に普及するとはいかないと思うので、少しずつ助走しながら2020年の目標に近づける」としている。
また、総務省の補助を受けて行なっている、電波漏洩対策工事の助成金制度について、集合住宅向けの受付が一時中止されていることに関しては、「現在総務省に予算の増額をお願いしており、再開までもうしばらくお待ちいただきたい。再開した場合はホームページなどで案内する」としている。